W造、RC造、SRC造、S造の特徴と構造の違い

W造、RC造、SRC造、S造の特徴と構造の違い

部屋探しをする際の物件情報に、W造、RC造、SRC造、S造と言う構造の種類が記載されています。それぞれに特徴があるので理解しておきましょう。

W造とは木造のことで、安いですが遮音性は低いです。RC造とは鉄筋コンクリート造で、耐火性がある分、高くなります。

SRC造とは鉄筋鉄骨コンクリート造で、耐火性の他に耐震性や耐久性がプラスされるため、一番高くなります。S造とは鉄骨造で、W造が少し良くなった感じです。

それぞれ建築コストが違うため、家賃も異なってきます。構造の特徴を理解し、家賃と比較して物件を選ぶようにしましょう。

W造とは

W=Woodの略で「木造」のことです。日本の寺社や家屋でおなじみの木材で造られた建物は、木の柔軟性と粘り強さを併せ持ち、地震や台風の多い日本特有の風土に適した構造になっています。

昨今では、癒やしや自然志向の気運が高まり、木材の良さが見直されています。地価の高い都市部では、3階建ての木造住宅の着工数も増えているようです。風雨にさらされても建築当時の姿のまま長持ちするのは、世界最古の木造建築物である法隆寺でも実証済みです。

W造のメリット

木材は材料費が他の構造のものに比べて安いことが最大のメリットです。樹種によっては、構造耐力、耐腐朽性、耐蟻性に優れた高級木材もありますが、総じて鉄骨やコンクリートよりはコストがかかりません。

建築する際の工期も、他の建物よりは短期で建てることができます。そのため、材料費に加え建築費も節約できるため、賃貸物件においても家賃が安く提供されています。

木材は、空気中の湿度が高いと水分を吸収し、空気が乾燥してくると蓄えた水分を放出するという特性を持っています。この優れた自然素材の調湿機能により、梅雨の時期でもカラカラに乾いた冬でも快適に過ごすことができます。

また、木材の通気性の良さは、マンションなどで悩みのタネとなる結露からも守ってくれるため特別なメンテナンスは不要です。

W造のデメリット

通気性が良いということは、空気を伝わる音をも通してしまいますので、他の構造の物件よりも遮音性が低くなってしまうことがデメリットとなります。木造アパートでは隣室や階上の生活音が響きやすく、時に住人同士のトラブルになってしまうことがあります。

また、外気をシャットアウトできないために、断熱性能にもよりますが、アパートなどでは、冬は寒く夏は暑く、室内の冷暖房の利きも悪くなるでしょう。

また、火災保険はマンションよりも木造住宅の方が高くなります。耐火性が低く、火災に弱く、他からの延焼に遭いやすいことは否めません。マンションだと一室だけのボヤで済んでも、木造アパートの場合は、他にも被害が及んでしまう可能性は高いでしょう。

2×4(ツーバイフォー)について

テレビのCMなどで一度は「ツーバイフォー」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。これは、ツーバイフォー工法と呼ばれる木造の建築工法のことを指します。

この2(ツー)×(バイ=掛ける)4(フォー)は、木の角材のサイズを表したものです。奥行きが2インチ(5.08cm)で幅が4インチ(10.16cm)の角材を用いて枠を作り、そこに合板を貼り付けてパネルとして、床や壁、屋根を組み立てて建物を支えることになります。

面であるパネルと線の角材を組み合わせるため、家全体が強固な一体構造となります。地震や台風などの場合でも、家全体で力を受け止めて全体に分散させることにより、外からの力に対して耐震・耐風面に非常に優れた強さを発揮します。

また、パネルを組み立てていく工法のため、完成までの工期が短く、職人の技術に左右されず品質が一定していることもメリットです。

一方、家を支えているパネルを取り外したり変形させたりできないため、将来的なリフォームでは間取りが変えられないというデメリットもあります。

RC造とは

R=Reinforced、C=Concreteの略で「鉄筋コンクリート造」のことです。Reinforcedとは、強化した、補強した、増強したという意味です。建物の核となる骨格の柱や梁などの主要構造部に、太い鉄の針金を合わせて組み上げた型枠に流し込んだ、補強されたコンクリートが使われています。

この鉄筋とコンクリート、2つを合わせることにより、それぞれの弱点を補いながらより強固な建材となっています。

RC造のメリット

木造とは異なり耐火性があることが最大のメリットでしょう。自分がいくら火の始末に気をつけた生活をしていても、賃貸では住人がどこまで気をつけているか分からないものですが、RC造なら耐火性があるので安心感が得られるでしょう。

