アパートやマンションの平米数って?1畳は何平米なの?

アパートやマンションの平米数って?1畳は何平米なの?

部屋を借りるときに、「この部屋は6畳は6畳だけど昔の6畳だから広いよ」とか「団地サイズだからちょっと狭いかも」なんて会話、聞いたことはないですか?「6畳は6畳なんだから同じサイズじゃないの?」と思うかもしれませんが、意外と同じ表記でも、大きさはかなり違うこともあるんです。部屋探しをする際に知っておくと役に立つ知識ですよ。

部屋の面積とは

まず、同じ6畳間でも部屋の大きさが違うのは、どうしてなのでしょうか?それにはいくつかの要因があります。

専有面積とは

一般的にマンションやアパートの部屋の広さは「専有面積」で表されます。これは読んで字の通り、共同廊下やエントランスなど、みんなで共同で使う部分ではなく、プライバシーがあり、自分が専用で使うことができる部分という意味です。

つまり、玄関やお風呂場、トイレ、収納スペースなどはあなた一人しか使わないので、専有面積に含まれます。ただし、バルコニーは専有面積ではありません。これは、万一の時に避難経路になっているため、「個人使用はできるけど共用部分」とされているからです。

また、ロフト部分も法的に居室ではないため、専有面積には含まれません。というのがお約束なのですが、中には知ってか知らずかバルコニーまで専有面積に含んでいるような広告もないではないので、注意しましょう。

壁芯(へきしん)と内法面積

部屋の面積の測り方ですが、これにも二種類あります。まず、壁芯面積とは、壁の中心から内側の面積です。よって、実際には壁の厚さの半分が専有面積に含まれるので、実際の部屋は思ったより狭く感じるかもしれません。一方内法面積とは、壁の内側の居住面積そのものの面積です。

広い部屋ならあまり違いは気にならないかもしれませんが、コンパクトな物件の場合、壁芯面積か内法面積かでかなり広さのイメージが変わるので、どちらで計算しているのかチェックしましょう。

畳の大きさが違う

何平米という書き方の他に、「LDK10畳」など、畳数で書かれていることがあります。和室に慣れている人はこっちのほうが広さが具体的にイメージしやすいかもしれませんが、実は畳の大きさって住んでいる地方によってかなり違うことがあります。

特に故郷を離れて新生活を始める人は、物件を見ずに決めてしまって「こんなはずでは」と後悔しないようにしてください。

色々ある畳の種類

一口に畳と言っても、江戸間、京間、中京間、団地間と大きく分けて4つの種類に分かれます。他に縁なしで正方形の形をしているため、モダンで洋室にも合う琉球畳もありますが、形がイレギュラーなので、ここではよく見る4種類の長方形の畳を比較してみましょう。

畳の大きさは、基本的にメートル法ではなく、昔の尺貫法で決められています。「そんな昔の単位、いまさら知っても」と思うかもしれませんが、今でも住宅ではよく使われます。

たとえば「この家の収納は半間です」とか「1間の広々とした押入れがありますよ」などと言われることがありますが、1間とは6尺で、メートル法に換算すると約1.8メートルです。昔の日本家屋の建築はこの「間」という単位が基準になっていました。「間」は畳の長いほうの長さと考えていいでしょう。

ちょっとややこしいのはここからです。間の長さが正式に定められたのは明治時代になってからで、家を建てる基準の長さだというのに、時代や場所によってその長さはバラバラだったので、それによって畳の大きさも変わるわけです。

京間

まず、4種類の畳の中でも一番大きいのが別名本間ともいわれる京間です。桃山時代に考案されたと言われていますが、それまで畳には統一規格がなかったため、バラバラの大きさでした。畳の大きさがバラバラということは、建具の寸法もまちまちだったわけで、使いまわしもできず、交換もさぞかし大変だったことでしょう。

京間の畳の大きさは191cm×95.5cmで、かなりのゆったりサイズです。現在では京都をはじめとする近畿から九州までの西日本で多く使われています。

西日本から東日本に引っ越してきて、「あれ?6畳間って書いてあったのになぜか狭い気がする」と首をかしげた経験がある人も多いと思いますが、それには畳の大きさが違うというちゃんとした理由があり、目の錯覚ではなかったのです。

江戸間

別名田舎間とも言われる江戸間は東日本で多く使われています。176cm×88cmで、京間に比べるとかなりコンパクトなのがわかると思います。

中京間

地理的にも江戸と京都の間、愛知や三重などの中京地方でよく使われているのが中京間です。182cm×91cmで、京間と江戸間の中間の大きさです。かつては江戸間が使われていたのですが、中京間は中京地方で独自に考案されたと言われています。

そう言えば中京地方の代表的な都市、名古屋は嫁入りの際の豪華な婚礼家具のしつらえで有名ですが、もしかしたらそういう気風は昔からあって、「家具が入らん」なんてことになったのでは?と想像するのも楽しいですね。

団地間

団地やマンション、アパートなどで採用されている率が高いのが団地間です。その名の通り、集合住宅の中にしつらえるための企画で、170cm×85cmとかなりコンパクトなので、最初に見た人にはかなり狭いイメージになると思います。具体的にどのくらい違うのか見てみましょう。

畳のサイズ(cm) 六畳分の広さ
京間 191×99.5 10.94平米
中京間 182×91 9.94平米
江戸間 176×88 9.29平米
団地間 170×85 8.67平米

随分違うと思いませんか?比較してみると、団地間の7.6畳が京間の6畳なんです。

こんなところにもご注意を

部屋の広さは、地域や建物によって同じ6畳でもかなりの違いがあることがわかると思いますが、気を付けなければいけない点は他にもあります。

カーペットのオーダーに注意

部屋にカーペットを敷くときは、必ず「〇畳用」という文言だけでオーダーしないで、実際にメジャーで部屋の大きさを測ってからにしましょう。

引っ越しをする際に荷物を入れる前にカーペットを敷いてしまいたいからと、先にネット注文をしてしまうと寸足らずだったり逆に大きすぎてはみ出したりしないとも限りません。最悪自分でカッターナイフで切れるようなものならいいのですが、竹製のラグなど切ることができないものならもうアウトです。

ワンルームの広さに注意

ワンルーム物件の場合、「12畳」と書いてあれば「広い部屋だな」と思うかもしれませんが、実はそうとは限りません。純粋に居室部分だけが12畳ならゆとりのある生活ができるでしょうが、その中に玄関からキッチン設備から洗濯機置き場から、全部含まれているかもしれません。

簡易的なキッチンではなく、立派なシステムキッチンが備え付けられている場合、思ったよりもずっと部屋は狭く感じます。

広さは体感で決まる

できるだけ大きい部屋のほうが開放感もありますし、誰でも広い部屋に住みたいと思うのは当然ですが、部屋の広さは単純に床面積では決まりません。面積はそこそこ広くても、天井が低ければ圧迫感があって面積ほど広くは感じませんし、逆に狭くても天井が高い物件は広々と感じます。

また、窓の外の風景によっても感じ方は変わります。もしベランダがあって、その先の抜けが良ければ、ベランダも部屋の床の延長に感じられるので、かなり部屋は広い印象になります。これはもう、自分で実際に見て感じるしかありません。部屋を借りるときに間取り図だけでなく、内見が必要なのはこういう理由もあるのです。

不動産広告は残念ながらいつも必ず正しいとは限らないので、内見に行く際には必ずメジャーを持参し、自分の感覚も研ぎ澄ませておきましょう。


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