注文住宅の費用の内訳と相場(本体価格、工事費など)

注文住宅の費用の内訳と相場(本体価格、工事費など)

家づくりをする際に、最も考えることが、費用面かと思います。自分の理想とする家を建てるために、いくら必要なのか、その予算内に収めるためには、どの部分を削ればよいのか考える必要があります。

そのためには、家づくりの費用について、どこに費用がかかっているのか把握するため、それぞれの費用がどのようなものなのか理解してもらいたいと思っています。

本記事では、各費用について細かく解説していきます。是非ご一読ください。

注文住宅づくりにかかる費用相場

家づくりには、家の本体工事以外にも様々な費用が必要になりますが、少し複雑なので、細かい費用のことは最初から考えないようにしましょう。

まずは、家づくり全体の総費用を大きく分けて考えていきましょう。総費用は大きく分けて3つになります。

注文住宅の総費用=本体工事費+別途工事費+諸費用(+税金)

それでは、ここからはさらに上記3つの内訳毎に詳しく解説をしていきます。

本体工事費

本体工事費は、その名の通り、建物本体に係る工事に使われる費用のことです。

具体例

仮設工事・基礎工事・木工事・屋根工事・外壁工事・建具工事・内装工事

別途工事費用(付帯工事費)

別途工事費用途は、主に建物を建てるための工事や屋外の工事費用のことです。
建物本体以外の工事に係る費用だと考えるとわかりやすいでしょう。ただし、別途工事費用の内容は、建築会社によりことなります。

具体例

解体工事・地盤補強(地盤改良工事)・屋外給排水工事・電気設備工事・ガス工事・外構工事・照明器具工事・カーテン工事・空調工事

諸費用

諸費用とは、上記の本体工事費用および別途工事費用以外の費用で、様々な種類のものがあります。

具体例

建築に係る費用

地盤調査費・建築確認申請費用

登記関係

建物の所有権保存登記・土地の所有権登記・建物表題登記・抵当権設定登記

借入に係る費用

融資事務手数料・保証料・団体信用生命保険特約料・特約火災保険料・印紙代

建替え費用

仮住まい費用・引っ越し費用・貸倉庫費用

その他の費用

地鎮祭、上棟式などの祭典費用・近隣への挨拶・その他雑費

税金

各費用に対して、税金がかかってきます。金額の大きな取引となるため、消費税の額だけでも高額となります。また、その他にも税金がかかってくるので、確認しておきましょう。

具体例

消費税・印紙税・不動産取得税・登録免許税・固定資産税・都市計画税

費用豆知識

ここまでで説明をしてきた費用が注文住宅を建てるために必要となります。また、ここからはちょっとした注文住宅の費用に関する知識を紹介していきます。

ご参考までに、費用に関する知識を少しでも蓄えておきましょう。

家を建てるのに必要な費用割合

注文住宅を建てる際に、必要な費用の割合が、一般的にどの程度なのか知っておくと、そこから大きく乖離してしまっていないか、ある一部が安くなりすぎていたり、高くなりすぎていないか、ある程度の目安となりますので、覚えておくととても便利です。

それでは、注文住宅の総費用を構成している3大費用が、総費用に対してどれくらいになるか、ある程度の目安を説明します。

建てる家の構造や建築工法、様々な条件の違いによって、この割合がどのような家であっても当てはまるわけではありませんが、一般的な平均の参考値として、この程度の費用割合となります。

  • 本体工事費:65~75%
  • 別途工事費:15~25%
  • 諸費用  :10~15%

ランニングコストは住宅ローンの返済だけではない

家を建てた後のランニングコストは、ほとんど住宅ローンだけ、と考えている方々は多いですが、それ以外でもその額は大きなものとなります。一戸建てとなると、修繕やリフォームは避けて通れません。

また、外壁の塗装や屋根の防水処理などは大規模で高額なものとなります。平均で10年毎の外壁の再塗装だけでも200万円前後は必要となってきます。自分で資金管理を行い、準備を整えておかなければなりませんので、しっかりと意識する必要があります。

コストダウンさせる方法

工事費用の内訳を理解した上で、コストダウンの検討も進めましょう。

家の形状をシンプルにする

家の形状をシンプルにすることで費用を安く抑えることができます。シンプルな形状の家で一般的なものが「総2階建て住宅」です。逆に費用が高くなるのは、家の形が複雑な場合です。

なぜ家の形が複雑だとお金がかかるかというと、角が多く凹凸が多くなると、凹凸の分だけ壁の量や柱の数が増え、その分家づくりに必要な材料も増えるからです。

間仕切りを少なくする

間仕切りをつくるということは、家の中の壁を増やすことになります。壁が多くなるとその分壁をつくるために工事が必要で、工事費や材料費や人件費がかかります。

壁をひとつつくるのに、様々な材料や人々が必要になるので、それに伴いコストは上昇します。逆に間仕切りを少なくすれば、壁の工事が減り、壁をつくる為の材料、建具、人件費が削減されます。また、間仕切りが少ないと1部屋の面積が広くなるので、広々とした空間を演出できます。

材料を統一し種類を絞る

材料や素材の種類を統一することで、費用を抑えることができます。一般的に家をつくる際には、材料を多めに発注して、何かトラブルが起きても問題ないようにリスクヘッジしています。

そのため、材料や素材の種類が多いと、それだけで各材料を多めに発注することになりますので、材料や素材の種類が増えれば増えるほど、無駄な材料が多くなってしまいます。

例えば、できるだけ材料を統一し素材の種類を絞った壁の場合と、一つの壁に数種類の材料や素材を使用した場合とでは、統一した方が圧倒的に壁を安くつくることができます。

水回りの設備をまとめる

水回りの設備を集中して設置することで、コストダウンが実現できます。なぜかというと、集中して設置することで配管を短くできるので、その分家の価格を安くすることができます。また、道路と水回りの設備との距離を近くすることで、引き込みが短く済むので、同様にコストを抑えることができます。

さら、上下階で同じ位置に水回りの設備を集中しておくとコストダウンをはかることができます。

例えば、2階にトイレを設置した場合、トイレを上下階全く同じ位置にしたり、1階のトイレと浴槽、キッチン、洗面所をできるだけ近い場所に設置するなど、間取りを工夫することで、給排水のルートを短く無駄のないようにし、価格を抑えることができます。

また、水回りを整理すると、後々リフォームが必要になった時に、リフォームの際に床や壁をはがす面積も小さくなるため、将来的なリフォーム費用の削減にもなります。

注文住宅を建てる際には、各費用の内訳を理解しておくことで、各費用のバランスを把握できます。

そうすることで、コストダウンをすべき部分が見えてくることもありますし、ハウスメーカーの見積もりの妥当性もある程度見ることができます。完璧に理解するのは難しいかもしれませんが、一度は確認しておきましょう。


目次一覧

家を建てる前に知っておきたいこと

家を建てる際にかかる費用

ハウスメーカーの選び方

注文住宅の基礎知識

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