マンションに住むとき、角部屋がいいのか中部屋がいいのか迷ってしまいますよね。一般的には中部屋よりも角部屋の方が良いとされていて、家賃も高めに設定されていることがあります。
でも角部屋にもデメリットはあるし、中部屋には中部屋のメリットもあります。実際に生活していくなら、結局どちらが良いのでしょうか。
部屋の位置による住み心地の違い
角部屋と中部屋とでは、同じマンションなのに全く住み心地が違ってきます。角部屋の方が快適と感じる人もいれば、中部屋の方が快適と感じている人もいます。
では、なぜここまで住み心地が違うのか、それぞれの特徴を見ていきましょう。
角部屋のメリットとデメリット
角部屋とは、マンションの両端に位置する部屋のことです。小さなアパートでは角部屋と中部屋の数にさほど差はありませんが、大きなマンションになると角部屋の数が圧倒的に少なく、希少価値が高い部屋というイメージになります。
ただ、角部屋にもメリットとデメリットがあるのも確か。まずは角部屋の特徴をご紹介します。
角部屋のメリット
角部屋のメリットは次の6つです。
窓の数が多い
角部屋の場合、玄関面とベランダ面だけでなく、サイド面にも窓があります。特にリビングなどは2面採光になるため、かなり明るく通気性も良いというメリットがあります。
またサイド面にもベランダが付いている物件もあり、中部屋よりもベランダの数が多くなる場合もあります。
日当たりが良い
窓が多い分、当然日当たりが良くなります。洗濯物が乾きやすい、部屋の中が明るい、ガーデニングを楽しみやすいなど、日当たりが良い事で色々なメリットがあります。
通気性が良い
窓が多いので通気性も良くなります。中部屋では部屋に1つしか窓がないため、空気を入れ替えようと思ってもすぐには換気できませんが、角部屋は2面に窓があるためすぐに空気を入れ替えることができます。
開放感がある
1つの部屋に窓が2つあることによって、部屋の開放感が一気に上がります。閉じ込められた感が少なく、気持ちよく生活ができます。
騒音被害が少ない
中部屋の場合は両隣に部屋があるので、両方からの生活音や騒音が聞こえてしまいますが、角部屋の場合はどちらか一方だけなので、騒音被害が少なくて済みます。
部屋の前を人が通らない
角部屋はそのフロアの一番端にある部屋なので、他の部屋の人が部屋の前の通路を横切る必要性がありません。通路から部屋の中が見えたり、声が聞こえたりなどの心配をする必要がありません。
角部屋のデメリット
角部屋のデメリットは次の6つです。
気密性が低い
中部屋に比べて窓が多いので、どうしても気密性は低くなってしまいます。エアコンの効きが悪かったり、夏は暑く冬は寒いと感じる場合もあります。
朝日や西日がキツイ
部屋の向きによっては朝日や西日が強く差し込んでまぶしいことがあります。特に西日が部屋の中に差し込むと、かなりまぶしく感じてしまい、不快指数が高くなります。
家賃が高い
物件によっては中部屋よりも角部屋の方が高く設定されていることがあります。同じ造りなのに角部屋というだけで家賃が高くなるのは、ちょっと損した気分です。
家具が置きづらい
角部屋だと窓が多くて家具を置く場所に困るという人がたくさんいます。確かに一つの部屋で2面に窓があり、クローゼットもあり、ドアもあり…となると、家具の置き場に苦労しそうです。
結露が多い
冬場になると、室内と室外の気温差によって結露が起こってしまいます。窓が多い角部屋は結露に悩まされることが多く、カーテンや家具がベタベタになってしまうことも。
空き巣被害が多い
空き巣は目立ちやすい建物の真ん中よりも、目立たない端の方に侵入したがります。しかも窓が多い分、室内への侵入もしやすいので、角部屋は空き巣被害に遭いやすいというデメリットがあります。特に1階2階等低いフロアが狙われやすくなります。
中部屋のメリットとデメリット
中部屋とは部屋と部屋とに挟まれている部屋のことです。デメリットが多いと思われがちな中部屋ですが、実は好んで中部屋を選ぶという人もたくさんいます。
ではどのような特徴があるのか見ていきましょう。
中部屋のメリット
中部屋のメリットは次の6つです。
気密性が高い
中部屋は窓が少ないため、気密性が高いというメリットがあります。暖房や冷房が効きやすく、光熱費もかかりにくいのがメリットです。
外気の影響を受けにくい
窓が少ないので外気の影響を受けにくく、例暖房器具が無くても夏は涼しく冬は暖かく快適に生活ができるというのも大きなメリットです。
結露の心配がない
窓が少ない分結露を心配する必要も少なくなります。ベランダの大きな窓だけ気にして入れば、他はそれほど心配いりません。
家具が置きやすい
窓が少なく壁が多い中部屋は、自由に部屋のレイアウトを考えることができます。無理して窓の高さに家具を合わせたり、大型家具を諦めたりしなくてよいのが大きなメリットです。
家具の日焼けを気にしなくてよい
窓が少なく壁に家具を置くことができるので、家具が日焼けしてしまうことを気にする必要がありません。
家賃が安い
物件にもよりますが、角部屋より中部屋の方が安いというところもたくさんあります。同じ間取りなのに安いというのは、ちょっとお得感がありますね。
中部屋のデメリット
中部屋のデメリットは次の6つです。
日当たりが悪い
角部屋よりも日当たりが悪くなってしまうので、日が当たっている時間が短くなってしまうことも。洗濯が乾きにくかったり、ガーデニングができないなどのデメリットがあります。
部屋が暗い
どうしても1面しか窓がないので、部屋の中が暗くなりがちです。日中でも電気をつけないと生活できないこともあり、電気代が高くなってしまう恐れがあります。
通気性が悪い
窓が少ない分、通気性は悪くなってしまいます。換気しようと思っても部屋に窓が一つしかないので、なかなか難しい場合もあります。
開放感がない
窓が少なく、外の景色が見える範囲が狭いので、開放感がありません。閉鎖的で圧迫感を感じてしまう人もいるようです。
部屋の前を人が通る
他の部屋の人がエレベーターや階段を行き来する際に、部屋の前を通らなければならない可能性があります。規模によっては頻繁に部屋の前を行き来されてしまい、ストレスに感じてしまうことも。
騒音被害の可能性が高い
両隣を部屋に囲まれているので、両方の生活音や騒音が聞こえてしまいます。また自分も音を立てないような生活を心がける必要もあります。
まとめ
角部屋と中部屋のメリットとデメリットを見てきました。比較してみると、角部屋のメリットは中部屋のデメリットに、中部屋のメリットは角部屋のデメリットに繋がっていることがわかります。
つまりどちらも同じだけメリットとデメリットがあるという事。一概にどちらが住みやすいと決めることはできません。
角部屋が人気だから、角部屋は日当たりが良いからなど、偏った判断方法をするのではなく、それぞれの特徴を見比べて、自分に適したお部屋を選ぶことが大切です。