売却までのスケジュール作成と相場のチェック

売却までのスケジュール作成と相場のチェック
まずはスケジュール作成と、相場のチェックが大事!

マンションを売ることを決めたら、まずは売却までの大まかなスケジュールを考えましょう。最低限、「いつまでに売らなければいけないのか」を決めておかないといけません。
それと同時に、今住んでいる地域の物件相場を調べましょう。この先、売値を決めるに当たって、非常に重要なポイントとなります。

これからマンションを売却しようと考えている人がまずやらなければならないことは、全体のスケジュールを確認することと、売却価格の相場を調べることです。詳細なスケジュールを立てる必要はありませんが、大まかな目安くらいは考えておきたいところですね。

とはいえ、ほとんどの人はマンション売却は初めてのはず。そこでこの記事では、実際にマンションを売ろうと考えた際に、どのような流れで売却までの手順を進めていけば良いかを解説します。

マンション売却までのスケジュール

売却までのスケジュールを組み立てるために、どのような工程でマンション売却が進んでいくのかを把握する必要があります。編集長がおすすめするスケジュールの組み方は、まずは「お尻(引渡し)となる時期」から決めていく方法です。

例えば子供が中学に進学する春先(4月)を目処に引越しを考えているのであれば、来年3月末をマンション売却のお尻(引渡し)に設定します。このお尻さえ明確に決まれば、それに合わせてスケジュールを組み立てていくだけなので、後はそう難しくありません。

では、売却までの具体的な流れを見ていきましょう。


1:引越しまでの大まかなスケジュールを考える

冒頭で書いたように、まずは実際にマンションを売ってから引越しをするまでの大まかなスケジュールを考えておきます。特に重要なのは、「最低でも○月までには引越しが完了していなければならない」というお尻を決めることです。

仮に上手くマンション売却の契約がまとまったとしても、そこから引越しをして新居での生活が落ち着くまでには多少の時間が必要です。それを踏まえた上で、半月程度の余裕を持ってお尻を決めておくとよいでしょう。

2:自分が住んでいる地域の売却相場を調べる

次に、自分が住んでいる地域での物件売却相場をある程度調べておきます。これを事前に調べておかないと、悪質な不動産業者に当たってしまった際に、不当に安く買いたたかれる恐れがあるからです。

具体的な方法については、少し長くなるので記事の後半で解説します。

3:不動産業者に査定依頼をする

相場の目安がわかったら、次は実際に自分たちのマンションにいくらの値がつくのかを確認しましょう。もちろんプロに査定してもらう必要があるので、不動産業者に連絡を取ります。

この時にひとつ重要なポイントがあります。それは、「必ず複数の不動産業者から査定を取る」、ということです。なぜなら1社の査定だけでは、それが適正な価格かどうか判断することが難しいからです。最低でも3社くらいは比較しておきたいところですね。

最近では不動産業者の比較を専門とする会社も増えてきたので、インターネットを使えば簡単に比較することができます。基本的にどのサイトも無料で使えるので、必ず複数の業者を比較しましょう。

4:売却の依頼をする不動産業者を決定する

不動産業者の査定は、簡易査定と訪問査定の2つに分かれます。まずは簡易査定で大まかな金額を出してもらった後、実際に部屋へ下見に来てもらい、訪問査定を行うことになります。この過程で信頼できそうな業者はどこか、対応を見ながら考えておきましょう。

候補となる業者が複数いた場合、そのすべてにマンション売却の仲介を依頼する「一般媒介契約」というものもありますが、多くの人は特定の1社と契約する「専属媒介契約」を選ぶようです。

この契約方法の違いについては、こちらの「媒介契約の種類を理解しよう」の記事で詳しく解説しています。

5:売出し価格を決め、販売活動を始める

売却依頼をする業者が決まったら、最初の売出し価格を決めましょう。査定での価格はあくまでも目安に過ぎないので、実際の売出し価格を決めるのは売主本人の意志となります。

査定金額よりも高値をつけることもできますし、逆に安く売り出すこともできます。ただし、あまりにも相場とかけ離れた金額では買い手が見つからないので、不動産業者とよく相談して決めましょう。

6:内覧の申し込みが入る

マンションの売却を開始すると、不動産業者のホームページや新聞折込チラシなどに物件情報が掲載されることになります。そしてそれらをみた購入希望者から内覧の申込みが入ります。

売却活動で一番大事なのが内覧時の印象なので、気を引き締め万全の態勢で迎えましょう。内覧時の重要なポイントについては「内覧でチェックされるポイント」で詳しく解説しています。

7:買付の申込みが入る

内覧に来た人が部屋を気に入ってくれれば、数日中に「買付証明」という申込みが入ります。ただし、これは正式な売買契約ではありません。「この物件が気に入ったので具体的な交渉をしたい」、という申込みだと考えてください。

実際の売却に至るまでには、もう少し交渉が続くことになります。

8:引渡し時期や価格の値引きなど具体的な交渉

買付証明をくれた方と、具体的な交渉へと入ります。交渉の内容はそれぞれですが、一般的には価格と引渡し時期、手付金の額などがメインとなります。このような交渉には慣れていない人も多いと思いますが、不動産業者と相談しながら1つずつ対応していきましょう。

9:価格面と引渡し時期で合意が取れれば正式契約に

価格や引渡し時期などの面で合意に至れば、はれて正式に売買契約を結ぶことになります。ここまで来ればあともう少しですね!

