年収○○円だといくらくらい借りれるの?

年収○○円だといくらくらい借りれるの?

「自分の年収なら、いくらのローンが借りられるの?」という疑問・不安は、マイホーム検討時には必ず出てきます。

私は過去に10年程住宅会社に勤めていました。お客様にあったローンの相談に関わる中で勉強し、住宅ローンアドバイザーの資格を取得しました。

住宅ローンといっても色々な種類がありますが、今回は新築を建てるときに組む住宅ローンについて、自分の年収からみていくら借り入れできるのか、目安を紹介します。

借入可能金額の目安は「年収別の返済比率」で出そう!

「返済比率」とは「1年間の総支出総額」を「年収の総支給額」で割り返した数値です。住宅ローンの審査では、「住宅ローンの返済金額」が「年収」に対してどれぐらいの返済比率か、どれぐらいになるかがポイントになります。

各銀行によって若干異なりますが、平均的に

  • 総年収年収300万以下は25%
  • 総年収400万以下は30%
  • 総年収400万超えは35%

に収まるような資金計画が必要になります。

年収別の目安

先ほどの計算式に当てはめてみましょう。35年ローンでボーナス払い無し金利1.6%とした場合の条件は以下となります。

総年収300万(控除が引かれる前の金額)の方では2,000万が目安

住宅ローン月々の返済額62,221円×12=746,652円÷300万(総年収)×100=24%

総年収400万の方では3,200万が目安

住宅ローン月々の返済額99,554円×12=1,194,648円÷400万×100=29%

総年収500万の方では4,700万が目安

住宅ローン月々の返済額146,220円×12=1,754,640円÷500万×100=35%

総年収800万の方では7,500万が目安

住宅ローン月々の返済額233,329円×12=2,799,948円÷800万×100=34.9%

年収から借入金額目安を逆算する方法

先ほど返済比率の計算方法を例として載せましたが、逆に年収費比率から住宅ローン借入額を計算できます。計算式としてはやや難しいですが、以下に当てはめると借入額の目安がわかります。

  • 「A. 年収」 × 「B. 返済比率」 ÷ 12= 「C. 毎月の返済支払い」
  • 「C. 毎月の返済支払い」 ÷ 「D. 100万あたりの月々の支払金額」 × 100

「B.返済比率」は上記通りです。

また「D. 100万あたりの月々の支払金額」は利率によって異なりますが、銀行によっては早見表を公開しているところもあるので確認してみてください。

※参考:住信SBIネット銀行「返済早見表」

住宅ローンを借りる際のポイント

住宅ローンを借りる際にはポイントはいくつかありますので、確認しておきましょう。

キャッシングなど「住宅ローン以外」に注意

このように計算をして自分の年収はどのくらい借り入れできるのか予測をたてることができますが、以前にお客様のローンをお手伝いしている際に、こんなことがありました。お客様は「他にローンを借りていない」いうことで、ローンを含まずに計算し、余裕のある金額でローン事前審査を行いましたが、回答がまさかの減額になってしまいました。

その時は初めてお世話になる銀行に事前審査をお願いしたこともあり、何かミスがあったかと焦りましたが、実は使っていないキャッシング付きカードが原因でした。その方はキャッシング限度額100万くらいついていたのですが、それが減額の原因になったと思われます。

銀行によって異なりますが、カードを使っていなくても年間10万円の支出にみられたりしますので、使っていないカードは解約してもらったケースもあります。また、意外と内容を忘れがちなデパートで発行しているキャッシング付きのカードも要注意です。もう一度内容を把握しておくのもいいかもしれませんね。

実際に「いくら借り入れできるか?」はこうやって決まる

今回は年収から目安を出す方法を紹介しましたが、実際に金融機関での住宅ローン審査は、以下のような項目で評価します。それぞれの重み付けが銀行によって異なります。

  • 勤続年数⇔安定した収入が条件。会社員であれば最低1年働き、源泉徴収票が出ていれば良し
  • 年収⇔先ほどの返済比率の%が丁度、総年収400万ラインがカギとなる
  • 既存のローンの支払い状況⇔金額が大小関わらず組んだローンは要相談
  • キャッシングのカードの限度額
  • 個人情報の開示の結果状況⇔支払の遅延のくり返しや破産などの事故歴が自分の個人情報についている場合、借り入れは難しい結果が多い
  • 保険証の種類⇔国民健康保険なのか?社会保険なのか?によって審査時の提出物も変わってくる
  • 土地の路線価格⇔住宅ローンを組んだ時に銀行の抵当権がつけられるので、土地の路線価格表や建築できる場所なのか?などを見られる

希望の金額を借り入れするために何から始める?

まずは複数の銀行へ直接話を聞きましょう。銀行によって審査基準が異なりますし、複数の方と会うことで「どれだけローンに関わっているのか?」知ることができます。沢山ローン案件を経験してきた融資担当者だと、スムーズに資金計画を組み立ててくれたり、スムーズに疑問に答えてくれます。

借入ができるかどうかは、「どれだけお客様のことを理解する担当者であるか?」がカギだと思いますので、複数の銀行の融資担当者と話をして住宅ローンを進めて頂きたいです。それが希望の融資額を借り入れできる近道だと思います。


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