コンクリートなら遮音性能が高いため、隣人や階上の物音はわざと足音を立てたりドアの開け閉めを乱暴にしたりしない限りは気になりません。自室でホームシアターの映画や音楽を楽しむこともできます。また、地震にもまずまず強いといえます。

RC造のデメリット

木造に比べると建築費用はかなり高くなります。材料自体もそうですが、建物全体の重量がかなり重くなるため、土地によっては地盤改良などしっかりした強固な地盤づくりが必須です。

建築費用が高く、遮音性や耐火性、耐震性もあるため、賃貸物件の家賃も木造より高く設定されています。遮音性能が高いことは、高気密であるということになり、結露も発生しやすく、カビやシミがでやすい環境になります。

SRC造とは

S=Steel、R=Reinforced、C=Concreteの略で「鉄筋鉄骨コンクリート造」のことです。上のRCに加えてS=鉄骨を支柱として、周りに鉄筋を組みコンクリートを流し込んだ、さらに強固な構造になっています。

鉄骨が入ることにより、RC造よりも強度を上げながら鉄骨造のしなやかさも併せ持つ、良いとこ取りの構造です。当然、耐震性、耐火性、遮音性のどれもが優れています。中高層以上の規模の大きいマンションなどが多く、家賃も割高になります。

SRC造のメリット

上のRC造よりも、強度が優れているため、その分、柱や梁を細くして建築することができます。建物全体の重量を抑えられるため、高層や超高層のマンションに見られる構造で、見晴らしの良い高層階に住むのは気持ちが良いものです。

他の構造よりも、さらに一段と優れた耐震性、耐火性、耐久性があります。いつ襲ってくるか分からない地震や台風などの自然災害にも強く、火災に対しても大規模マンションなら防火設備なども安心できます。また、分譲賃貸などはかなりの遮音性能も期待できます。

SRC造のデメリット

建設のコストが一番高いため、家賃も高額になります。しかしそれなのに賃貸用に建てられた物件は、たまに隣室との戸境壁が薄いものもあり、期待した遮音性がなかった、という話もあります。内見時には壁を叩いてみると、コンクリートか石膏ボードかが分かります。

ゴツゴツとした手触りで音が響かないのはコンクリートで遮音性能も良いですが、乾いたコンコンと高い音がする場合、遮音性は期待できません。

S造とは

S=Steelの略で「鉄骨造」のことです。柱や梁の骨組みに鉄骨を使用していますが、それ以外は木を用います。木造住宅の柱や梁のみを鉄骨にしたようなものです。賃貸募集広告などには、重量鉄骨、軽量鉄骨と分けて記載されます。重量と軽量の違いは鋼材の厚みが6mm以上あるかないかで区分されます。当然、重量鉄骨造の方がグレードは上になります。

S造のメリット

地震や水害にも木造よりは強度が高く、安心感があります。遮音性能も木造よりも高いものがほとんどですが、重量鉄骨造でも床をコンクリートボードや木材で軽量化している場合は、木造同様に音が響くものもあります。

柱が鉄骨で強固なため、柱と柱の間隔を広くとることができ、部屋を広くしたり、1階に広いガレージを造り、2階を居住スペースにすることができます。同様に、柱で建物を支えていて、建築してからも壁を自由に移動できるため、将来的なリフォームがしやすいことがメリットです。

S造のデメリット

木造よりも建築期間が長く、コストもかかります。土地によっては地盤強化をしてから建てる必要があります。そうなるとさらに費用がかさむため、家賃も木造よりは高くなってしまいます。コンクリート壁ではないため気密性も劣り、遮音性も木造よりは若干良い、程度に考えるべきでしょう。

まとめ

建物の構造上、弱いものから強いものに順番を並べると、W造、S造、RC造、SRC造の順になります。しかし、賃貸物件を選ぶ際には、構造を最優先にする人はどれくらいいるでしょう。

防音を気にするならアパートかマンションを区別することはあっても、それ以外はあまりこだわっていないのではないかと思います。自分が立てる音が迷惑をかけているのではないかと気になる人もいるようです。

同様に小さな子どもがいる世帯も、隣室や階下にどのくらい音が響いているのか心配だという声も聞かれます。それなら、間取りや面積は多少狭くなっても、防音面のしっかりとしたRC造やSRC造に住んだ方が、近所に気兼ねなく生活できるのではないでしょうか。

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