一戸建ての賃貸物件は、家賃が高いと思い込み、最初から探すことを諦めている人も多いのではないでしょうか。しかし、狭い土地を有効活用するために、アパートやマンションではなく賃貸用の小さめの一軒家を建てて経営するオーナーもいます。住みたい地域に予算に近い家賃の一戸建てがあれば、ぜひ内見してみることをおすすめします。
まずは、メリットやデメリットなど、一軒家を借りる際の注意点について見ていきましょう。
戸建て賃貸のメリット
戸建て賃貸は、全般的にアパートやマンションなどの共同住宅よりは、家賃が高額になるイメージがあります。どんな点が優れているから高額と見なされるのでしょうか。そのメリットを紹介します。
丸ごと自分たちの居住空間で自由度が高い
それまでアパートやマンションなど共同住宅で過ごしていた人は、入居規約の内容を守り、騒音などに気を遣って暮らしていたはずです。もちろん一戸建てといえど、住宅密集地では近所に響き渡るような音を出して良いということにはなりません。
しかし、夜中の子どもの泣き声や足音に対して集合住宅ほど近隣に気兼ねせずにすむのは親子にとってストレスがなくなります。
日当たり風通しが良いため開放感がある
多くの場合その土地の1番良い向きに大きな窓を作り、日当たりを良くしています。また、アパートやマンションでは、中部屋なら2方向にしか窓がありませんが、一戸建てなら窓がたくさんあるため、風通しもよく開放感があります。
駐車場が敷地内にあるケースが多く2台駐車可能な場合も
よほど築年数の古い物件が立ち並ぶ密集地でなければ、敷地内に駐車スペースがあるところが多いです。マンションなら1軒に対して車1台分の駐車場しか利用できないところが多く、2台目以降は別の月極駐車場に契約する必要がありますが、一戸建てなら駐車場代もかからずに2台分停められる物件もあります。
そのため、家賃や共益費と駐車場代のトータルでは、マンションよりも一戸建ての方が安く住めることもあります。家を出てすぐ、玄関の前に駐車場がある生活はとても便利です。たくさん買い物をして荷物が一度に運べない時でも、雨の日でも、重いものを2人がかりで運ぶ時でも、便利さを実感するでしょう。
専用の庭があればいろいろな楽しみが増える
自由に使って良い庭があればさまざまな利用の仕方が考えられます。たいていは外に水道があるので、汚れが気になったときにすぐに手洗い洗車ができ、花壇を作ったり家庭菜園を作ったりして園芸を楽しむこともできます。
それまで土いじりに関心がなかった人でも、目の前に土があると何か育ててみたいとガーデニングに目覚める人や、ハーブや野菜などを植えて自分で収穫した作物を味わう喜びを見いだす人もいます。
幼児がいれば夏にはプールを出して水遊びもできます。また、外出できないときは、レジャーシートなどを敷いて友だちを招いて外遊びさせることもできます。目の前で様子が見られるため安心です。
戸建て賃貸のデメリット
それまで一軒家にしか住んだことがなかった人は感じないかもしれませんが、共同住宅から転居をしてきた人は一戸建ての不便さを感じることがあります。どのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。
ゴミ捨て場が遠いと不便
アパートやマンションなら敷地内にゴミ置き場が設けられていることがほとんどですが、一戸建ての場合は結構広い範囲で1つのゴミ置き場を使うケースもあり、ゴミがかさばる時や重い時などは車で持ち込む人もいるほどです。
また、遠いと雨の時にも捨てに行くのが億劫に感じられることでしょう。大抵そのような一戸建ての中にあるゴミ置き場は、ゴミを出す時間帯も決められています。
マンションではどんなゴミも24時間気にせずに出すことができていたかもしれませんが、一戸建ての場合は、分別ゴミの収集日に合わせて、決められた曜日の決められた時間にしか出すことができません。
自治会やゴミ当番など地域との関わりが必要
一戸建ての賃貸契約条件に、自治会の加入が義務付けられている場合があります。大家が自治会に関与しているか、地区のゴミ出し問題などがあり、転入者には加入してもらいたい事情があるのかもしれません。
特に義務付けられていなくても、そのうち役員が訪れて入会を促される場合もあるでしょう。近所のゴミ置き場は自治会が管理しているので入会しないとゴミが出せない、と面と向かって言われれば入会した方が安心です。地区によっては、自治会の入会が免除されてもゴミ置き場の清掃当番は回ってくることもあります。
また、地域の一斉清掃日などで落ち葉清掃をしたり、道路の側溝の清掃をしたりと地域の関わりが必要になるでしょう。マンションでは隣人の顔も名前も知らなくても生活できますが、一戸建ての場合はそうもいかないことが多いです。
建物や庭、周辺道路の清掃などの管理
一戸建てでは管理人や清掃員がいないため、敷地内も建物も周辺道路も、すべての管理が必要になります。賃貸借契約書でも庭木や雑草の手入れなどについては借り主が行う、と記載があることが多いようです。
バラのアーチや日本庭園があり近所でも評判の庭で、その付加価値で家賃に上乗せしているようなことがあれば、管理費用は大家が持つこともありますが。植木の枝が伸びて道路にはみ出し通行人の邪魔になったり、隣家に向かって伸びたりする前に剪定しなければなりません。
