引っ越しを人生で何度も繰り返す人は、転勤の多い警察官僚など一部の人を除けば、それほど多くはありません。その為、過去の引っ越しの経験を忘れてしまっている人が多いようです。
その結果、いざ引っ越しをしようと思った時に、「どのぐらいの費用が必要だったかな?」とか、「引っ越し業者はどこが良いのだろう?」などと、思い悩むことになります。
引っ越しをして、またすぐに引っ越しをするというケースが少ないので、当たり前といえばそのとおりです。
したがって、引っ越しをすることになると、またゼロから調べなくてはいけなくなりますから、その労力はかなり大きいものになります。
それと、急な転勤命令などで、引っ越しまでのスケジュールがタイトな場合もあります。こんな場合、あまりゆっくり調べている時間はありません。
そこで、このサイトでは引っ越しに必要な情報を集めてまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。
引っ越しにかかる全体的な費用相場
引っ越しといえば、すぐに思いつくのが費用の問題です。引っ越し業者に支払う費用は、かなり前のことでも比較的覚えている人も多くいます。
しかし、引っ越しにかかる全体的な費用の相場については、案外忘れてしまっていることが多くあります。この、引っ越しにかかる全体的な費用ですが、特に大きい金額が発生するのは、初期費用です。
引っ越しが終わって一段落すると、初期費用は日々の生活の中では忘れられてしまいがちです。その為、どんな項目があるのか、忘れがちです。
とは言え、引っ越しをすると必要になるお金の中で一度に、あるいは短期間にかかる金額としては、この初期費用が一番大きい金額になります。
その初期費用ですが大きな括りで3つあって、それは下記のとおりです。
- 不動産関係の費用
- 引っ越し業者関係の費用
- 新たな家具や家財関係の費用
また初期費用の相場については2とおりで、下記のとおりです。
- 単身者の場合
- 家族の引っ越し
では、項目別に内容を見ていきます。
不動産関係の費用
不動産関係にかかる費用といえば、まず契約時にかかる費用があります。すべての費用を合わせると、だいたい家賃6ヶ月分程度の金額になります。
金額は別にして、項目は下記のとおりです。
敷金・礼金・仲介手数料 | 約2.5ヶ月分 |
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前家賃・共益費・町会費など | 約2ヶ月分 |
保証会社への保証料・クリーニング費用・入居サービス料・鍵交換代・火災保険 | 約2ヶ月分 |
保証会社への保証料ですが、最近では保証人の代わりに保証会社の利用をさせられるケースが多く、また、火災保険加入も必須条件になりつつあります。
いずれも、大家さんや不動産会社が紹介してくれますが、何社か当たってみて、自分にとって条件の良いところと契約をした方が良いようです。
例として、家賃60,000円の部屋を契約すると、だいたい400,000円以上は予算として見ておくべきです。
引っ越し業者関係の費用
引っ越し業者にかかる費用ですが、荷物の量やオプションサービスの内容によって大きく変わります。
平均的な荷物量で非繁忙期、移動距離は近郊という条件で、ほぼ基本料金で済ませた場合ですが下記のとおりです。
- 単身者:50,000円前後
- 夫婦2人:100,000円前後
- 夫婦2人と子供2人:150,000円前後
業者によっても料金の違いはありますから、何社かに見積もりを請求することが必要です。
新たな家具や家財関係の費用
引っ越しを機会に、家具や家電を買い揃えたり買い足す、あるいは買い替えるケースはかなりあります。特に、大学入学で親元を離れて一人暮らしを始めるとか、結婚をするので新たに揃えなくてはいけないなどの場合、かなり多くのものが必要になります。
独り暮らしを始める場合ですが、だいたい100,000円から200,000円ぐらいの予算を見込んでおく必要があります。
結婚をするために揃えようとすると、贅沢をしようと思わなくても300,000万円から500,000円近くかかることもあります。
また、家族がいて新居に引っ越すのだが、これを機会にして成長した子供のものや古くなった家電を買い替えようと思ったら、やはり数十万円の予算は見込んでおくべきです。
生活必需品の家電は結構高額なものが多いので、どうしても金額が嵩んでしまいがちですから、優先順位をつけて上手にお金を使うべきです。
単身者の場合
独り暮らしを始める場合は、50,000円程度の家賃を想定すると600,000円程度の予算が必要になります。
すでに一人暮らしをしている場合だと家財道具はすでにあるので、買い替えや買い足しは最小限ですから400,000円程度の予算になります。
家族の引っ越し
結婚をするため、60,000円の部屋に引っ越したと想定すると、総額で100万円近い予算が必要になります。
すでに家族がいる場合だと、部屋数と広さが求められます。また、成長した子供の家具などを新調したり、古くなった家電の買い替えや買い足しもあるので、やはり100万円前後、あるいは100万円を大きく超える予算が必要になるケースもあります。
初期費用の内訳として、金額が大きくて動かしがたいのは不動産関係にかかる費用です。家賃をベースにして費用は計算されますから、どうしても独身者よりは家族の引っ越しの方が高額になりがちです。
