不動産投資はミドルリスクでインフレ対策になり得る

政府の金利ゼロ政策によって、近年注目されているのが不動産投資です。住宅ローン金利が引き下げられたことにより、サラリーマン投資家と呼ばれるような一般投資家が増え、投資ビジネスを始める人が多くなってきました。

不動産投資ビジネスの最大の目的は何といっても、そこから得られる収益となってくるのですが、注目すべきはそれだけではありません。お金を不動産のように実物資産に投資することで、インフレ対策を取ることもできます。

現状はデフレ状態のため緩和するべく政府主導で金融緩和政策がとられているので、今後のインフレへと進む流れは止めようはありません。となれば収入増大とともに、インフレ対策効果のある投資検討はおすすめとなってくるでしょう。

そこで今回は今後迎えるであろうインフレ対策の必要性を理解してもらい、そのインフレ対策効果のある投資にはどのようなものがあるのかを紹介していきます。

インフレとは

それではまず初めに今回の話の主旨となるインフレについて詳しく解説していきます。インフレは簡単に言うとお金の価値が下がり、モノやサービスの価値が高い経済状態を指します。

現在りんご1個の値段が100円だったとしましょう。これが1個300円となり、これが2年以上続く状態をインフレと言います。決して2年未満の価値変動はインフレとは言わないのでこの点はよく理解しておきましょう。

インフレとデフレの違い

インフレがどういう状態かを分かってもらったところで、インフレの反対語として使われているデフレについて説明しましょう。デフレはインフレの反対後ですから、インフレとは全く逆の状態、つまりお金の価値が上がり、モノやサービスの価値が低い経済状態を指します。

先ほどのりんごを例に上げて解説すると、りんご1個の値段が100円だったものが1個50円となり、これが2年以上続く状態をデフレと言います。インフレと同じく2年未満の価値変動はデフレとは言わないので、この点はインフレ同様によく理解しておきましょう。

よって、インフレとデフレの違いは下記の2点となり、全く真逆の経済状況を生み出すこととなります。

  • インフレ モノやサービスの価値 > お金の価値
  • デフレ  モノやサービスの価値 < お金の価値

インフレの原因とその影響

それではこのインフレは何が原因で引き起こされるのでしょう。これは国内で流通しているお金の量が多くなる、もしくは流通するモノの量が少なくなることがインフレを引き起こす原因となります。

お金が潤沢に流通するようになれば利用できる額も多くなるので、自ずと我々国民の購買意欲は上がります。そうなると購買対象となるモノはどうしても供給不足状態となり、商品価値が上がるためモノの値段が引き上げられます。

しかし、ここでよく理解しておかなければならないのは、このインフレが引き起こす我々国民への影響です。インフレになったからといって何の影響もないのであれば、別段気にする必要はありません。ですがインフレは確実に我々国民に大きな痛手を与えることになります。

以前1個100円のりんごがインフレによって、1個買うのに2倍の200円が必要なったとしましょう。これはモノの価値が上がったという見方もできますが、お金の価値が下がったということも意味します。つまりこの状態だと1億円の貯金を持っていても、以前と比べればお金には5,000万円の価値しかないことになります。

このようにインフレになると現金を貯蓄として蓄えている人は大きな痛手を被ることになります。これでは必死になって貯蓄していた人はたまったものじゃありませんよね。インフレ対策のための資産運用が必要なのはこういった理由からです。特に現金資産を多く持つ人にとっては切実な問題となってくるでしょう。

主なインフレ対策

インフレが引き起こすデメリットを理解してもらったところで、肝心のその対策方法について見ていくことにしましょう。インフレ時において一番の打撃となるのはお金の価値が下がる点です。よって、インフレ対策のポイントは資産を現金で持つのではなく、価値が下がらない、むしろ上がるであろう資産運用がおすすめとなってきます。

そこで今回紹介するのが下記の資産運用です。

  • 不動産投資
  • 株式投資
  • 外貨預金
  • 個人国債 
  • 金やプラチナ

そこではこれら資産運用の特徴について解説していくことにしましょう。

不動産投資

不動産投資は不動産というモノへの投資となるためインフレによってお金の価値が下がっても、モノの価値が上がることで資産価値を下げるどころか上げることができます。この点においてはまさに打って付けのインフレ対策効果を持つ資産運用と言えるでしょう。

