新しく物件を購入するとき、もしくは今借りている住宅ローンの借り換えを検討しているときにまず、銀行に相談に行くことになります。そして審査に進むことになりますが、その住宅ローンの審査には事前審査(仮審査という金融機関もあります)と本審査の2種類あります。
基本的には本審査に進む前に、事前審査を申し込むことになると思います。事前審査と本審査では銀行に提出する書類が異なってきます。
本審査になると全ての必要書類を揃えたり、重要な種類を預かる銀行側も色々手続きが必要になったりとするので、必要最低限の書類で、借り入れ希望者が本審査に進んでも問題ないかを事前審査で確認することになります。
住宅ローンの審査には書類が色々必要なのは知ってるけど、どのようなものが、いつ必要なのか。家のどこにあるのか、突然提出してといわれてもすぐに出てこないといったこともよくある話です。
実際に私が住宅ローンを担当していた時も、書類の提出だけで何度も銀行に足を運んで頂いたり、こちらから自宅や勤務先に取りに行ったりしたことも多々あります。
皆様もお忙しいのでそんな何度も書類提出だけで時間を割けないですよね。そこで、事前審査と本審査にどの書類が必要なのかを説明していきたいと思います。
住宅ローンの借り入れには2段階の審査がある
繰り返しになりますが、住宅ローンには事前審査と本審査の2段階の審査があります。例えば新しく家を購入するときには、ある程度話が進んだ段階で不動産会社の担当の方から住宅ローンの話が出てくると思います。
不動産会社から銀行を紹介もらい、とりあえず事前審査をしましょうとなるはずです。そこで事前審査が問題なければ具体的に購入の話も進んでいき、最終的に物件も確定しあとは住宅ローンを借りるだけとなった段階で、住宅ローンの本審査に進んでいきます。
このように基本的には事前審査、本審査の2ステップを踏みますが、中には事前審査なしでいきなり本審査に進むこともあります。例えば有名な上場企業に長い期間勤務しており、ある程度の役職が付いている。年収も十分にあり返済ができなくなる可能性は低いだろうという方は事前審査は省略することはあります。
では事前審査と本審査について詳しく見ていき、必要書類についてもそれぞれ詳しく見ていきましょう。
仮審査(事前審査)とは
まずは住宅ローンを検討したときに最初にする審査である事前審査を見ていきましょう。そもそも何故事前審査なんて必要あるの?2度出間だから最初から本審査で審査したい。と思われる方も多いのではないでしょうか。
事前審査とは、借り入れる金額や返済する期間に対して今の収入で返済に問題ないかどうかを見るだけの審査になります。要は購入する、もしくは借り換え時には今住んでいる物件の価格がどれぐらいなのか(担保価格といいいます)は見ません。
住宅ローンは借り入れる金額以上の物件の担保価格が評価として出ないと審査は通りません。なぜなら、万が一返済ができなくなり任意売却をせざるを得なくなった場合に、物件の価格が低ければ住宅ローンの返済ができず、家もないのに住宅ローンを払い続けることになってしまうからです。
事前審査では、これぐらいの金額の物件を購入したいけれど住宅ローンの審査に通るかな?とりあえずどこまでの金額の住宅ローンなら審査が通りそうかな?という基準を図るためのもになります。ですので、事前審査に必要な書類は本審査に必要な書類に比べ簡易的なもので揃います。
事前審査に通っていれば金融機関側も返済能力的には問題ないのはわかっているので、本審査の結果が出るのは早いので事前審査をするのが二度手間になることはないのかと思います。
事前審査での必要書類
では事前審査で必要な書類とは何が必要か。基本的には先ほども記載したように簡易的な、借り入れ金額に対して返済できそうかどうかを見るだけですので、書類の原本でなくコピーだけで済むものがほとんどです。
まず事前審査の申込書。これは金融機関によっても違うかもしれませんが、本審査の申込書に比べ記入する内容が簡易的なものが多いです。印鑑も必要ですがこれも実印でなく、シャチハタ以外の印鑑であれば問題ありません。
次に会社員の方なら源泉徴収票の直近分のコピー、健康保険証のコピー。自営業の方なら直近3期分の確定申告書のコピーが必要です。会社経営者の場合は決算書を直近3期分も必要です。あとは本人確認できる免許書などのコピー。大体これらのものは金融機関にもっていくとコピーをとってくれるので、事前にコピーしていく必要はないです。
もし何か借り入れが他にある場合(教育ローン等借りてる場合)はその返済明細書のコピーが必要です。借り換えの場合は今借入している金融機関の返済予定明細書の全期間分のコピーが必要です。
あとは物件が決まっているのであれば、その物件の内容と金額が書いているもの、特にまだ決まっていない場合は気になっている物件の金額が記載しているチラシでも大丈夫です。これだけあれば借入金額に対して返済できるかどうかは審査できますので、意外に必要書類って少なく済むと思われたかもしれません。
本審査とは
事前審査が問題なければ、次はいよいよ本審査に進みます。事前審査では返済能力の部分は大丈夫とわかっているので、物件の担保価格に問題がないか、あとは住宅ローンの審査を通るのに必要不可欠な団体信用生命保険のに加入できるかを審査していきます。
本審査での必要書類
では気になる本審査に必要な書類を見ていきましょう。本申込の申込書をまず記入していきますが、事前審査の書類に比べ記入しなければいけないことが多くなってます。そして印鑑ですが、本審査の場合は実印で押さなければなりません。
そのため必要書類として印鑑証明書の原本が必要です。コピーではダメです。源泉徴収票などは事前審査で提出したコピー分で大丈夫です。追加で必要になるのが住民税決定通知書。自営業者の方は納税証明書(その1.その2)が必要になります。本人確認書類は事前審査のもので結構ですが、住民票で家族全員が記載されているものの原本が必要です。
そして本審査は物件の価格を審査しなければいけませんので、不動産売買契約書や重要事項説明書、登記事項証明書、建築確認書等も必要です。これは原本を確認したあとにコピーを取ります。借り換えの場合は登記簿謄本の原本が必要になります。本審査の書類は大体これで揃いますが、場合によっては金融機関から他に追加で提出要望があるかもしれません。
まとめ
事前審査と本審査に必要な書類について説明させて頂きました。本審査では必要な書類が多いですし、市役所に取りに行ったり揃えるのに手間がかかるものもあります。事前審査で返済は大丈夫とわかってから本審査に進んだほうが個人的にもいいと考えております。
事前審査でどのぐらいの金額なら返済ができるかを把握しておいて、その金額に見合った物件を探すというのも1つの方法かと思います。事前審査、本審査に必要な書類を把握しておいて、何度も金融機関に足を運ぶことなくスムーズに審査に進めるようにしましょう。