家具や家電にかかる費用は、無理に買い替えや買い足しをしなければ抑えることが出来ますから、優先順位をつけて後回しにできるもの、不要かも知れないものはなるべく買い控えることが必要です。
引っ越し業者の選び方
そんなに年中引っ越しをすることはないわけだからこそ、引っ越し御者の選び方は重要になります。
引っ越し業者の選択を間違えると、せっかく気に入った新居に気分よく入居することが出来なくなるので、間違いのない選び方をすることがポイントです。
間違いのない引っ越し業者選びの大きなポイントは3つで、それは下記のとおりです。
- 営業マンの態度と見積もり内容
- 保険加入をしていること
- 作業開始時間
- 総合印象
では、項目別に内容を見ていきます。
営業マンの態度と見積もり内容
見積もりに来る営業マンは会社を代表してくるのですから、来た時の接客態度は会社の体質を表しています。
こちらの質問に対してきちんと答えてくれる事や、こちらの要望をきちんと聞いて、逆に提案をしてくれるようなら及第点です。もちろん、服装もきちんとしていることは当たり前です。
そして見積もりです。こちらの希望や営業マン自身が言ったことが、きちんと見積書に反映されているかどうかが重要です。
見積書に反映されていなければ作業指示書にも反映されませんから、引っ越し当日に作業スタッフの人には伝わっていません。こうなると、いわゆる「言った、言わない」の水掛け論になってしまいます。
ある意味では汚いぐらい真っ黒に書き込まれた、綿密な見積書を作成してくれる営業マンだったら安心です。
見積書は、依頼者自身もしっかり確認する必要があります。
保険加入をしていること
見積もりに来た営業マンがいろいろと説明をしてくれて、最後に「弊社のスタッフは、高い教育を受けて作業にあたらせていただいておりますから、ご安心ください。しかし、万が一の紛失または破損などのご心配もおありと存じますが、しっかり保険に加入いたしておりますで、その点もご安心ください」といいきれたら安心です。
どんなに注意をしていても、引っ越しは人が作業をするわけですから、ノーミスというわけにはいかない場合があります。
こんな時にはきちんと謝罪をしたうえで、しっかり賠償をしてくれるための原資として、保険は重要です。
見積もりに来た営業マンには、保険加入の有無を必ず確認するべきです。
作業開始時間
引っ越し料金が安くなる「フリー便」というシステムがあります。フリー便は、引っ越し日時のうち、「日にち」の指定はできますが「時間」の指定はできず、業者の都合のいい時間に作業をしてもらうという制度です。
その為、見積書には作業開始時間が書かれていないことがあります。書かれていたとしても、「昼以降」などとなっている場合があります。
その為、早い時間に他の引っ越しを終わらせ、それからやってくるので、夜の7時や8時になってしまうケースもあります。業者に「まだ来ないけれど、いったいどうなっているの」と連絡をしても、「昼以降となっていますから、もう少しお待ちください」で終わってしまいます。
こうならないようにフリー便でも、見積もりの時に概ねの時間を決めてもらうことが出来る業者なら、安心できます。ただし、繁忙期の場合だと、まったくといっていいほどこんなことはやってもらえませんから、無理は言わないことが必要です。
総合印象
ここまでのことを総合した印象で、引っ越し業者を選ぶことになります。
総合印象を決定づける要素としては、見積もりに来た営業マンの印象・料金から受ける印象があります。
前述のように営業マンの接客態度は、そのまま会社の教育が現れていますから、会社全体を知るうえでは重要なポイントです。
見積もりに来てくれた営業マンが、引っ越し当日のことを分かりやすく説明してくれたら、引っ越し当日の作業もこちらの希望に近い形でやってくれます。それが、会社の社員教育の現れだからです。
また、低料金にこだわり過ぎていると、後で問題が出るケースもあります。営業マンも成約件数が勝負ですから、料金を安くするために多少小さいトラックを使うことを前提にすると、安い見積もりを出せます。
そうなると、当日の積み残しが出たりすることもあり得ますから、大変な事態になってしまいます。料金も大切ですが、それ以上に完全な引っ越しができることを重要視するべきです。
特に、見積もりの時に「積み切り」という言葉が出たり、見積書に「積み切り」という記載があった場合、止めた方が賢明です。積み切りは、積み残しが出ても業者には責任がないということですから、注意してください。
おすすめ引っ越し業者
当サイトでおすすめの引っ越し業者が4社あります。それは下記のとおりです。
- アート引越センター
- サカイ引越センター
- 日本通運
- アリさんマークの引っ越し社
それでは各社の特徴などを見ていきます。
アート引越センター
多くのプウランやオプションが充実しています。ベーシックに荷造り・開梱を自分たちでやるプランから、引っ越しの全てをスタッフさんにやってもらうプランまでと、幅広くあります。
また、女性の引っ越しのために、スタッフさん全員が女性で構成されているプランもありますから、一人暮らしの女性にとっては安心です。
スタッフさんの態度が非常に良く、技術レベルも高いので気持ちよく引っ越しが出来ます。ただし、料金的には大手の中でもやや高額になります。
サカイ引越センター
