小規模と大規模マンションならどっちがおすすめ?

小規模マンションと大規模マンション、どっちがおすすめ?
大規模マンションVS小規模マンション

マンションと一概に言っても、規模もタイプも色々あります。大きく分類すると以下の4つのタイプに分類することができます。

  • 再開発地に多い高層型タワーマンション
  • 好条件立地に多い小中規模型マンション
  • 住宅街などに多い低層型マンション
  • 郊外に多い多棟型複合マンション

この4タイプであれば、大規模マンションに位置付けられるのが「高層型タワーマンション」と「多棟型複合マンション」となり、小規模マンションとなるのが「小中規模型マンション」と「低層型マンション」です。

施設や設備が充実している大規模マンション、そして物件数が圧倒的に多い小規模マンション。それぞれ違いはありますが、今回は大規模マンションと小規模マンションの特徴などを紹介しておきますので、どちらのタイプが自分たちの理想に近いマイホームなのか参考にして頂ければと思います。

規模・タイプ別マンションの特徴

マンションのタイプによって、立地や物件数など、それぞれの特徴があります。

高層型タワーマンションの特徴

東京・大阪・名古屋・福岡などの再開発エリアに多いのが、この高層型タワーマンションです。再開発エリアということもあり、生活環境も良く、人気が高いマンションが多いので、競争率は高めです。20階建て以上のマンションが多く、世帯数は1棟で100世帯を超える物件も珍しくありません。

大規模マンションと呼ばれ、スポーツジムやビューレストランにラウンジなど、共用の設備も充実してます。世帯数が多いことで、1LDK~4LDKなど間取りの幅も広がり、ファミリー世帯はもちろん、独身世帯やシニア世帯など幅広い年齢層の居住者が暮らしてます。

小中規模型マンションの特徴

都心部や地方部に関係なく、比較的建物の制限が緩い駅周辺に多いのが、この小中規模型マンションです。生活条件が良い立地なので、それだけ広い敷地を確保するのが難しいこともあり、ワンフロアの世帯数は4世帯前後のケースが多く、それぞれが角部屋になるなど、物件人気が高いです。

ただし土地の問題があるため、駐車場などを十分に確保できない物件も多く、一番競争率が高いマンションタイプだと言えるでしょう。世帯数にすると20世帯から50世帯くらいの規模が多い。

低層型マンションの特徴

建物の高さ制限がある住宅地などに多いのが、この低層型マンションです。おもに3階建てや4階建てのマンションが多く、世帯数も20世帯から30世帯と少ない。住宅街などに建つ物件が多いので、すぐ近くに公園や学校など子育て世帯にとっては、良い環境が整っている物件も多く、30代や40代など比較的若い世代に人気がある。

また世帯数が少ないので、管理組合の運営も円滑に行われ、突発的な管理費や積立金の増額などが少ないと言われてます。

多棟型複合マンションの特徴

昔でいう集合団地のマンションバージョンだと思ってください。50世帯から100世帯ほどの大規模マンションが同敷地内に複数建設されているタイプです。すべての棟を合計すると1000世帯や2000世帯という超大規模なマンションにもなります。

そのため敷地の問題があり、どうしても都心部から離れた場所に建設されることも多いのですが、子育て世帯などに特に人気があります。1000世帯や2000世帯の大規模型になると、敷地内に病院や託児所などが併設されているケースもあり、そこだけで一つの街のようになっています。敷地を出ることもなく公園などがあり、子供も安全に遊べる環境が整ってます。

また、あまり高層階のマンションなどは多くないため、修繕なども比較的安価で収まるため、修繕積立金などの負担も少なく済むケースが多いようです。


大規模マンションと小規模マンション、それぞれの注目ポイント

大規模マンションと小規模マンションには、それぞれおすすめポイントがあります。住む人の年齢や家族構成などにより、重視ポイントは違ってくると思いますので、それぞれの違いや特徴を良く把握し、どちらが自分たちの理想に近いマンションなのかを知るようにしましょう。

大規模マンションと小規模マンションの区切り

何世帯以上を大規模マンションと呼び、何世帯以下を小規模マンションと呼ぶという明確な定義が決まっているわけではありません。あくまでも一般的に言うと、100世帯以上を大規模マンション、50世帯以下を小規模マンションと呼び、50世帯~100世帯くらいのマンションを中規模マンションといいます。

共用施設を比較

マンション内にスポーツジムやプールなどのアクティビティ施設が設けられていたり、24時間常駐のフロントや警備員、さらには温泉、展望室、キッズルーム、ゲストルームなど、多彩な共用設備が揃っているマンションも珍しくありません。ただし、このような共用施設が充実しているのは、一般的に世帯数が多い大規模マンションのケースです。

50世帯以下の小規模マンションの場合、建設費を回収するために、少しでも販売部屋数を増やさないといけませんので、このような共用施設を作るだけの余裕はありません。もちろん、高級マンションと言われるような小規模マンションであれば、一世帯あたりの販売単価が高いので、そのぶん施設が充実しているケースもあります。

