1R、1K、1DK、1LDKなどの家賃相場と間取りの違い

1R、1K、1DK、1LDKなどの家賃相場と間取りの違い

一人暮らしを始める場合、最初は手ごろな大きさの部屋を選ぶ人が多いと思います。ネットの不動産賃貸情報のページを見てみると、1R、1DK、1LDK、1SLDKなんて文字が並んでいます。

1Rはワンルームだな、1DKはダイニングキッチン付きだな、とここまではわかる人は多いと思いますが1SLDKのSって何?とわからないかもしれません。効率よく理想の部屋をみつけるために、不動産用語の基礎知識は知っておきましょう。

1Rとは

1Rとは、読んで字のごとく、部屋の中にドアで隔てられているような仕切りがなく、キッチンも居住スペースも寝る場所も、すべて一つの部屋におさまっている作りです。もっともシンプルで狭くても大丈夫なため、お手頃家賃の部屋も多いです。場所や築年数にもよりますが、東京でも探せば3万円程度から出てくるでしょう。

1Rの住み心地は意外と快適

部屋が一つしかないなんて貧乏くさいとか、食べるも寝るも同じ部屋なんていやといって避ける人もいますが、なかなかどうして1Rは一人暮らしにはおすすめな部分がたくさんありますよ。

風通しと日当たりがいい

部屋が壁で遮られていない分、風通しと日当たりはいい部屋が多いです。部屋に風を通したい時には、一か所だけでなく対角線上の二か所を開けるのがコツですが、ワンルームなら玄関と反対側の窓を開ければ風が吹き抜けていくのを感じられると思います。

また、窓からの日照も最大限とり入れられるので、部屋全体が明るく広く見えます。同じ専有面積なのであれば、部屋の中を見渡せるワンルームが一番広く感じるのです。

インテリアの自由度が高い

壁が少ない分、大きめの家具も入れられます。たとえば寝ることにとことんこだわるなら、一点豪華主義で高級ベッドをでんと部屋の真ん中に据えてみるなど、個性的で自分らしい暮らし方ができるかもしれません。

実は高級物件や個性的な物件も

1Rというと安いイメージがあるかもしれませんが、都心のオフィスビルをリノベーションして居住用マンションにした物件や、元々狭かった部屋の壁をぶちぬいた物件など、なかなか個性的で魅力的な物件は多いです。

1Rの注意点

もちろんいいところもあれば悪いところもあります。借りる前に知っておきましょう。

料理がしにくい

単身者向けが多いため、必要最小限のキッチン設備しかなかったり、冷蔵庫置き場が小さかったりと自炊に向いていない物件は多いです。また、調理をすると細かい油の飛沫は部屋中に飛び散るので、頻繁に油ものを調理するならこまめな掃除は必須です。

設備が整っていないことも

十分な収納がなかったり、靴箱がなかったり、お手軽家賃のワンルームには暮らしにくい部屋もあります。特に収納はないと結局自分でチェストや棚など買うことになると思います。

思ったより狭い

間取り図を見ると居室部分に「何畳」とか書いてあると思いますが、それは居室部分だけではありません。キッチン設備や玄関ポーチの部分全てがその中に入っています。だから実際に見てみると、思ったより狭いということはよくあります。

1DK、1LDK

ワンルームに、仕切られて独立したダイニングキッチンがあるのが1DKです。ちなみにDKは4.5畳以上と決められていて、それ以下の場合は1Kとなります。逆に8畳以上ある場合は1LDKになります。

家賃も当然広くなれば高くなる傾向にありますし、このタイプは広さや設備にバリエーションがあるので、6万円程度から高かったら数十万円まで、場所や物件によって違います。

1DKの住み心地

広さが手ごろというイメージがあるせいか、人気です。このタイプから一人暮らしを始めたという人も多いのでは?

生活にメリハリがつく

ベッドがあるとすぐにごろっと横になってだらだらしてしまう人は、完全に別の部屋になっているので生活の時間をきっちり分けることができます。

部屋が丸見えにならない

1Rは、宅配便が来ると、ドアを開けた瞬間に部屋の中が丸見えになってしまいます。その点1DKなら寝室スペースが隠せるので、女性は安心かもしれません。

急な来客に対応できる

片付けが苦手な人は、急に誰かが家に来たとしてもDK部分のものをとりあえずざらっと寝室に放りこむという荒業を使うことができます。1Rはその点逃げ場がありません。

1DKの注意点

住みやすいという人が多い1DKですが、注意しなければいけない点もあります。

日当たりが悪くなることも

壁やドアで仕切られている場合、片方の部屋(多くはDK)の十分な採光がない場合、採光のために開け放さなければいけないので、結果的に1Rと同じことになります。

広く暮らせないかも

狭いスペースを無理やり二部屋に区切ったため、一つ一つの部屋がかなり狭くなってしまった物件もあります。食事用のテーブルやベッドを入れたらあとは移動するスペースくらいしかないというような部屋では、なにかと不便です。

1LDKの住み心地

基本的には1DKとあまり変わらないと思っていいと思います。ただ、DKにL(リビング)がつくだけあって、ダイニングテーブルだけでなくソファやコーヒーテーブルを置くこともできます。

同棲をしたり、恋人が泊まりに来るのであれば、最低でもこのくらいの広さと独立したスペースがあると、お互いに息苦しさを感じずに過ごすことができるのではないでしょうか。

1SLDK

1SLDKのSとは、「サービスルーム」です。法律上採光や換気がないなど、人が暮らすための居室としては認められない独立した部屋のことで、多い使い道が普段使わないものをしまっておく納戸でしょう。

中には古くて使い勝手が悪い廊下を改造してSにしたようなアイデア物件もありますが、最初からしつらえられている場合は比較的高額な12万円くらいからの家賃の部屋が多いです。

サービルルームの使い方いろいろ

持ち物が多い人は、とりあえず何でも放り込んでおける納戸があるととても便利です。ウォークインクローゼットにしてもいいし、プラスチックの引き出しや収納棚を上手に使うとかなりの収納力です。ただ、なんでも入るからといってため込みすぎて「物の墓場」にならないように注意は必要です。

では、そんなに物がない人にはサービスルームは無用の長物なのでしょうか?いえいえ、そうとは言い切れません。様々な使い方があります。

書斎にする

法律上居室に認められないから居室にしてはいけないということはありません。サービスルームは、DENという言い方をされることがありますが、これは書斎という意味です。仕事場にしてもいいし、趣味を思う存分楽しむ趣味部屋、あるいはオーディオルームなど、通常は狭いだけに好きなように自分の城にしてしまうのもおすすめです。

窓はありませんが、その代わり外の景色に心を乱されることなく集中できますし、書類や写真、本、趣味のプラモデルなど、光による変色を避けたい物を並べるには逆に最適な空間です。また、アイロン台やミシンなどを設置して家事スペースにしてしまっても、いちいち出したりしまったりの手間がない分楽ですよ。

サービスルーム利用上の注意

昔はインターネットが有線しかなかったので、差し込みがない場所での作業は難しかったのですが、今はWi-Fiで家中どこでもインターネットできますが、エアコンがないことは頭に入れておきましょう。窓がない分寒さには強く、ホットカーペットなど簡易的な暖房器具で冬は乗り切れると思いますが、暑がりの人は夏はつらいかもしれません。

1R、1DK、1LDK、1SLDK、それぞれの特徴をよく知った上で、自分に合った物件を探しましょう。でも、最初から絞り込まないでとりあえず広く探してみたほうが、いい物件に当たる確率は高くなりますよ。


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