冷蔵庫や洗濯機の霜取り、水抜きの手順を確認しよう!

冷蔵庫や洗濯機の霜取り、水抜きの手順を確認しよう!

一般的に、引っ越しで冷蔵庫や洗濯機を運んでもらう際は、自分で事前に霜取りや水抜き処理をすることが必要とされています。古いタイプのものではなく、最新式の冷蔵庫や洗濯機でも、同じように水抜き処理をする必要があるのでしょうか?そこで今回は、昨今の冷蔵庫や洗濯機の引っ越し事情について紹介します。

冷蔵庫を運ぶときの手順と気をつけるべき点は?

かなり古いタイプの冷蔵庫でなければ、今は霜取りを自動で行うものがほとんどです。霜を溶かした水も蒸発皿に溜まって自然になくなりますが、途中で電源を抜くと、蒸発しきれない水分が溜まってしまいます。

製氷室の氷や給水タンクなどの水も残っていると、移動中に流れてきて荷物を濡らしてしまいます。そのため、移動前には中を空にして水抜きをする必要があります。

計画的な買い物と消費を!

ほとんどの引っ越し業者では、冷蔵庫を運ぶ際の注意点として、前日までに庫内を空にしてコンセントを抜くように説明しています。そのため、引っ越し一週間前ぐらいから買い溜めを控え、前日までに計画的に使い切るメニューにするよう工夫しましょう。

なかには「冷蔵庫は直前まで使っていても問題ない」と説明する業者もあります。ただし、引っ越し当日はどうしても朝からバタバタしがちで、朝やろうと思ってもなかなか手がつけられない状態のこともあるため、この場合も前日のうちにすませておくことをおすすめします。

冷凍食品が食べきれずに大量に残ってしまったときは、近距離なら保冷剤を入れたクーラーボックスで移動させることも考えられますが、トラックの荷台も車のトランクも高温になるため、真夏は特に厳しいです。宅配便のクール便などの利用も検討しましょう。

引っ越し前にやっておくことは

古いタイプの冷蔵庫は、霜がついたり自動製氷機の氷を溶かさなければならなかったりしたため、引っ越しの何日か前に電源を切るよう、引っ越し業者から説明がありました。事前にそれらの水抜きを行っていないと、運んでいる途中にトラックの上で揺られることによって、どんどん水が漏れてきて荷物を濡らしてしまうためです。

では、最近の機種では水抜きはどうなっているのでしょうか?その方法について、国内の大手三大家電メーカーの冷蔵庫を調べてみました。「庫内の食品を取り出す、製氷皿の氷を捨てる、電源プラグを抜く」までは、いずれも共通しています。

水抜き処理について

自動製氷機があるタイプは、給水タンクから残りの水を捨て、取り扱い方法の指示に従って製氷室の水抜き処理をします。そして、部品やフィルターをきれいに洗って、乾燥させてから元の位置にセットしましょう。

一方、冷蔵庫の下部に蒸発皿があるタイプは、蒸発皿を引き出して水が溜まっていれば捨てます。蒸発皿の水分は、タオルなどで拭き取っておきましょう。

霜取り作業について

最近の冷蔵庫は冷却器の霜を自動的に取るので、特に霜取り作業は必要ありません。しかし、湿度の多い場所に設置していたり、ドアや引き出しが完全に閉まっていなかったりすると、庫内や枠に霜が発生することがあります。

パッキンに隙間ができると、食品を多量に入れたときなども霜がつくこともあります。その場合は、電源プラグを抜き、扉や引き出しを開けて霜を溶かし、水分をきちんと拭き取りましょう。そのままにしておくと、庫内のカビやニオイの原因になってしまいます。

また、自動霜取り後の水が背面に溜まるタイプや、水抜き栓のないタイプは、冷蔵庫を前に引き出して傾けて水を排出するのが主流のようです。そんなときは無理をせず、引っ越し業者に任せましょう。引っ越し作業中にその場で水抜きをしてくれます。水抜き栓のあるタイプは、水抜きした後に栓をしっかり閉めてください。

運ぶときに気をつけることは

扉や引き出しが開かないように、養生テープなどで固定します。本体に運搬用の持ち手がついているので、必ずそこを持ってください。他の部分を持つと、落下や破損、歪みの原因になってしまいます。そして、冷蔵庫の背面や側面にある冷媒回路を傷つけないように注意してください。

手で運ぶ際には一時的に本体を倒して持つことがありますが、トラックの荷台に載せるときは横積みしないように注意しましょう。コンプレッサーの故障の原因になるので、必ず立てて積むことが重要です。

引っ越し後はすぐに電源を入れてはいけない?