平均的な販売価格で、より多くの共用施設を望むのであれば、小規模マンションよりも大規模マンションの方をおすすめします。

共用施設などの落とし穴

大規模マンションであれば豊富な施設が併設されていると紹介しましたが、それにも落とし穴があります。例えば24時間有人のフロントを設けたり、24時間医師や看護師が常駐しているクリニックを設けたりする場合、それらを運営する費用というのは、居住者が毎月支払う管理費で賄われていることを忘れてはいけません。

つまり、自分たち家族はまったく利用することがない施設であっても、それらを運営する費用はマンション住人全員で負担しなければならないということです。ですので、豪華な設備や施設の数が多ければ多いほど、毎月の管理費も増えることになります。

あまりにも毎月の管理費が高額なマンションであれば、販売会社に管理費の使用内訳書を見せてもらえないかお願いしてみてください。もし内訳書を見せてもらえるのであれば、どの設備や施設にどれほどの費用が発生しているのかがわかるはずです。

立地や生活環境を比較

大規模マンションと小規模マンション、一概には言えませんが広大な敷地を要する大規模マンションよりも、比較的狭い敷地でも建設可能な小規模マンションの方が、駅の近くや繁華街付近などでも建設することができます。

ですので、一般的は大規模マンションよりも、駅近や繁華街付近の小中規模マンションの方が立地や生活環境は優れている場合が多いと思います。

このように生活の利便性という面で比較すれば、小中規模マンションの方に分があるように見えますが、必ずしもそうとは限りません。駅近や繁華街そばに建てられているマンションの場合、数年後すぐ隣にさらに高層のビルやマンションが建つ可能性も十分考えられます。そうなると日照や通風などは、まったく別世界の建物になってしまいます。もちろんマンションとしての価値も落ちてしまいます。

その点、広大な敷地を有している大規模マンションであれば、建物のすぐとなりに高層ビルやタワーマンションが建つ可能性はそう高くありません。

管理やセキュリティを比較

まずマンションの管理についてですが、大規模マンションに比べ小中規模マンションの方が建物の劣化や補修には比較対応しやすいので、管理やメンテナンスと言う面では優れています。また管理組合としても居住者が多い大規模マンションよりも、比較的居住者の少ない小中規模マンションの方が、意見がまとまりやすい傾向にあり、あまり揉めたり争ったりすることはありません。

ただし、全体的な世帯数が少ないので、月々の管理費は大規模マンションに比べると高額になるケースが多いようです。

次にセキュリティの面ですが、大規模マンションなどには24時間体勢の有人フロントや管理人が常駐しているケースも多く、居住者も安心です。もちろん小中規模マンションにも同じようなサービスの物件はありますが、それなりに高級と呼ばれるマンションであるケースが多いように思います。

ただし、24時間フロントを設けたり、管理人や警備員を常駐させていても、広大な敷地であるため、死角となる部分が多いのも事実です。防犯カメラも多数設置されていますが、敷地すべてを網羅することは到底できません。そう考えると、不審者などが侵入しやすいのは、死角の多い大規模マンションという考え方もできます。

とくに分譲マンションの場合、大規模、小中規模などの限らず販売スタイルが建設前の予約販売という形なので、実際のマンション建物や敷地を見学して購入するということが基本出来ません。それゆえに、完成したマンションをみて、防犯面で不安を感じる人も多いようです。

大規模マンションと中小規模マンションのメリット・デメリット

大規模マンション

メリット

  • 1LDK~4LDKなど間取りの選択肢が多い
  • 共用の施設が充実している
  • 24時間フロントや警備員などセキュリティで安心
  • 敷地内に公園、病院、託児所などがある
  • 世帯数が多いので、月々の管理費負担が低い

デメリット

  • 不要な施設の管理費も負担しなければならない
  • 建物が大きいため、安易に改修やメンテナンスをすることができない
  • 敷地が広いため、防犯面で死角ができる

中小規模マンション

メリット

  • 駅近など立地や生活環境の良い物件が多い
  • フロア世帯数が少なく角部屋などを確保しやすい
  • 世帯数が少ないので管理組合の運営がしやすい
  • 居住者同士のコミュニティが作りやすい

デメリット

  • 敷地内の駐車場確保が難しい
  • 世帯数が少ないので月々の管理費負担が大きい
  • 近隣にさらに高層のビルやタワーマンションが建設される可能性がある
  • 一部の人が管理費や修繕積立金を滞納すると、その負担が全体に及びやすい

目次一覧

新築マンション購入までの流れ

新築マンションで特に気をつけたいポイント

新築マンションに関するよくある質問

中古マンション購入までの流れ

中古マンションで特に気をつけたいポイント

中古マンションに関するよくある質問

予算、間取りに関するアドバイス

耐震・セキュリティについて

女性のマンション選びアドバイス