10:仲介業者立会いのもと売買契約を締結する

仲介業者立会いのもと、売主と買主が一同に介し、正式な売買契約を締結することになります。一般的には、このとき同時に手付金の受け渡しも行われます。契約などに関しては不動産業者がサポートしてくれるので心配することはありません。

11:住宅ローンの時期に合わせ残金の決算をする

住宅ローンの兼合いなどもあり、売却価格の最終的な決算は売買契約後になります。融資時期や引渡し時期などに合わせ、残金の決算をすることになります。

売買契約から1ヵ月後くらいを目処に考えておくと良いでしょう。

12:決算後は、すみやかに物件を引き渡す

残金の決算と同時に物件の鍵を渡すことで、物件引渡しとなります。ただし、引渡し時期などについて双方で合意がある場合は、その限りではありません。慌てないように余裕をもって引越しの準備も進めておきましょう。


以上がマンションを売却するまでの具体的な流れとなります。かなり長い行程となりますが、それだけ大きな金額が動く契約になるので、焦らずに一つずつクリアしていきましょう。

難しそうだと不安に感じる人もいるかもしれませんが、契約書の書き方など事務的なことはすべて不動産業者がサポートしてくれるので心配無用です。売り手側である私たちは、内覧に来てくれた人にしっかり対応することと、信頼できる不動産業者を探すことが主な役目となります。

物件の売出しから引渡しまでの期間は、平均2~3ヶ月

マンションを売却した人へのアンケート調査によれば、物件の売出しから引渡しまでに要した時間は、平均2ヶ月~3ヶ月というのが半数を占めています。

もちろん優良な掘り出し物件であれば、1ヶ月未満ですぐ売れるケースもありますし、逆に市場のニーズにマッチしてない物件であれば1年以上かかってしまうというケースもあります。

適正な相場で売出すことが売却成功の秘訣

マンションが売れるかどうかは、物件の良し悪しだけではなく、売出し価格とのバランスにかかっています。物件価値と市場相場がマッチしていれば、2ヶ月~3ヶ月ほどの期間で売却できる可能性が高いことになります。

一方で、もし半年や1年経っても買手が見つからないのであれば、物件価値と売出し価格がマッチしていない可能性が高いので、値下げなどの対応が必要になるでしょう。

1ヶ月以内などの早期売却を希望する場合

どうしても1ヶ月など早期の売却を希望するのであれば、仲介による売却よりも、不動産業者による「買取」を利用するほうが確実です。業者による買取であれば、早ければ1週間、平均でも1ヶ月ほどで現金が手元に入ってくるシステムになっています。

業者による「買取」とは?

一般の購入者へマンションを売るのではなく、不動産業者や買取専門の業者が直接物件を買い取ってくれるシステムのこと。早期売却が可能という利点があるが、一般的な売却と比較した場合、売却価格が安くなるというデメリットがある。


2~3ヶ月程度の期間でマンションを売却したければ、適切な相場価格で売りに出すことが大事だということがわかりますね。では次の項目では、具体的な相場の調べ方をアドバイスしたいと思います。

売却価格の相場をチェックしよう

マンションの売出し価格を決めるために重要な、売却相場を調べる方法を3つ紹介します。

  • 現在売出し中の近隣物件をチェックする
  • 過去の売買事例を調べる
  • 不動産業者に査定を依頼する

この3つが、マンションの相場価格を調べる際の一般的な方法だと思います。難易度というか、手間的にいえば、『売出し中の物件を調べる →過去の売買事例を調べる →業者への査定依頼』、という順になります。

自力でできる前者2つでも、ある程度の相場価格は調べられると思います。不動産業者による査定はその後で大丈夫なので、まずは近隣で売出し中のマンション売却価格からチェックしていきましょう。

現在売出し中の物件をチェックする

一番手頃で簡単な方法が、現在売出し中の近隣物件や類似物件をチェックすることです。特に同じマンション内で売出し中の部屋があれば一番わかりやすいですね。ない場合は、徒歩10分圏内にあり、築年数も同じくらいのマンションを参考にします。

いくらすぐ隣にあるマンションでも、築年数が10年以上違う、間取りが2LDKと3DKで全然違う、などという場合はほとんど参考になりませんので注意してください。

ちなみに現在売出し中のマンション情報は、インターネットがあれば誰でも簡単に調べることができます。例えば「ヤフー不動産」「オウチーノ」「SUUMO(スーモ)」「アットホーム」など大手不動産サイトを活用するのが一般的です。

もちろん、新聞の折込チラシやコンビニなどで販売されている不動産情報誌をチェックするのも手段のひとつです。

過去の売買事例を調べる

不動産業者が相場を調べるのに主に活用しているのが、過去の売買事例です。現在売出し中の物件価格は、あくまでも今売りに出している人の希望価格なので、それよりも「過去に実際に売れた金額」の方を業者は重く見ます。

しかし、現在売出し中のマンション情報と違って、過去の売買事例なんてあまり見かけませんよね?

