年収300万円でもマイホームを建てることができるのか?

年収300万円でもマイホームを建てることができるのか?

いつかは注文住宅を建てたい、けれど年収300万円台では難しそう…という悩みをもっている方も多いかと思います。特に年収が上がる見込みがない場合は難しいというイメージが強いかもしれませんが、実際には年収300万円台でも注文住宅を建てた人はたくさんいます。

どのような方法があるのか、年収300万円台で注文住宅を建てるコツについて見ていきましょう。

年収300万円でも建てられる注文住宅

年収300万円台で注文住宅を建てるとなると、予算はどうしても大きく上げられない分建築コストをいかに抑えるかという点が重要になってきます。その方法について考えてみましょう。

注文住宅建築に必要な金額

注文住宅を建てる計画を立てる際には予算立てをしますね。この時に注文住宅を建てるために必要な金額の項目をまず把握しておくことが大切です。

まず必要なのは住宅本体を建てる金額、つまり本体工事費です。全体の7割前後がこの金額で占められます。次に必要なのが付帯工事費です。土地の造成や基礎補強、インテリア、エクステリア等の工事費用となります。

そしてこれらに登記費用や印紙代、住宅ローンやつなぎ融資の手続費用、火災保険や地震保険の保険料といった諸費用と、仮住まいや引越しの費用も加えておかなければいけません。

年代で異なる年収300万円の意味

こうした必要な金額が分かったところで、次は返済について少し考えてみましょう。同じ年収300万円台でも実は年齢が高くなるほど返済は厳しくなります。

住宅ローンの最長返済期間は一般的に35年です。となると年収300万円台という条件でほぼ同じ金額の35年ローンを組んだ場合、25歳なら完済は60歳、45歳なら80歳です。

まず80歳まで住宅ローンを返済するのは難しいですから、年代が高くなってから住宅ローンを組むなら返済期間を短くする、つまり月々の返済金額を高くするか借りる金額の総額を抑えるか、このどちらかしかありません。

同じ年収300万円台でも年代が上がるほど住宅ローンの利用条件は厳しくなるという点は頭に入れておいた方がいいでしょう。建築コストを抑える工夫が必要になってきます。

できるだけコストを安くするには?

年収300万円台で注文住宅を建てるなら、返済のことを考えてできるだけ建築コストをかけない工夫をしたいもの。その方法としてはどんなものがあるのでしょうか。

土地に関わる費用を安くする

注文住宅を建てるために土地を探すところからスタートするのなら、土地を取得するためのコストを抑えると全体のコストもぐんと低くすることができます。

同じ面積でも「最寄り駅や商店街から少し離れている」「台形や三角といった変形」「間口が狭い」といった条件があると土地の価格は安くなります。

地盤がしっかりしているのであれば住宅建築には問題ありませんから、自分たちの中では許容できる範囲であればこうした条件の土地を選ぶとコストダウンにつながりやすいといえます。

また二世帯住宅等の場合は、親所有の敷地の一角に自宅を建築するというのも土地自体のコストを抑えるひとつの方法でしょう。

注文住宅に関わる費用を安くする

土地だけでなく住宅本体でコストを抑える方法も考える必要があります。

基本的に、住宅本体はシンプルな形にするのが原則です。たとえば外観ですが、同じ延床面積であっても、長方形や正方形といったシンプルな形状の住宅より凹凸がある形状の住宅のほうが外壁の総長寸法が長くなり、建築コストが上がります。

また内部についても複雑な間取りにするほど壁量や換気のための窓数が多くなり、材料費も建築費もかかってしまいます。玄関スペースや廊下といった通行のためだけに使うスペースをできるだけ少なくして、リビングや寝室等の居室に振り分けるのもおすすめです。

コストが一気に上がりがちなキッチンや浴室等の住宅設備は、必要な機能かどうかをじっくり判断して不要な機能はつけない等よく検討しましょう。内装材についても、こだわりたい部分と標準仕様でいい部分とメリハリをつけることで、コストを抑えられると同時に自分好みで見映えも素敵な仕上がりにすることは十分できます。

コストを抑えながらより要望に近い注文住宅を建てるには、同じ要望内容で複数の建築業者から相見積もりをとって比較するのが一番です。デザインや仕様、間取りプラン等についてそれぞれ提示された内容を比較して、予算額とのバランスがとれているかをチェックするといいですよ。

注文住宅を建てる際の予算が多いにこしたことはありませんが、年収300万円台でも上手に資金計画を立てて建築コストを抑えれば、理想の注文住宅は問題なく建てられます。

「自分たちはこんな家を建てたい!」という考えをまずはしっかりまとめる、その上で無理のない資金計画を立てながら土地や住宅本体についてコストダウンできる方法を積極的に検討してみる、こうした工夫を取り入れながら進めていくといいでしょう。


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