ウッドカーペットとクッションフロアー(CF)の違い

ウッドカーペットとクッションフロアー(CF)の違い

賃貸住宅を借りる場合、床材がどうなっているかは結構気になるところです。

「床がどうなっているかなんて、別に生活していく上で関係ないし」なんて思っている人、それは大間違いです。

なぜなら、どんな生活をするのかによって、適した床材、適していない床材があり、自分に合わない床材だと、結構ストレスが溜まります。多いのがフローリング、畳、布製カーペット、ウッドカーペット、クッションフロア(CF)、コルクタイルだと思います。

今回は賃貸住宅に多いウッドカーペットとクッションフロアについて考えてみましょう。

ウッドカーペットとクッションフロアの違い

ドアを開けて部屋をぱっと見た瞬間では、ウッドカーペットとクッションフロアの区別はあまりつかないかもしれません。しかし、靴を脱いで足を踏み入れてみればその違いは明らかです。

素材が違う

ウッドカーペットはその名の通り、木製のカーペットと考えていいでしょう。布でできた下地の上に天然木が貼ってあるもので、当然木製ですから敷きつめてしまえば感覚的にはフローリングにかなり近くなります。

一方クッションフロアは塩化ビニール系の素材に多くの場合木目模様をつけて、一見フローリングのように見せるものです。また、フローリング風の他にテラコッタ風や大理石風など、さまざまな模様がありますが、「~風」はあくまでも「~風」なので、実際に踏んでみると少しクッション性があるビニール製だとわかります。

値段が違う

当然のことながらウッドカーペットのほうがクッションフロアよりも単価が高いです。また、それ以上に部屋にきっちりと合わせて敷きつめられるようなピッタリサイズのものがあればいいのですが、なければオーダーカットと言ってピッタリサイズに切ってもらうことになります。

ウッドカーペットの部屋

ウッドカーペットは上手に敷きつめてあれば、かなりフローリングに近いのでお手軽に高級感が出ます。

ウッドカーペットの使い心地は?

ぱっと見フローリングと見まがうようでも、その上で生活していると「やっぱりフローリングじゃないんだな」と思うことはかなりあります。

どこに敷いてあるか

ウッドカーペットは通常古い畳やカーペットの上に敷いてあることが多いと思います。ということは、ウッドカーペットの下の畳が陥没していたり、床に微妙なでこぼこがあると、当然その部分は上を歩けばたわみます。

畳は撤去して床板の上に直に敷いてしまえば、ひどいぼこぼこやたわみを感じることはないと思いますが、賃貸住宅の場合撤去した畳の置き場に困りますよね。ただし、たとえ畳が撤去できたとしても古い部屋で畳の下のコンパネ」(板)自体がたわんでいるようならやっぱりウッドカーペットと床の間に隙間ができてしまうでしょう。

手入れが結構面倒

ウッドカーペット自体は掃除機やほうきで掃除をすることができるのですが、表面が薄い木材のため、極度に乾燥するとそってくる場合があります。そうならないように固く絞った雑巾で拭くなど、少し気を遣う必要があるかもしれません。

また、使い続けているとどうしても表面が剥げてきたり、キャスター付きの椅子を使用している場合、キャスターの摩擦でめくれたりささくれたりすることもあります。定期的にワックスがけをして、キャスターの下にはボードなどを敷いたほうがいいですね。

虫・カビ問題

実はウッドカーペットの最大の問題点がこれです。ウッドカーペットの表面は掃除機やモップなどで掃除していれば虫やカビをよせつけませんが、問題はその下です。畳の上や布製のカーペットの上に敷いている場合、ウッドカーペットの下で虫が繁殖したり、カビが生えたりしているかもしれません。

目に見えないから気にしないという人はそれでいいかもしれませんが、足の下に虫の巣があるかもしれないとドキドキしながら暮らすのも気分が悪いですし、飛び散ったカビの胞子は喘息、アレルギーを引き起こしたり、健康に悪影響を与えます。

定期的にウッドカーペットを上げて下を掃除できればいいのですが、当然家具も入れてしまっているわけで、なかなかそういうわけにもいきません。

ウッドカーペットの敷き方

自分でウッドカーペットを敷く場合には、まず部屋の大きさを正確に測ることが第一です。小さすぎれば隙間が空いてしまうし、大きすぎれば小さなノコギリなどで切らなければいけません。なかなかこれは大変なので、一番いいのは正確に各辺の長さを測り、オーダー段階で切ってもらうことでしょう。

敷き方は、くるっとロール状になっているので、部屋の端から隙間がないようにゆっくりロールを転がすようにします。大きささえ部屋に合っていればこれ自体は難しい作業ではありません。

クッションフロアの使い心地は?

クッションフロアは素材がビニールのため、どうしても安っぽいイメージがあるかもしれませんが、それなりにいいところもたくさんあります。

お手入れが楽

クッションフロアの最大の長所は水に強いことです。遠慮なく雑巾で水拭き、中性洗剤を使った洗剤拭きができるので、清潔好きな人にはいいかもしれません。また、水に強いのですぐに何かこぼしてしまうといううっかり系の人にもおすすめです。

ペットに優しい

ペットを飼っているなら、おそらく最適な床はクッションフロアだと思います。まず滑りにくいですし、小型犬に多い関節部分の脱臼も、床にクッション性があるのでかなり防ぐことができます。万一そそうされても掃除が楽なのもいいですね。

経年劣化が激しい

クッションフロアの宿命なのですが、重い家具を置いているとそこがへこんできます。また、ちょっと気を抜くと色移りもします。文字が印刷してある袋にものを入れてしばらく放置していたら、そのまま床に色移りしてしみ込んでしまって、何でこすってもとれないのであきらめるようなこともあります。

基本的にクッションフロアは柔らかい素材ですから、傷むのが当たり前です。だから部屋を出る時にはクッションフロアの貼り替え代を敷金から引かれることが多いと思いますが、その場合には経年劣化が減額されるので、きちんと話し合いましょう。

クッションフロアの敷き方

クッションフロアは素材が柔らかいビニールなので、自分でカッターで切りながら貼ることができます。これなら柱が多かったり、部屋の形がいびつでも安心ですね。でも、カッターで切るときにゆめゆめ床や壁を傷つけないように注意しましょう。

ウッドカーペットはただ敷くだけですが、クッションフロアはボンドや両面テープで床に貼り付けていきます。ただ、下の床材にもよりますが、その時のボンドやテープの跡は簡単にはとれません。というより、きれいに取り去ることは素人にはほぼ不可能だと思います。

よって、実は自分でクッションフロアを敷くのはあまりおすすめできません。もしかしたら退去の時にびっくりするくらい高額な床材の修復費用を請求されるかもしれません。最初からクッションフロアが敷いてある部屋に入居する、というのが現実的な線だと思います。

まとめ

フローリングの部屋に住みたいけれども、なかなか思い通りの部屋に巡り合えないという場合、自分でウッドカーペットやクッションフロアを敷いてしまうという手はあります。

ウッドフロアは値段が高く部屋の大きさを正確に測るなど手間が必要で、クッションフロアはきれいに剥がすことができなくて、せっかく賃貸住宅の床の保護のつもりで敷いても逆効果になるかもしれません。

それぞれ一長一短があるので、予算と好みに合わせて選んでください。


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