不動産投資のためにはアパートやマンション、ビルなどの物件を管理運営しなければいけません。
自分で管理運営が全部できるという人であれば、管理会社を利用する必要はありませんが、時間的、物理的な意味で管理ができないこともありますし、様々な心理的負担も伴うものです。
そういった管理業務を代行してくれるのが不動産の賃貸管理会社ですが、これらの会社を選ぶために何を知っておけばいいのか、そういった選定の基準になる基礎知識についてここで解説していきます。
賃貸管理会社とは
賃貸管理会社とは、不動産物件の管理運営実務を行ってくれる会社です。不動産物件をいろいろな場所に複数所有していれば、入居者からの問い合わせに自分だけで対応することが難しくなりますし、清掃や設備のメンテナンスなども自分で行うか清掃業者などを選んで手配しなくてはいけません。
また入居者からの家賃徴収も、もし滞納があった場合は直接部屋や会社に赴いたり、催促状を送ったりして納入を促さなくてはいけません。非常に手間がかかる上に、入居者とのトラブルは精神的な負担も大きくなります。
そういった賃貸物件の運営に関する業務をすべて代行してくれるのが、賃貸管理会社です。不動産経営を副業で行っている人はもちろんのこと、多数の物件を運営している人にも強い味方になってくれます。
手数料の相場
賃貸管理会社の一般的な相場としては、5~7%(+消費税)と言うものが多いようです。物件の家賃徴収と管理や清掃のみであれば5%、さらに家賃保証などのオプションが付くと管理手数料も多少高くなることが多いです。
例えば、賃料10万円の物件の管理を任せれば、毎月の管理料は5,400円くらいになります。
賃貸管理会社を比較する際のポイント
賃貸管理会社にもいろいろな会社がありますが、どういったポイントを見て、自分の物件を管理してもらう会社を選べばよいでしょうか。
ここからは、管理会社選びで失敗しないためのポイントをお伝えします。
入居率の高さ
まず重視したいのは、その管理会社がどの程度の入居率を誇っているかです。客付けは物件の収益率を大きく左右しますし、入居者が入らないようでは、物件経営が成り立ちません。
まずはその会社が管理している物件の入居率を聞いて、高い入居率を持つ管理会社を選ぶようにしましょう。
数字を見る時の注意点
一方で、管理会社によって、入居率の数字が曖昧なこともあります。例えば、「自社で施工したマンションなどの物件に限る」という場合や、退去のあと清掃を行い、40日を経過した物件での入居率を表示しているという会社もあります。
ですので、単純に入居率だけではなく、退去後から新しい入居者が入るまでの期間なども見るようにしましょう。そして管理物件における平均的な1年間の入居期間が分かるようでしたら、それも聞くようにしましょう。
管理戸数の多さ
次に重視するのは、「管理戸数」です。管理戸数が多ければそれだけ実績があるということであり、信頼に足りますし、スケールメリットを活かしてコストが低いことも多くなります。
ただし、あまり管理戸数が多い業者の場合、小規模な賃貸物件に対する対応が遅くなるリスクもあります。
トラブルやクレームの対応能力
入居率の次に必要な能力と言っても過言ではないのが、トラブルやクレームの対応能力です。
設備の不具合や、水漏れなどのトラブル時にすぐに駆けつけてくれるか、駐輪場や騒音などの入居者間のトラブルをうまく収めてくれるかなど、クレーム対応は経験が物を言う分野でもあります。経験豊富な業者を選ぶようにしましょう。
費用対効果が見合うのか
賃料の5~7%を手数料として支払うと、当然ながら収益の利回りは低下します。もし賃貸併用住宅を小規模経営しているような大家であれば、入居者とのトラブルも起こりにくいですし、掃除やメンテナンスも自分の家も含まれてくるので、あまり手間にならないでしょう。
こういった、近場で小規模であったり、ある程度入居者との関係が築けているのでしたら自己管理ができると思いますので、管理を委託する意味はあまりないかもしれません。
しかし、家から遠距離にあり、多くの人が住む物件であれば、交通費や時間その他のコストを考えても、十分に管理会社に管理を任せる意味があるでしょう。
賃貸住宅管理業の名簿に登録があるか
賃貸管理会社は、他の不動産関連の事業者と同様に、賃貸住宅管理業として国に管理される立場でもあります。
国土交通省のウェブサイトである「建設業者・宅建業者棟企業情報検索システム」では、賃貸住宅管理業者の検索をすることができます。ここに登録されている会社であれば、信頼して仕事を任せられるでしょう。
国土交通省:建設業者・宅建業者棟企業情報検索システム
http://etsuran.mlit.go.jp/TAKKEN/chintaiInit.do
歴史がある会社なのか
賃貸管理会社にも様々な会社がありますが、長い間経営している歴史のある会社のほうが、実績があり様々な物件を管理してきたということで、信頼度は高まるといえます。
自分が管理を委託しようとしている会社がどの程度歴史があるのか、会社に創立年を聞いたり、ウェブサイトをチェックしたりして確認するようにしましょう。
契約する際の確認事項
賃貸管理会社と契約を結ぶ際には、注意をしておくべき点がいくつかあります。契約違反で違約金を取られたり、逆に反故にされることの無いように注意しましょう。
解約条件について
賃貸管理の契約を結び時は、建物ごと契約するか、一部屋ずつ契約するかなど規模によって変わってきますが、基本的には管理費の支払期間を入居者が変わるごとに変えていく形になります。
客付けをしてもらい仲介手数料を支払った後、その物件や部屋の管理を任せるか、自己管理にするかを決めますが、もし管理が不十分と思った場合には他の管理会社に依頼をするために、一旦解約をするケースもあります。
入居中に解約をする時には、違約金が発生することもあるので、その旨は契約時に確認しておきましょう。
費用について
管理費についても、基本的な相場は家賃の5%+消費税ですが、中にはシステム利用料や契約更新料など、余分に出費が要求される管理会社も存在します。
もちろん、その分管理が充実していれば問題ないのですが、金額とサービスが釣り合っていないと感じたら、見直しも検討しましょう。
賃貸管理会社の変更方法
賃貸管理会社の仕事内容について、もし不満があったら契約更新の際に変更を検討しましょう。手順としては以下のような流れが一般的です。
既存の契約の確認
既存の賃貸契約を確認し、期限や住人の管理状況、鍵管理など現況を把握します。
新規に管理を依頼する会社の検討と依頼
新しく管理を依頼する会社に見積もりに来てもらい、条件や管理内容を聴取。新規管理先を決定します。契約もここで結びます。
既存の管理会社への通知
契約を解除することを現在の管理会社に通知します。
管理業務の引き継ぎ
古い管理会社から、新しい管理会社への引き継ぎを行います。書類や鍵、設備や備品の管理状況や敷金など様々なものを引き継ぎ、また募集条件なども確認してもらいます。
住人への告知
管理会社が変わったことによる変更を住人に新規の管理会社から告知してもらいます。不安を抱かせないように、ゴミ出しのルールなどの大幅な変更は避けましょう。
まとめ
賃貸管理会社は、多忙な人にとってはアパートやマンション経営の大半を任せられる、非常に頼もしい存在です。
しかし、自分の目の届かない場所にある物件だと、しっかりと管理が行き届いているのか不安に思うこともあるでしょう。
管理会社の方からちゃんと連絡をしてきて、こちらから催促をしなくても業務について報告するような、しっかりとした賃貸管理会社を選ぶようにしましょう。
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