注文住宅を建てる際、そこまでトイレにこだわる気がないという方もいるかもしれませんが、毎日使用する場所なので、ある程度こだわったほうが、快適に生活が送れるようになります。
「こだわる」というのは高いトイレを購入することだけではありません。配置する位置や、トイレの広さなども「こだわり」の一部です。
今回は、こだわりのトイレ選びができるよう、トイレ選びのポイントを説明していきます。
トイレ選びのポイント
ここからトイレ選びのポイントを要点別に解説していきます。
トイレの位置(間取り)
第一のポイントは「トイレの位置」です。いくつかはトイレを配置する際のポイントを解説します。
トイレの数
まずはトイレが必要な数を考えて下さい。3階建て住宅なら2フロアに1つずつ配置(合計2箇所)、2階建て住宅なら1箇所のみか、2フロアに1つずつ配置(合計2箇所)にするか、このように決めていって下さい。
家族の人数や希望、住宅の面積にも左右されます。都会の狭小地で延床60平米あたりの2階建ての場合、各フロアに設置すると狭いと感じてしまうので、他の間取りと調整して検討していきましょう。
トイレの位置
3階建ての家でトイレと浴室が1階にあり、リビングとトイレは2階、3階に寝室などの間取りプランをよく見かけます。
ですがこの場合、1階にあるトイレはあまり使われなくなってしまう傾向にあります。理想としては、リビングや寝室のあるフロアにトイレがほしいところです。
高齢の方が一緒に住む場合は、その高齢者の寝室があるフロアにトイレを設置するといいでしょう。
玄関との位置関係も重要です。玄関近くにトイレがある場合、来客時にお客さんからトイレの出入りがわかってしまいますし、使用中の音にも気を遣わなければいけなくなります。
床・壁の材質と色
トイレの床材で人気があるのは、フローリングですが、フローリングはは水に弱いため、お手入れに手間がかかります。そのため、フローリングではなく、お手入れが簡単なフローリング長のクッションフロアを選ぶ人もいます。
フローリング
フローリングは、トイレの床材として最も人気ですが、実用性の面で不足する部分もあります。
フローリングは、ほかの部屋と統一感を持たせるために非常に効果的です。一面フローリングにすることで、インテリアコーディネートに統一感が出て、おしゃれに美しく仕上げることができます。
一方で、水やアンモニアや洗剤などに対して弱いため、ケアを怠ると数年で黒ずんでしまうこともあるので、注意しましょう。
タイル
タイル張りの床は、とてもおしゃれな空間を表現することができます。
タイル張りの床にするだけで、高級感が出ることや水やアンモニアにも強く耐久性が高い、などの特徴があります。
一方で施工期間が長いこと、費用が高くつくことが難点です。
フローリング&タイル
フローリングとタイルを組み合わせたコンビ床というものもあります。基本的にはフローリングとして、特に汚れやすい一部分のみをタイル張りにするもので、水に弱いフローリングの性質もカバーできます。
また、タイルを家の床材のフローリングにどうしても合わせたいときには、このような取り入れ方もあります。
TOTOセラミック
TOTOセラミックは、防臭性・清掃性に優れた大判セラミックパネルがあります。これは、TOTO独自の光触媒技術「ハイドロテクト」を取り入れることで防臭性・清掃性に優れた大判セラミックパネルを実現しています。
このTOTOセラミックは、トイレの匂いや汚れの原因となる菌の繁殖を抑制します。仕組みとしては、光触媒、抗ウイルス・抗菌金属がハイドロテクトの働きをサポートし、菌の繁殖を抑制します。
フロアクッション
トイレの床材を変えるときに一番手軽でローコストなのがこのフロアクッションです。現実的で一番人気な素材です。
ビニール製なので、耐水性に優れており、拭き掃除などのお手入れも簡単です。
コルク
コルク樫の樹脂を原料とした圧縮成形した木質系の床材です。コルクフローリングといったタイル状のデザインもあります。防水加工や、耐水性があるものを選ぶことをおすすめします。
弾力性があり耐久性もいいたため、バリアフリーのトイレに適しています。
Pタイル
塩化ビニル樹脂などを用いて、タイル状に加工した床材。色や柄のバリエーションも豊富です。
耐久性や耐摩耗性に優れており、価格も比較的安価です。
収納の位置と大きさ
トイレットペーパーが切れたときや衛生用品は、便座に座ったまま取り出したいところです。
これらを吊戸棚に収納してしまうと、いざというときにお尻をだしたまま立ち上がることになってしまいますので、座ったまま届く場所にも収納があると便利でしょう。
換気扇や窓
トイレは換気が必須となりますので、換気扇や窓はとても重要です。
最近は、トイレの換気扇のつけ忘れや消し忘れ防止のために、人の動きを感知して運転を自動コントロールする人感センサー付のものが便利です。強弱の切り替えのあるタイプなら使用後は強運転で、パワフルに廃棄できます。
トイレを設置する際の注意点
トイレを設置する際には、様々な注意点があります。しっかり確認しておきましょう。
手洗い場との一体化
トイレと手洗い場を一体化することで、下記のようなデメリットがあります。
手洗いをしたいときに不便
手洗いだけをしたいときにわざわざトイレに入らなければならないので、面倒です。
デザイン性の問題
トイレという空間におけるインテリアデザインもまだまだ見慣れていることもあり、新しさが感じにくいです。
見た目よりも使いやすさとメンテナンスのしやすさのため、と割り切れるのであれば、一体化してもよいでしょう。
トイレの広さの失敗
トイレの広さに失敗や後悔を感じてしまう主な原因は、入り口の広さと出入りのしやすい動線になっているのか、ということです。
子供や親の介助がしやすいスペースを確保することや日常生活でのトイレ出入りの際に、人同士がすれ違いしやすいスペースがあることが必要となります。これらの点を配慮してトイレの広さを決めておけば問題ないでしょう。
人気メーカーの特徴と価格相場
日本には、様々なトイレを作っているメーカーがあります。その中でも一番人気なのは、やはりTOTOです。
日本国内で50~60%ものシェアを誇っています。それでは、具体的に各メーカーについて説明をしていきます。
TOTO
価格相場
25万円~30万円
特徴
TOTOは他メーカーに比べて高価格の製品が多いですが、トイレ市場において圧倒的な社を誇っています。TOTOの便器は、汚れを予防するという点では他メーカーよりもかなり高性能です。
使用前は便器内に水を吹きかけて汚物を流れやすくし、使用後はきれい除菌水を吹きかけて除菌、さらにトイレを連続して8時間以上使用しない時には自動でこの除菌水で見えない汚れや菌を分解してくれる機能を備えているものもあります。
LIXIL
価格相場
24万円
特徴
節水性やデザイン面ではどのメーカーも同等にファンを持っていると言えます。
LIXILはTOTOと比べて便器が高く持ち上がるため、掃除がしやすいようです。また他と比べて小ぶりなためスペース面で評価されることもあります。
ただ、体の大きな方はちょっと小さいと感じることもあるので、ショールームで確認する必要はありそうです。
パナソニック
価格相場
17~25万円
特徴
泡で洗浄してくれる「おそうじトイレ」のPanasonicは、洗剤補充の手間があるものの泡洗浄で清潔に保てると評価されています。
トイレも家にとってとても大事な要素のひとつです。毎日何度も使い、もっともデリケートな部分となりますので、しっかりと検討しましょう。