この業者もベーシックなコースから、すべてをスタッフさんに任せるコースがあります。また、オプションの中でも特徴的なものに「盗聴器発見」というものがあり、新居でプライベートを気にしなくて済みます。
サカイの大きな特徴として「10分間居残りサービス」というものがあって、すべての搬入作業が終了した後、スタッフさんが10分間居残ってくれて、やって欲しいことを伝えるとやってもらえます。なかなか面倒なカーテンの取付けなども、頼めばやってくれますから、うれしいですね。
サカイもスタッフさんは礼儀正しく、技術力も高いので安心していられます。また、大手の割には比較的料金交渉の幅があります。
日本通運
家族の引っ越しはもちろんですが、単身者向けのプランが特に充実しています。荷物の少ない人向けのSパック、逆に荷物の多い人向けのLパック、さらに遠方引っ越し向けのXパックと、時と場合によって選ぶことが出来ます。
家族向けのプランは、アートやサカイと同じように、ベーシックなコースからすべてスタッフさんにおまかせのコースが用意されています。
それに、母体が日通なので技術力には定評があります。より質の高い引っ越しを望む人には、日通は適した業者です。多だし、料金は高めですから、事前に安くなる条件の時期を聞いておいた方が良いようです。
アリさんマークの引っ越し社
ここも、ベーシックなプランからすべてお任せのプランまであります。中でも、食器棚のなかを、元通りのレイアウトにしてくれるサービスは、本当に手間いらず、です。
また、すべのスタッフさんは正社員か準社員で、全員が身分証を持っているという徹底ぶりは好感が持てますし、安心感があります。
スタッフさんの礼儀も正しく、技術も安定しているので安心なのですが、若干事務レベルに問題があることがあるという口コミが気になります。
料金的には、大手の中では中間的な金額です。
引越し料金を値切るコツ
よく言われていることですが、「引っ越し料金には定価がない」ということがありますが、これはほとんど真実です。
引っ越し料金は引っ越し事業者が決めた数字を、事業者の所在地を管轄する運輸局に届け出れば承認されます。したがって、言い方は悪いのですが事業者が勝手に決めた数字です。
しかもこの数字ですが、ほとんどの業者は3月の繁忙期の数字で出していますから、一番高い数値になっています。
この為、非繁忙期だったら値引きは、ほとんどの業者が応じてくれます。しかし、上手に値引き交渉をするためにはポイントがあって、それは下記のとおりです。
- 非繁忙期に引っ越しをする
- 合い見積もりを取る
- 見積もりが出ても即決しない
- 引っ越し希望日を複数用意する
- 長距離の引っ越しは混載便やコンテナ便を使う
では、項目別に内容を見ていきます。
非繁忙期に引っ越しをする
繁忙期は引っ越し業者の掻き入れ時ですから、超多忙な時期になっています。その為、値引き交渉をしても、ほぼ受け付けてはもらえないと思っておくべきです。ここで無理押しをしても、悪感情が出るだけなのでマイナスにしかなりません。
しかし、非繁忙期でしたら逆に仕事が欲しいので、十分に値引き交渉の余地があります。このため、大きい値引きを狙うのでしたら、非繁忙期に引っ越しをすることがポイントになります。
合い見積もりを取る
めぼしい業者と値引き交渉をするためには、ライバルの価格を知らなければ、なんの根拠もない交渉にしかなりません。ただの「ゴネているやつ」になってしまうため、相手にされません。
その為、目星を付けた数社から同時に見積もりを取る必要があります。この場合、だいたい同レベルの業者から見積もりを取らなければ、あまり意味はありません。
めぼしい業者よりも数段格下の業者の数字を出しても、簡単に断られてしまいます。大手は大手同士で、中堅業者は中堅同士で競わせないと、まったく意味のない結果になります。
ボクシングでヘビー級の選手とフライ級の選手を戦わせるような、無意味なことにならないように注意してください。
見積もりが出ても即決しない
訪問見積に来てもらい、結果が出た時に「うん、もしかしたら安いかもしれない」と感じても、即決をしてはいけません。
あとから見積もりを出した業者の方が安かったり、オプションサービスをいくつか付けてくれた結果、見積金額以上のメリットがあった、などということがあるからです。
そして、一番安い、あるいはメリットのある見積もりを、各業者に伝えましょう。あとは、勝手に値引き競争が始まりますから結果を待って出てきた最安値を、また各業者に伝えます。
これを2度か3度繰り返せば、大きな値引き金額も夢ではありません。ただし、やり過ぎると嫌われますから、引き際を注意してください。
引っ越し希望日を複数用意する
引っ越し希望日をピンポイントで設定すると、非繁忙期でも業者が忙しい日に当たってしまうこともあります。その場合、値引きらしい値引きはしてもらえません。
その為、複数の希望日を設定して、その中から業者が忙しくない日を選んでもらうと、値引き交渉はしやすくなります。
長距離の引っ越しは混載便やコンテナ便を使う
長距離の引っ越しは、かなり高額になることが普通です。理由は、全工程をチャーター便使用で見積もるからです。
しかし、混載便やコンテナ便を利用して、新居の近くで別のトラックに積み替えるなどのことをすると、料金的にはかなり節約できます。
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