
マンション購入で必ず言われるのが、希望する項目に優先順位をつけてください!ということです。これはモデルルームを見学に行ってもスタッフから助言されますし、マンション購入に関するサイトや書籍にも必ずと良いくらい書かれています。
優先順位を決めなければならないのは理解しているけど、なかなかその優先順位が決めれない!という人も少なくないと思います。今回はそういう人のために優先順位を決めるときのポイントを少しアドバイスしていきたいと思います。
100点満点の物件は存在しない!
まず一番最初に知っておいて欲しいのは、100点満点のマンションなんて存在しません。実際に編集長も長年不動産関係のお仕事をしていますが、この物件はぜひ自分が購入したい!と思うような物件に遭遇するのは数年に1軒くらいです。
立地、間取り、セキュリティー、共用施設、管理体制、施工会社など、すべてパーフェクト!と思える物件に出会えたとしても、こういう物件というのはやはり価格が相当高額です。つまり、パーフェクトと思っても価格の面で納得できません。つまり本当にパーフェクトの物件なんて編集長ですら出会ったことがないんです。
つまりほとんどの人が、何かを立てれば何かを犠牲にしながらマンション選びをしているということを理解して欲しいのです。
何を選んで何を犠牲にするのか?
優先順位を決めるというよりも、何を選んで何を犠牲にするのか?ってことです。
例えば以下のような例があります。
- 立地は最高だけど価格が高いVS価格は安いけど駅から遠い
- 高層階だけど西向きの物件VS南向きだけど低層階の物件
- 立地も価格も最高だが2LDKの部屋VS立地と価格はギリギリ許容範囲だけど3LDKの広い部屋
このような例はきっと数限り無くあると思います。しかし二者択一にすることで、自分たち家族にとって何が優先的事項なのかが徐々に見えてくるはずです。
漠然と安い2LDKと高い3LDKどっちが良いだろうか?と考えるから、なかなか答えが見つからないんじゃないでしょうか?もっと具体的な例を考えながら、自分たちにとってどっちが大事なのかを家族間で話しあってみましょう。
優先順位というのは家族だけが知っているだけじゃダメ
優先順位を四苦八苦しながら決めても、その情報を家族だけで共有していてもあまり意味がありません。とくに中古マンションを探している場合、その優先順位は物件を探してもらっている不動産会社の担当社員と共有してこそ、本当に意味のある情報となります。
編集長も実際に不動産会社に長年勤めていましたので言えることなのですが、一人の営業マンが同時期に抱えている顧客数は、何十組もあります。そのすべての顧客情報を詳しく把握できているか?と聞かれればあまり自信がありません。
AさんはB市で3LDKのマンションを予算2500万以内で探している人
CさんはB市で2LDK以上のマンションを予算2200万くらいで探している人
この程度の情報であれば頭に入ってますし、メモを見れば古いお客さんでも思い出すことができます。
じゃあ例えばB市で3LDK、予算2400万円のマンションが中古物件として売りに出された場合はどうでしょう。きっとこの営業マンは真っ先にAさんに連絡を取るんじゃないでしょうか?
だってCさんは予算オーバーしてますから。
でも実際にはCさんの情報には、予算2200万くらいで探していると書いてあります。
そうなんです、Cさんも立地や間取りなど、物件そのものが気にいれば2400万円でも十分相談可能だと考えているんです。
逆のパターンもありますよね。B市で2200万円の2LDKが売りにでれば、当然Aさんより先にCさんに連絡が入るはずです。しかし、Aさんは2LDKでもリビングが広い物件であれば、リビングをリフォームして3DKでもOKと考えているかもしれません。
このようなケースは買主と営業マンの情報共有が十分に出来ていない証拠なんです。
ただ優先順位を伝えるだけじゃなく、もっと具体的に自分たちの優先順位とその理由を伝えておくことが重要なんだと思います。
例えば編集長が営業担当者に優先順位を伝えるとした、このような情報を渡しておきます。
優先順位1:立地
※希望はA市のH駅近辺だが、駅近物件であればH駅から3駅程度までなら十分に検討する余地はある
優先順位2:間取り
※3LDK希望だが、予算が見合うなら4LDKでも可能。また㎡数が広い2LDKであればリフォームして3DK、3LDKに出来る物件もあるので、そういう物件なら検討可
優先順位3:価格
※予算3200万円以内が希望だが、4LDKなどの良い物件があれば多少の予算上乗せは可能。また金利1.7%で試算しているので、金利が下がれば3200万円の予算に上乗せすることも検討可である。
つまり優先順位を決める事は当然すごく大事なのだが、それを自分たちだけ家族で共有しているのか、それともマンション販売会社や仲介業者の営業担当にも伝えてあるのか?それが大事なんだと思います。
マンションのモデルルームに見学に来たりする人の中には、自分たちの個人情報や予算などを言いたがらない人が多く見受けられますが、何ももったいぶって隠す必要はありません。伝えることができる情報はどんどん伝えるようにしてください。
そうすることで余計な営業をされるから面倒だと思うのでしょうが、本当にマンション購入の意思があれば、そんなことは言ってられないはずですし、例え営業されても購入する意思がなければキッパリ断ればいいだけの話です。