据え付けたら、すぐに電源を入れても差し支えないものもあります。そのようなタイプは、保護のためのタイマーがあり、電源プラグを入れてから数分間運転しないように設定されています。しかし、設置後15分ほど経ってからと注意書きがあるタイプもあります。また、設置後は6時間経ってからと説明している業者もいます。

いずれの場合も、取扱説明書に記載通りの方法で行ってください。型番がわかれば、メーカーのホームページから取扱説明書を見ることができます。わからない場合は、念のためしばらく時間を置いてから電源を入れると良いでしょう。

洗濯機を運ぶときの手順と気をつけるべき点は?

洗濯が終われば洗濯槽から水が排出されるため、見た目では水は残っていません。しかし、洗濯機からつながるホースには残水があります。その水抜き方法と注意点について説明します。

引っ越し前に必ず水抜きをしよう

洗濯機の水道の蛇口からつながる給水ホースや、お風呂からお湯を汲み上げるホース、脱水した水を排出する排水ホースには、水が若干残っています。

また、糸くずフィルター内の糸くずが多ければ、水を含んでいることがあります。それらの水分は、移動の際にトラックの荷台で揺られるうちにどんどん下に流れていき、ホースからあふれ出してしまいます。

周辺に置いた家具や下に置かれたダンボールが水に濡れ、中の物を汚したりシミになったりすることもあります。ダンボールに水が染み込み、万一強度がなくなってしまったら、トラック内で荷崩れが起きないとも限りません。

そこで、二槽式洗濯機、全自動洗濯機、ドラム式洗濯機に共通する3つの工程に分け、水抜きの方法を説明します。

手順1. 給水ホースから水を抜く

水は、高いところから低い方へ流れます。そのため、水抜きも一番上から行いましょう。まず、水道の蛇口を閉めます。洗濯機の電源を入れ、適当な洗濯コースを選び、スタートさせます。

メーカーや機種にもよりますが、洗濯槽内の衣類の重さを量るなどして一通りの作業を終えたら、給水が始まります。すると、中に残っていた若干の水が洗濯槽内に流れてきます。十分に抜けたと思ったら、電源を切ります。

そして、蛇口から給水ホースを外します。ホースの先を雑巾などでふさいで、下に向けて軽く振り、ホースの残水を切るようにします。お風呂のお湯取りホースの場合も、同様に浴槽からホースを取り出し、お湯の汲み上げ工程でホースの中のお湯が完全に抜けたと思ったら、運転をストップします。

手順2. 洗濯槽内を脱水する

給水ホースから流れて洗濯槽内に残っている水を脱水します。その前に、洗剤や柔軟剤が残っていないか確認しておきましょう。糸くずフィルターのゴミも取り出し、フィルターも雑巾などで拭き取ります。

その後、電源を入れ、脱水を1分程度回してから電源を切ります。洗濯槽内やふたの裏側の残りの水分を、雑巾で拭き取ってください。

手順3. 排水ホースを外す

排水ホースは、外れて水浸しにならないように、エルボという器具で排水口に固定されています。これは、洗濯機に付属しているものではなく、その住宅の防水パンに付属されているものです。排水ホースを外したら、間違って持ってこないように気をつけましょう。

外した排水ホースは、先に雑巾を当てて軽く振り、内側の残水をしっかり水切りします。その後は、洗濯機本体に養生テープなどで上向きに留めておくと、紛失する心配はありません。

自分で移動させることになったら?

必ず二人以上で、本体の側面や背面、底の運搬用の持ち手部分を持って運んでください。機種によっては、左右に傾けて運ぶのに適していないタイプもあります。取扱説明書に記載されている運搬方法や設置方法をよく確認することが大切です。移動後もすぐ確認できるように、本体などに貼り付けておくと良いでしょう。

設置はどこまでやってくれる?

選んだ引っ越しプランによっては、洗濯機は置いてくれても、接続を行ってくれないこともあります。本来なら、きちんと水平に設置してホースをつないでもらい、電源を入れて正常に動作するか異音が出ないかなどを確かめてもらうと良いですが、そうでない場合は自分でやる必要があります。

有料のオプションで接続してくれる場合もあるので、自信がない人は依頼した方が良いでしょう。自分で作業して壊れてしまっても、補償は効きません。

一般的な水抜き方法を紹介しましたが、その方法はメーカーや製造年、機種により異なることが考えられます。まずは始める前に、冷蔵庫と洗濯機の取扱説明書の内容を確認するようにしましょう。


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