賃貸で部屋を借りる時によくある質問まとめ

賃貸で部屋を借りる時によくある質問まとめ

賃貸で部屋を借りる時によくある質問をまとめてみました。
まずは入居前に気になる点についてQ&A形式で回答します。

このページの目次

部屋を借りる時によくある質問

18歳ですが契約できますか?

20歳未満の方が賃貸契約をするときは保護者の承諾が必要となります。多くの場合だと保護者に契約者となってもらうことが一般的です。20歳未満の方を契約者とし、連帯保証人に親御さんを立てることは滅多にしません。つまり保護者の同意なしに20歳未満の方が賃貸契約するのは厳しいです。

火災保険はなぜ加入しないとダメなんですか?

たしかに失火責任法という法律があり、例え隣の家を消失させてしまっても失火者に責任は及ばないこととなっています。しかし賃貸契約の場合は、原状回復という義務が発生しますので、例え自分以外の失火による損失でも、元通りにして家主に部屋を返す義務が生じるためです。

ブラックリストでも賃貸契約できるの?

一般的な賃貸契約であれば、ブラックリストに登録されていても賃貸契約できる可能性は高いです。しかし家賃保証会社だったり、初期費用を分割ローンで支払う場合は契約できない可能性が高いと思います。

通常の入居審査では過去の金融事故までは調べません。それを調べることになるのは、家賃保証会社などを利用する場合です。

生活保護受給者でも契約は可能ですか?

基本的に可能です。ただし自治体によって家賃の上限が定められていますので、その家賃内で物件を探すことになるでしょう。上限に設定されている家賃以上の物件を契約したり、足りない分の差額を自己負担するというのも難しいです。

仲介手数料に管理費や駐車場費は含まれますか?

含まれません。家賃10万円、管理費5千円、駐車場費5千円の賃貸物件を借りる場合、不動産会社に支払う仲介手数料は、家賃の10万円部分のみです。ただし仲介手数料の上限は家賃の1ヶ月分までという法律がありますので、家賃0.5ヶ月分、その他管理費や駐車場代も同じく0.5ヶ月分という内容であれば、必ずしも違法とはなりません。

つまり家賃1ヵ月分以内であれば、項目は何であれ合法と言われても仕方ありません。

申込をした後でもキャンセル可能ですか?

これは正直ちょっと難しい問題です。入居審査を出しただけの段階であれば問題なくキャンセルは可能です。しかし入居審査ので「入居OK」という連絡を受けた後であれば、この時点で契約の合意に至ったと認める判例もあるので、一概には言えません。

結局のところ、入居審査のOKが出て正式に賃貸契約を締結するまでの期間にキャンセルをする場合、仲介する不動産会社や家主によって対応は大きく異なるということです。ですので、もしキャンセルの可能性が少しでもあるようでしたら、入居審査を出すときにキャンセルについて詳しく説明を受けておく方が良いでしょう。

水商売でも部屋を借りることは出来ますか?

これは家主の考え方ひとつだと思います。ただし一般的には水商売の人に部屋を貸すことを嫌がる家主が多いというのが現状です。
なぜ嫌がられるのか?
それはやはり収入が安定しないこと、生活の時間帯が他の入居者と異なること、さらには女性の一人暮らしなので男性を連込んだり同棲をする可能性が高いことなどが考えられます。

しかし水商売の人でも問題なく貸してくれる賃貸物件も少なくありません。例えば繁華街の近くにある賃貸物件などは、水商売の人が多く入居しているので、あまり水商売だからという理由で断られることもありません。地域柄だったり、場所柄などによって入居者の層は違いますので、そういう人が多く借りていそうな物件に的を絞るのも一つの作戦だと思います。

契約書に納得できない特約が書いてあるけど有効なの?

特約の内容によります。今回はその内容が記されていませんので、正確にすることはできませんが、一般常識から逸脱するような契約内容は当然無効です。契約書があるんだし、そっちも納得して契約したから合法だ!なんていわれる人がいますのが、関係ありません。

いくら契約書に記載されていたとしても、その内容によっては当然無効となります。
例えば契約満了前に途中解約する場合は家賃12ヵ月分を支払う!なんて契約、だれがどうみても無効ですよね。このように常識の範疇を超える内容であれば、契約書に記載されていようが無効です。

礼金を取るのって違法じゃないの?

違法です!と言いたい気持ちがありますが、実は違法ではありませんし、法律には何の定めも無いというのが現状です。

つまり大げさな言い方をすれば、礼金10ヶ月と言っても借りる人がいるいないは別として、当然違法ではないんです。礼金の有無、その金額などについては家主の考え方ひとつです。

後に入居申込した人を家主は選ぶのって問題じゃないの?

