敷金返還トラブルを防ぐための入居時のチェックポイント

敷金返還トラブルを防ぐための入居時のチェックポイント
証拠写真は使い捨てカメラを使う

もし入居前に部屋の傷や汚れ部分を発見したら、すぐに写真を撮影しておくようにしましょう。ちなみに写真撮影は携帯やデジカメではなく、出来るだけ使い捨てカメラを使うことをおすすめします

入居する部屋に傷や汚れがあると、退去するとき誰がつけた傷や汚れなどが問題視されます。もし最初からあった傷や汚れだと証明できなければ、入居中につけてしまった傷だとされ、原状回復義務により修繕や修復することになりますので、その分の費用も請求されてしまいます。

入居前に部屋の最終チェックをしておく

賃貸契約が終了して、その日の内に引越しをするケースはあまり多くありません。一般的には賃貸契約が終わって1週間以内に引越しをする人が多いようです。

ですので、賃貸契約前に部屋の最終チャックを済ませていない場合は、賃貸契約終了後に担当者に同行してもらい、入居前の最終チャックをするように心がけましょう。

部屋の最終チェックは賃貸契約の中には入ってない

賃貸契約の後に部屋の最終チャックをするのが一番ベストなのですが、不動産会社の方から「部屋の最終チェックをしに行きましょう」とは行ってくれません。

賃貸契約が終わったあとに不動産業者の担当者と一緒に部屋の最終チェックをするものだと思っている人も多いようですが、賃貸契約時のスケジュールに部屋の最終チェックは入っていませんし、その後も行われることはありません。

ですので、部屋の最終チェックを希望するのであれば、自分から担当者に「賃貸契約が終わった後に部屋の最終チェックに同行して欲しいのでお時間頂けますか?」と事前に話しを通しておく必要があります。

入居前の最終チェックポイント

物件見学で賃貸契約前に最低でも一回くらいは部屋を見ていることだと思いますが、そのときからすると部屋の様子はきっと変わっているはずです。

というのは、通常入居者が決まった段階で畳やふすま、網戸などの入れ替えを行い、最終的にハウスクリーニング業者を入れるからです。場合によっては壁紙やフローリングなどを新しく貼り替えている場合もあります。

つまり物件見学をしたときよりも、賃貸契約後の方が絶対的に部屋は綺麗になっているはずなんです。

だからこそ入居前の最終チェックが必要不可欠となります。
もし入居前の最終チェックを行わず、引越しのとき一緒にチェックをしよう!なんて思っていると、もし汚れや破損箇所を発見してしまったら、引越し後に業者が部屋の中に入ってきて、修復や補修をすることになりますし、最悪のケースだと「引越しの時に付けた傷なんじゃないですか?」と言われる可能性だってあるんです。

チェックシートを活用する

最近は不動産業者も原状回復トラブルを避けるため、入居前にチェックシートを渡してくれるようになったんですが、すべての不動産業者がこのようなチェックシートを用意している訳ではありません。

まずは不動産業者で「入居前のチェックシートありますか?」と尋ねてみましょう。不動産会社で用意しているチェックシートには、基本的なチェックポイントが網羅されています。

傷や汚れを発見した場合

不動産業者の担当者に同行してもらって最終チェックをしているのであれば、傷や汚れを発見した場合は、すぐに対応してもらうようにお願いしてください。

もし「この傷(汚れ)は、このまま補修も修繕もしません」と言われてしまったら、その箇所をしっかり記録しておきましょう。一番良いのはカメラで傷や汚れの箇所を撮影して証拠を残しておくことです。スマホやデジカメでも大丈夫なんですが、万全を計りたいのであれば使い捨てカメラを使用することをおすすめします。

使い捨てカメラで撮影した物はすぐに現像に出してください。当然現像時の領収書なども一緒に保管しておけば、それがいつ撮影したものであるか明確になります。
スマホやデジカメで撮影をすると、日付などの加工ができてしまうので、100%の信頼度はありません。

傷や汚れを見落とすとコレだけ損をする

もし入居前の最終チェックを怠っていると、退去時の原状回復で入居者が付けた傷や汚れだと見なされ、その修復費用を請求されてしまうことになります。

自分は付けてない傷や汚れまで、その修復費用を請求されるのは納得いきませんよね。でも自分がつけた傷や汚れじゃないという証拠を示せなければ当然不利になります。

ちなみに原状回復するためには、どれくらいの費用が掛かるのかを参考程度に紹介しておきます。

壁に傷や汚れがある場合

壁紙の貼り変えは業者によって価格がバラバラですが、一般的には1㎡あたり1,000円~1,500円ほどです。6畳の部屋の壁紙を総貼り替えするとしたら、費用はおよそ5万円~8万円くらいになるはずです。ちょっとした傷や汚れでも、その部分だけ貼りかえるなんてことは通常せず、壁一面を貼りかえる工事となりますので、かなり大きな出費になってしまいます。

フローリングに傷や汚れがある場合

フローリングに傷や汚れがある場合、その部分だけを新品に交換するのが一般的なのですが、古い物件の場合、すでに使用されている床材が廃盤となっていることも多く、そうすればフローリング全面を貼りかえることになり、費用は10万を軽く超えることも珍しくありません。

窓ガラスにヒビ割れがある場合

退去時にトラブルとなることが多い項目が窓ガラスのヒビ割などです。普段入居者も気付かないまま過ごしているのですが、退去時に発覚して原状回復を求められます。ちなみに賃貸に使われている窓ガラスだとベランダに出る箇所などにある大きなサッシですと一枚数万円はします。

畳やふすまに傷や汚れがある場合

畳の相場は賃貸の場合1枚3,500円~4,500円くらいでしょうか。ですが一枚だけ新品にするとやはり悪目立ちするので、部屋全体の畳交換を要求されることも珍しくありません。そうなれば、6畳の部屋でも2万円~3万円ほどになります。

ふすまの相場は一番2,500円~3,500円ほどです。

水周りに不具合がある場合

トイレやキッチンなどで水漏れが発覚すると、これまたかなりの修理費用となります。本来このような場所の水漏れなどは自然損傷なので家主負担で修理するのが一般的なのですが、退去時に発覚すると「入居者の使用方法に問題があった」などと言い掛かりをつけられ、原状回復の中に入れられてしまうケースもあります。

ですので入居時に排水やその他不具合を発見した場合には、すぐに家主や管理会社に連絡をして、すぐに修理してもらうようにしてください。入居時であれば家主も無理難題は言いませんので、基本的に家主負担で修理してくれます。


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