また現在は冒頭でも言ったように低金利で住宅ローンを組むことができるので、銀行に事業計画さえ評価してもらえれば、手持ち資金が少ない人でも始められるメリットもあります。

また不動産投資には下記のメリットもあるので、本来の目的である投資ビジネスとしても有益です。

  • 長期的に家賃収益が得られる
  • 高利回りが期待できる
  • 節税効果がある
  • 相続税、贈与税の税金対策効果がある

株式投資

インフレは購買意欲拡大により大きな経済効果を生み出すばかりか、円安による貿易利益の増大が見込めるため、企業が潤い企業株価の上昇を生み出します。このことから株式投資もインフレ対策効果のある資産運用の1つとなります。

この株式投資が生み出すインフレ対策効果は下記のとおりです。

  • 値上がりによって売却差額によるキャピタルゲインが生まれる
  • 株式配当金によるインカムゲインのアップが見込める
  • 株主優待が受けられる

企業が潤うことにより、株主が上記のような恩恵を受けられるというわけです。

外貨預金

インフレになれば円の価値は確実に下がってしまいますが、外貨投資することでお金の価値を下げることを防ぐことができます。また高金利の通貨に投資することで、為替差額を狙うことができるので、知識は必要になりますが投資性も高いと言えます。よって、インフレ対策の資産運用として外貨投資は大きなメリットを生み出すと言えるでしょう。

外貨投資として挙げられる主な投資案件は下記のとおりです。

  • 外貨預金 円を外貨に両替して貯金する
  • 外貨MMF 外貨で投資信託を運用する
  • FX(外国為替証拠金取引) 証拠金を使った為替取引

この中でもFXは既に多くの人が始めているので、取り掛かりやすい資産運用とも言えるでしょう。しかし、投資する通貨価値がその国の景気に左右されるなど常に状況をチェックする必要があるので、決して片手間でできる投資でないという点はよく理解しておきましょう。

個人国債

インフレが進むことから予測されるのが金利の上昇ですが、そこで資産運用の1つとして考えられるのが個人投資家しか購入することのできない個人国債です。

現在は東日本大震災の復興事業資金として利用されているため、個人向け復興国債という呼び名に変わっていますが、購入できる国債は下記の3つが挙げられます。

  • 10年変動金利タイプ
  • 3年固定金利タイプ
  • 5年固定金利タイプ

この中でインフレ対策の資産運用として最もおすすめなのが10年変動金利タイプです。先に言ったようにインフレが進めば確実に金利は上昇します。よって、固定金利ではなく。変動金利の方が確実に多くの利息を生み出すことになります。

最低額が1円から投資でき、半年ごとに金利の見直しが行われるので、手軽に始めることのできる資産運用とも言えるでしょう。それに加えて国が発行しているという点からも、資産運用初心者の方でも安心して投資することができます。

金やプラチナ

長期的な投資物件として一番求められるのは、下記のポイントを押さえているものです。

  • 経済による影響を受けにくい
  • 価値に大きな変動がない

この点において優れていると言えるのが昔から投資物件とされている金やプラチナなどの貴金属です。これら貴金属への投資は実物所有となるため利息を生み出すことはありませんが、インフレやデフレにも影響されず、モノの価値を維持することができます。

金の投資には下記のようなものが挙げられますが、この投資は大きな利益を生み出すことは期待できません。しかし、資産価値を下げない目的でのインフレ対策としてはおすすめとなってくるでしょう。

まとめ

現在の流れを見れば確実にインフレの方向へ進んでいくことは確かです。となれば現在預金等による資産管理をしている人は、間違いなくインフレ対策を行う必要が出てくるでしょう。特に高額な現金資産がある人は切実な問題となってきます。この点は今回解説した内容を理解してもらえれば疑う余地はありません。

しかし、忘れてはならないのは、今回紹介した資産運用はどれもが投資案件であるという点です。よって、まずは投資が失敗に終わらないためにも、その投資性についてよく検討する必要があります。どれもがインフレ対策効果を持つ資産運用ではありますが、投資失敗とならないよう慎重に選ぶようにしましょう。

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