同じような質問を多く受けることがあります。例えば申込金を払っていたのに家主都合で契約できなかったとか、入居審査で落ちてしまった!という内容です。

しかし申込金というのは、当然その場合全額返還されるでしょうし、例えにあるように自分より後に入居申込をした人と家主が契約をしても何ら違法ではありません。入居者を選ぶのは家主に与えられた権利なのですから、家主がどの入居者を選んでも違法とはなりません。

ペット可物件なのにネコはダメって変じゃない?

たしかに矛盾していると思う人も多いでしょう。しかしこのような条件を決めるのは家主の自由です。小型犬はいいけど、中型犬以上はダメ、犬は良いけどネコはダメ!このような賃貸物件はいくらでも存在しています。

また小型犬1匹までOKという物件であれば、当然2匹以上を飼うこともできません。
ただしこれは契約書にしっかりそのことが明示されている場合です。契約書には何も記載されておらず、入居後にネコはダメ!とか犬は1匹まで!なんていわれても困りますよね。

ですので、ペット可の物件を借りる場合には、このような細かいことまでハッキリとさせておく必要があります。とくにネコを飼ったり、多頭数のペットを飼う場合は要注意です。

プロパンガスと都市ガスどっちがいいの?

これは編集長の個人的見解ですが、あきらかに都市ガスの方がガス料金は安く済みます。プロパンガスは一般的に都市ガスの1.5倍~2倍くらいの料金設定になっていることが多いので、都市ガスからプロパンガスの物件に引っ越すとガス代の高さに皆さん驚かれます。

普通の賃貸マンションより分譲賃貸の方が高いのはなぜ?

同じ地域で同じくらいの築年数で、間取りも同じなのにAマンションは家賃10万円、Bマンションは家賃12万円なんて物件を見かけることがありますよね。
これは家賃が高いBマンションが分譲賃貸である可能性が高いです。

分譲賃貸とは、分譲マンションとして販売され、その部屋を購入した個人が賃貸として貸し出している物件のことをいいます。ですので、建物じたいは分譲マンションなのに、その部屋だけが賃貸という物件のことです。

やはり通常では、分譲マンションの方が設備品も高額なものをつかっていますし、防音対策やセキュリティー対策などにも配慮されています。つまり言い方は少しアレですが、賃貸用に作られたマンションよりも、販売用に作られている分譲マンションの方があらゆる面で勝っているということです。それがやはり家賃にも反映されていると考えるのが一般的です。

入居後に気になる質問

では続いて、部屋に入居したあとに気になる点についてまとめて回答います。
ぜひ参考にしてください。

更新料って払わないとダメなの?

契約書の内容によります。契約書に更新料の支払いについて記載されていれば、当然契約時に同意したものと見なされますので、更新料の支払い義務が発生します。しかし契約書のどこを見ても更新に関する記載がない!という場合は話しが別です。

この場合、不動産会社、家主、借主と協議をする必要があると思います。契約書に書いてないからシカトすればいいか!というのは、良い解決法ではありません。ちなみに賃貸物件の更新というのは法律では定めがありません。なかには更新料をまったく取らない地域なども存在していますし、公庫物件やUR物件なども更新料は取りません。

契約更新時に一方的に家主側から家賃の値上げをされました

契約更新時に家賃の値上げを迫られるのは珍しい話ではありません。しかし納得がいかなければ当然借主側としては拒否することもできます。
家主から同意しないのだれば退去してくれ!といわれても、それにはまったく権限はありません。だってそれが通るのであれば、突然5万円の家賃を10万円にする。嫌なら出ていってくれ!というのもまかり通ってしまいますよね。そんな理不尽な話はありません。

ですので、あくまでも契約時の内容が優先されるべきであり、その後家賃の値上げや値下げというのは貸主と借主の同意があってこそ認められるものです。
ただし家主が値上げした家賃以外は一切受け取らない!という姿勢を示してきたからといって、家賃を払わないでいいという訳ではありません。このような場合は供託という制度がありますので、インターネットなどで詳しく調べてみてください。

家主から立ち退きを要求されたら応じなければダメですか?

立ち退きを要求する内容によります。ただ何の理由もなく立ち退き要求されているのであれば応じる必要はありません。ただし建物の老朽化のためだったり、正当な理由がある場合は半年の猶予で立ち退きを要求することが家主はできます。

家主都合の立ち退きであれば、立ち退き料を貰える!と思うかもしれませんが、正当な立ち退き理由がある場合は立ち退き料を支払う義務は家主には発生しません。ですので、あまり立ち退き料などにこだわらずに、良心的に明け渡すようにしてください。

住み始めて困ったトラブル!どこまで対処してもらえるの?