マンション暮らしだった人なら、そのような園芸用品は新たに買い揃えることになるかもしれません。せっかく道具を買っても、植木の手入れや庭の雑草の除草に慣れていないと四苦八苦し、結局はシルバー人材センターや便利屋などに自費で依頼をしている人もいるようです。
駅から遠い閑静な住宅地が多い
駅前の便利な立地は商業施設やマンションが立ち並び、一戸建てが並ぶ閑静な住宅外は駅から少し離れたところにあるのが一般的です。徒歩圏内なら良いのですが、バス便を使うところも多く、バス停から徒歩何分というような物件もあります。
通勤や通学でバスを使う際は、その時間帯の本数や混み具合も気になるところでしょう。子どもが夜間に通る道も、暗く危険な場所がないか確認しておきましょう。
戸建て賃貸の家賃相場
全国的には首都圏よりも地方都市の方が家賃は安い傾向にあります。一戸建てに住みたいならなるべく安い土地に絞って探す方法もあります。しかし、現役引退後の高齢世帯でないと難しい面もあり、通勤通学など毎日のように交通機関を使う必要のある若い世代では、そうもいっていられないでしょう。
ちなみに東京と大阪の一戸建ての家賃相場はどうなっているのか、賃貸情報サイトで調べた実際の物件家賃を紹介します。
※2017年4月11日現在登録のある物件情報です。
東京の戸建て賃貸の相場は
東京は地価が高いため、土地を有効利用するにはどうしてもビルやマンションなどの高層建築物が多くなります。しかし、中心地から少し外れた23区内でも賃貸の一戸建ては入居者募集をしています。相場を調べるならエイブルの戸建て物件特集東京都のページを見るのが早いでしょう。
このページからたどれば東京23区の一つ一つの区にどれだけの戸建て物件が登録されているかが一目でわかります。これを見ると例えば閑静な高級住宅地で有名な世田谷区内でも多くの物件が登録されていることがわかります。
ただし、沿線の駅から見ていくと、3路線利用できる駅がある場合は、その全てに登録されていることもあるため実際の物件数よりも多くなっていることがあります。23区以外の東京支部でも八王子市を筆頭に多くの物件が登録されています。
世田谷区の一戸建ての物件例
世田谷区を例に見てみると、家賃が安いところでは3DKで120,000円台の物件があります。ただし築年数が40年から50年などかなり古いです。戸建てとはいえリノベーション済みの1 LDKのような物件も100,000円台からあり、2 LDKの築8年で、駅から徒歩8分の物件が150,000円です。
家族で暮らせる広々した3 LDKで築浅の物件でも200,000円を切っています。ちなみに専有面積が130平方メートルを超える3 LDK、築26年の木造物件で駐車場2台分がついて350,000円というのが1番高い家賃でした。
都内で2台分の月極駐車場を契約することを思えば、この面積からすると他のマンションと比べてもそんなに高いとは言えないのではないでしょうか。
板橋区の一戸建ての物件例
ちなみに、埼玉県に近い板橋区では、木造の古い一戸建てが2部屋で70,000円台からあります。築9年の90平方メートル弱の2 LDKも130,000円台で出ています。築3年の80平方メートルを超える4 LDKで、3駅利用でき、いずれも徒歩10分以内の立地の戸建ては218,000円です。
大阪府の戸建て物件特集は
大阪府では、大阪市と堺市を区別に一戸建ての登録件数を確認することができます。住吉区や東住吉区の登録件数がやや多いです。
築年数40年以上の古い物件ですが、80平方メートルを超える4部屋の戸建てが70,000円台からあります。築21年の鉄骨造最寄り駅から徒歩5分の4 LDKが112,000円、また、築15年木造の戸建て110平方メートルの4 LDKでは150,000円からあります。
他にも阿倍野区で築3年の130平方メートルの4LDK+Sの閑静な住宅街に立地する一戸建てが200,000円です。大阪府全域で見ると、河内長野市や松原市、東大阪市や豊中市、高槻市等の物件が豊富で、築30年前後、専有面積60平方メートルを超える戸建てが60,000円台から見られます。
大阪では、3 LDKから4DKの一戸建ての賃料を見ると、大阪府全域では安いところでは55,000円からあり、高くても165,000円です。全般的に写真で見ると古い物件は隣家との距離が狭い物件が多い印象です。
まとめ
インターネットで細かく紹介されている家賃相場は、築年数の古いものから新しいものまで、そのときにたまたま登録されている物件の平均値と見ることができます。新しいきれいな物件は少数で、今にも取り壊されそうな古い物件が数多く登録されていると相場が安いものになるでしょう。
また、駅からの距離や面積によっても異なるため、正確な相場が知りたければ、もっとピンポイントの地区に限定して、賃貸情報サイトで物件の一覧表を確かめるのが1番現実的です。
ただし、その相場観も実際の住み心地に対して安いか高いかというのは、人により感じ方が変わってくると思います。戸建てを借りる際は室内の内見だけではなく、室外も、近隣の世帯や街の様子もよく観察してみましょう。
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