一人暮らしをする女性の場合、どんなことに気を付けたらいいのでしょうか。
体力のなさや平均身長の低さ、そして避けては通れないセキュリティ面などなど、頭に置いておかなければいけないことはたくさんあります。一人暮らしをする女性はどういう部屋を選べばいいのか、考えてみましょう。
何よりもセキュリティ
家を出る時には鍵なんかかけないなんて話も昔はありましたが、そんな日本の安全神話はもはや崩壊したと考えましょう。特に女性の一人暮らしはどんなよからぬ人間に目をつけられるかわかりません。自分の身を守るために、できることはやっておきましょう。
通勤通学の道順の確認
駅から家までの間の道順のチェックは欠かせません。たとえば、大きな公園を通り抜けるような場所なら、昼間は清々しく最高の環境ですが、夜はうっそうと茂った植栽があったりして、事件の現場になる可能性があります。
大きなお屋敷が並ぶ閑静な高級住宅街は、街並みはきれいかもしれませんが夜になると街灯や人通りも少なく、一人で歩いていると怖いかもしれません。家に着くまでに薄暗い路地やあまり使用する人のいない公衆トイレなど、「引っ張り込まれたら怖いな」と思うような場所があるところは避けてください。
二階以上は安全か?
昔は二階は安全と言われていましたが、そんなこともありません。いくら二階でも、プロは塀や電柱、雨どいなどあらゆるものを使って侵入してきます。二階だからと気を抜いて窓を開け放したまま寝ていて被害に遭う女性が多いことは頭においておきましょう。
いくら高層階でも、安易に侵入できるルートがあれば意味はありません。逆に通りの人目がないだけ、狙われやすいという面もあります。
バルコニーの安全
犯罪者の侵入経路で多いのがバルコニーです。まず、借りる段階で隣と防火扉で仕切られているだけのつながったバルコニーはできれば避けたいものです。バルコニー伝いに容易に侵入されてしまいますから、できれば独立したタイプのバルコニーがいいでしょう。
また、バルコニーの前面がコンクリートになっているのもおすすめできません。前面コンクリートのバルコニーは身を隠しながら鍵を壊したりガラスを割ったりするための格好の目隠しになってしまいます。バルコニーの前面は外からも見えるフェンスや強化ガラスのタイプがおすすめです。
小規模の集合住宅に住む
あまり大きいと、どの部屋に誰が住んでいるのかわかりませんよね。また、せっかく入り口がオートロックになっていたとしても、不審者が住民の誰かの後にくっついてくれば容易に入り込まれてしまいます。その点、小規模で、話すことはなくても住民同士は顔見知りくらいの大きさのマンションなら、明らかな不審者は入りにくくなるでしょう。
防犯モデルマンションにする
大阪をはじめ、いくつかの自治体ではセキュリティに優れたマンションを「防犯モデルマンション」に認定する制度があります。
防犯カメラや不正侵入を防ぐようなセンサーがついていたり、廊下など共用部分の明るさに制限があったり、それぞれのマンションで独自に防犯性を高めて基準をクリアしたマンションだけが登録できるので、かなり安全性は高くなるのではないでしょうか。
もちろん審査料もかかりますし、その分家賃も幾分高くなるかもしれませんが、それだけ安全意識の高い人が入居していると思えば、これも逆に安心材料になります。
高齢者の多い町に住む
犯罪者が嫌いなものは人の目です。ということは、適度に人が外に出ている場所が安全ということになります。特に昼間は多くの人が仕事に出かけてしまうため、空き巣の狙い目の時間ですが、高齢者が道端であちこち立ち話をしているような町は、不審者はすぐに上から下までじろじろと見られるので、格好の監視システムになっています。
コンビニの近所は注意
コンビニがあると便利だなあと思うかもしれませんが、その反面デメリットもあります。たとえば、家に帰ってくる時に外廊下から玄関ドアが向かいのコンビニから丸見えの場合、コンビニで立ち読みをするふりをしてずっと住人の帰りを待っているような不審者がいれば、容易に部屋を特定されてしまいます。
部屋の電気が点くタイミングでもわかりますよね。長時間そこにいてもあまり怪しまれないというのは、ストーカーにはもってこいの場所です。
また、コンビニは深夜にはあまり良からぬ若者たちのたまり場になっているかもしれません。そんな若者がちょっかいをかけてこないとも限らないし、コンビニで買ったカップ麺やお菓子のゴミをマンション前に散らかして帰ったり、マンションのエントランスに入り込んで食べていたりということもあります。
信頼のおける人の近所に住む
できれば、友人や親せきなど、いざという時に「泊めて!」と逃げ込めるような関係の人のそばに住みましょう。緊急時はもちろん、万一の時にそばにいてもらえると思うと心強いものです。
とにかく行ってみる
実際に部屋を見ずに契約を決めてしまうのはよくありません。いくら間取り図や地図上でいい物件に見えたとしても、もしかしたら管理が悪くて荒れていたり、おかしな人が住んでいるかもしれません。実際に行ってみてチェックしてみましょう。
- 共用部分の電灯切れがないか
- 共同郵便入れにチラシが山のように入りっぱなしになっている部屋はないか
- 外から見てベランダや共用部がゴミ溜めになっているような部屋はないか
- 住人の雰囲気はどうか
- 管理人はいるか、ちゃんと仕事をしているか
借りようとしている部屋が遠方だと、つい書類と写真で決めてしまいたくなるかもしれませんが、実際に足を運んで自分の目で見て、空気感を感じないとわからないことはあります。
住みやすさをチェックしよう
当たり前ですが、女性は男性より平均身長が低く、体力もありません。毎日の生活が「ああ、困ったな」と思うことの連続だったら大変です。
近所の地形をチェックしよう
駅から防犯面のチェックをする際に、地形もチェックしましょう。たとえば、長い階段が続くような場所は重い荷物を持っていたら大変です。駅からの距離も、最初に地図を見ながら行ってみると近く感じたけど、実際に毎日歩くと遠くて辛くなることもあります。
基本的に不動産広告の「徒歩○分」は距離から割り出しているので、間が平地だろうが階段だろうが急坂だろうが計算方法は同じです。実際に自分の足で歩いてみましょう。また、途中で踏切がある場合、肝心の朝の時間帯は通勤電車で「開かずの踏切」になってしまうので、わざわざ15分かけて駅まで大回りしているという人もいるので、注意しましょう。
天井の高さに注意しよう
天井の高い部屋は解放感があってなんとも気持ちのいいものですが、電球の取り換えになると困ったことになります。ロフト付きの部屋も人気ですが、照明の取り換えのことまで考えて借りておいたほうがいいと思います。
LEDならめったに切れないと思うかもしれませんが、故障などの理由で「LEDが切れて困った」という人は意外と多いことも知っておいてください。可動式で、取り換えの時には下に下ろせるペンダントライトなら、女性にやさしいですね。
自分の身をしっかりと守り、快適に暮らすためにはいくつか事前に知っておいてほしいことはあります。住んでしまってから「しまった」と思ってもなかなかすぐに引っ越しは時間的にも金銭的にも難しいですからね。
しかし、本当に身の危険を感じるようなことがあれば、躊躇せず、すぐに引っ越しましょう。一番大切なのは、自分の安全です。
なお、女性向けの引っ越しプランがある業者の評判を以下の記事でまとめています。引っ越し業者を探す際の参考にしてください。