入居後に「ムカデが出た」とか「犬の鳴き声がうるさい」などのクレームやトラブルを仲介してくれた不動産会社に言ってくる人がいますが、残念ながらそこまで関与は普通してくれません。ゴキブリが出たとか、ムカデが出たというのは、日常の生活範囲でもあり得ることなので、それはもう個人で対応するしかないでしょう。

ちなみに入居後のトラブルやクレームは仲介してくれた不動産会社ではなく、その賃貸物件を管理している会社へ連絡するのが一般的です。

図面と実際の物件に相違点があった!これって解約できる?

どれくらい実際の部屋と図面に違いがあるのかによります。3LDKの図面だったのに、実際は2LDKだったというような重大な過失の場合は当然契約そのものを無効化することができますし、支払った諸経費はもちろん、引越しに掛かった費用なども請求できる可能性が高いです。

しかし、8畳と書いてある部屋が6畳だった!とか、ウォシュレット完備と書いてあるのに、実際は違った!という相違であれば、契約そのものを解除するのは難しいかもしれません。その場合は家主に相談して、図面通りに改善してもらうなり、相応の額を家賃から値引きしてもらうなどの交渉をする方が得策だと思います。

防犯性の高いカギに交換してもいいの?

カギを防犯性の高いものに変更したい!という要望は少なくありません。古い賃貸物件などはピッキング被害に遭いやすいシンプルなカギを使用していることが多く、ディンプルキーなどに変更したい!と言う人が増えています。

この場合、勝手にカギを交換することも可能ですが、その場合は退去するときに元のカギに戻すことが条件となります。
それはちょっと面倒なので、家主の許可を得て防犯性の高いカギに交換するのが良いでしょう。そのとき退去時に元のカギに変更しないことも承諾を得ておきましょう。

エアコンが無い部屋にエアコンを付けたい

これも基本的にはカギの交換と同じです。家主の許可なくエアコンを設置すれば、当然退去時に原状回復として元の状態に戻さないといけません。エアコンを新しく設置する場合、ダクト穴を壁に開ける必要があるので、元の状態に戻すのは容易ではありません。

ですので、家主に許可をもらい退去時のことまで話し合ってからにするのが一番理想的です。
それとこれは余談ですが、入居前にエアコンを1台増設して欲しいと要望すれば、家主負担で取り付けてくれる物件も少なくありませんので、ぜひ契約前に交渉してみてください。

入居して事故物件であることがわかった!

自殺や殺人などがあった部屋のことを事故物件といいます。この事故物件に関しては広く知られているのですが、その明確な内容まではあまり知られておらず、1度入居者を挟めば告知の義務がない!とか、3年を過ぎれば告知しなくてもいい!など、都市伝説のように伝わっているケースが多いようです。

それというのも事故物件の告知に関して明確な法律が無いからなんです。これまでも同じような内容で何度となく裁判が行われてきましたが、判決は様々でした。そのため、各不動産業者は自分たちに都合の良い判例を元にルールを決めているというのが現状です。

これはあくまでも編集長の個人的見解なのですが、やはり事故物件に関しては最低でも5年から6年ほどは入居者に対して告知をするべきだと思っています。

彼と同棲したら退去を求められました!従わないとダメですか?

単身者用マンションだったり、女性専用マンションで男性と同棲生活をするのは明らかに契約違反に該当する可能性があります。よって家主は同棲は中止してくれ!という改善要求を出すことは可能だと思いますが、同棲したからといって即刻退去とはならない可能性が高いです。

家主側からの再三の要求にも応じずに同棲を続ければ、当然将来的に退去しなければならないことにもなりかねません。

ベランダでタバコ吸ったり、花壇を作るのはダメなの?

実はあまり知られていませんが、ベランダ部分で花壇を作ったりするのは契約違反とみなされることがあります。タバコに関しては利用規約などにその旨が記載してあれば当然ダメです。

分譲マンションであればベランダ部分が共有部分にあたることは知られていますよね。賃貸も実は同じなんです。もちろん洗濯物を干したりするのは大丈夫なんですが、自分の荷物を大量においたり、花壇を作ったりするのは管理会社から注意されることがあります。

理由は単純です。なぜベランダ部分が部屋の一部ではなく共有部分となっているかを考えてみましょう。ベランダ部分を共有にしているのは防災上の問題があります。もし火災が起こったときベランダ部分は非難通路となります。そのためベランダに大量の私物を置いたりしていると、非難できなくなりますよね。
このような理由から「ベランダ=非難通路」と考えておくようにしましょう。
そう考えるとベランダで花壇を作ったりするのがダメなことだって理解できますよね。


目次一覧

不動産会社、検索サイト一覧

地域別の不動産会社

安く借りるコツ

お部屋探しの注意点

物件タイプごとの特徴

賃貸契約の基礎知識

敷金返還トラブル

住みやすい街や地域

コラム、Q&A