実は不動産業者であれば、「レインズ」という業者専門のサイトを使って売買事例を簡単に調べることができるのですが、残念ながら一般の人はこの「レインズ」を利用することはできません。しかし、このレインズ以外にも過去の売買事例を調べられるサイトがあります。

土地総合情報システム | 国土交通省
http://www.land.mlit.go.jp/webland/

このサイトでは、誰でも簡単に過去の売買情報を調べることができます。もちろん無料で利用することができますし、面倒な会員登録なども必要ないので、相場を調べる際にぜひ活用しましょう。

不動産業者に査定を依頼する

ある程度自分で相場を調べる事ができたら、いよいよプロである不動産業者に査定を依頼します。この時大切なのが、先程書いたように「必ず複数の不動産業者から査定を取る」ということです。これは鉄則なので必ず覚えておきましょう。

同じ不動産業者でも、誰もが知っているような大手上場会社から、地元密着型の小さな会社まで、色々なタイプの不動産業者があります。必ずしも有名な業者が優れているとは限りませんので、やはり複数の業者から査定をとって比較することが大切です。

多少面倒に感じる人もいるかもしれませんが、一度で数百、数千万円の大きなお金が動く話ですから、面倒臭がらずにきちっとやるべき事はやっておきましょう。

とはいえ、昔に比べれば不動産業者の比較もずいぶん楽になっています。今は比較を専門にやってくれる会社が増えてきたため、下記の様なサービスを利用すれば簡単に業者の比較ができます。

不動産業者の無料比較サイト

他にもいくつかありますが、大手の比較サイトはこの3つです。すべて無料で利用できるので、時間がある人は2つ、3つと複数使って徹底的に比較してみるのもありですね。

とりあえず1つだけ使ってみるということであれば、やはり早期からマンション専門でサービスを行っていた「マンション.navi」がベストだと思います。現在売出し中のマンションと、過去に売買された中古マンションの売却価格を平均値で表示してくれるので、自分のマンション相場が一目でチェックできるようになっています。

また売却だけでなく、買取の場合の査定見積もりも依頼できるので、急いでマンションを売りたいとう人にも適しています。

比較サイトを使うことでトラブルも未然に防げる

このような専門の比較サイトを通して不動産業者へ査定を依頼すことによって、業者側も「比較されている」ということを自覚しますので、悪質な査定価格の提示を抑制することができます。

また、万一業者側から強引な契約を迫られるなど、トラブルが発生した場合にも、比較サイトの運営会社が間に入ってくれるので安心感があります。

もちろん、何か過去にひどいトラブルを起こした業者は比較サイトへの登録ができなくなるので、悪質な業者はほとんどいません。つまり比較サイトを使うことで、トラブルを未然に防ぐことができるというわけですね。


以上がマンション売却までの具体的なスケジュールと、相場価格の調べ方になります。次のページではさらに具体的に、不動産業者の査定方法などについて解説したいと思います。


おすすめの一括査定サイト一覧

おうちクラベル

「おうちクラベル」は首都圏や関西圏など都心部のマンションを売却したい人におすすめです。

運営はソニーグループのSERホールディングスが行っているので安心感があり、大手、フランチャイズ、地元密着と言ったさまざまな業者の査定額を比較することができます。

提携業者の中には、売主にとって有利な片手仲介を行うSRE不動産が含まれます。対象エリア内でマンションを高く売りたい人は、ぜひ利用したいサイトです。

公式サイトはこちら

マンション.navi

「マンション.navi」は、マンションの売却に特化した一括査定サイトです。大手不動産会社から地域密着型業者まで、たくさんの業者が登録されています。

地方の物件に強い業者や、訳あり物件に強い業者などもいるため、他のサイトで買い手が見つからなかった人も試す価値があります。

また、売却以外にも「賃貸として貸す」「業者に直接買取してもらう」場合の査定もできるので、売却以外の選択肢を考えている人にもおすすめです。

公式サイトはこちら

HOME4U

「HOME4U」は、NTTデータが運営する国内最大級の不動産一括査定サイトです。大手不動産会社から地域密着型業者まで、たくさんの業者が登録されています。

地方の物件に強い業者や、訳あり物件に強い業者などもいるため、他のサイトで買い手が見つからなかった人も試す価値があります。

大手企業が運営していてしっかりとした実績もあり、熟練されたスタッフが在籍しているので、信頼度が高く安心して利用することができます。

公式サイトはこちら


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