一人暮らしの学生が部屋探しをする際の注意点

一人暮らしの学生が部屋探しをする際の注意点

晴れて志望校に合格し、いよいよあこがれのキャンパスライフが始まるという新入生は、胸が高鳴っていることでしょう。ですが、家族や友達と別れて新しい町で一人暮らしを始めるという人は、希望と同時に不安の種もたくさん抱えているかもしれません。

中でも不安に思う人が多いのが家選びです。せっかくの新生活ですから、お気に入りの部屋でスタートしたいものですよ。ここでは失敗しない一人暮らしのためのコツを解説していきます。

地方から上京する場合の部屋探しの手順

進学先が決まったら、さっそく部屋探しをしなくてはいけません。しかし、進学先が決まる時期は人それぞれです。まずはそれを見てみましょう。

AO・推薦入試の場合

部屋探しにおいて、なんと言っても一番有利なのがこのパターンです。早ければ夏、多くの場合は年内、遅くとも2月頃には合格通知を手にしていると思うので、部屋探しでも一歩先んじることができます。

早く動けるということは、それだけゆっくり時間をかけて選んだり、周辺地域をリサーチしたりできるということなので、このアドバンテージを最大限に生かしていい部屋をゲットするようにしましょう。

ただ、本当に引っ越したいのは3月か4月なのに、12月には住みたい物件が見つかってしまった、しかもその物件は現況空きになっているという場合、実際には住まない部屋に何か月分かの家賃を払うのはばからしいですよね。

そのような場合は、ある程度の期間住むからという契約だけを交わして、実際に住むまでは家賃を無料にしてもらう「フリーレント」が利用できないか聞いてみましょう。学生が多く住む町の学生向けのマンションなら、この「部屋あまり時代」ですから大家も折れてくれるかもしれません。

私立センター利用入試(前期)、私立一般入試(前期)の場合

2月の上旬から結果が出始めるので、こちらも部屋探しには早いスタートを切ることができます。これを無駄にせず、部屋を人より早く探し始めましょう。

私立センター利用入試(後期)、私立一般入試(後期)、国立前期入試の場合

3月の頭に合格発表があるので、部屋探しにかけられるのは約1か月とちょうどいいところです。この時期は転勤の人、卒業して出ていく人などいっせいに動き出し、出回る部屋数も飛躍的に増えてくるのでチャンスです。積極的に動きましょう。

国立後期入試の場合

一番部屋探しにおいて不利なのがこのパターンです。多くの人がすでに部屋を決めてしまった3月の後半にならないと合否がわからないため、どうしても出遅れがちになります。

受験生自身はそんな暇はないでしょうが、もし動ける家族がいたらある程度目星をつけたりリサーチしたりしておいてもらうか、最初はウィークリーマンションなどでしのぎながら短期決戦で部屋を探すかになるでしょう。

ただ、残り物には福があるという言葉もある通り、何かの拍子で借り手がつかなかった部屋や、急なキャンセルが出た部屋を「他の部屋の人には言わないでくださいね」とこっそり値引きしてもらえるラッキーなこともたまにあります。

というのも、部屋を貸す大家としては、学生向けの物件の場合年度初めに入居者がいないと、下手をすると一年入居がないこともあるので、焦りが出てくるためです。当然部屋探しは大学の近所など、学生向け物件をピンポイントで狙っていきましょう。

学生の部屋探しのポイント

学生の場合、どんな部屋を探せばよいのでしょうか?いくつかのポイントに分けて考えてみましょう。ただ漠然と賃貸の情報を見ているよりも、自分が何を求めているかがわかっていれば遠回りせずにすみますよ。

家賃

まず、なんと言っても家賃です。これは親がいくら出してくれるかによって変わりますが、できればバイトをせずに仕送りの範囲内に収まればベストです。なぜなら、将来的に大学が忙しくなった時にバイトのために貴重な時間が奪われるのは、本末転倒だからです。

貸与型の奨学金を利用する予定の人はできる限り切り詰めましょう。将来のために奨学金は1円でも少なく、が基本です。

通学時間

通学にあまりにも時間がかかるとつらいですよね。しかし、どうしても家賃との兼ね合いで大学から離れた場所に住まざるを得ないなら、いっそのこと始発駅付近の賃貸を狙いましょう。1時間満員電車でぎゅうぎゅう詰めになるよりも、2時間座って寝ていられるほうがよっぽどストレスは少なくなります。

引っ越しする際の注意点

いざ部屋が決まって引っ越す際、いくつかの注意点があります。これを知っていると知らないのとでは引っ越し費用が大きく変わります。

荷物は少なく

引っ越し荷物はできる限り最小限にしましょう。実家があるのですから、荷物はほとんど実家に置いていって、生活に最低限必要なものだけを持っていくくらいのつもりでいいと思います。たとえば、自転車は引っ越しの際にお金がかかるので、よっぽどお気に入りの一台でない限り、引っ越した先で安い自転車を買ったほうが経済的です。

自分で組んだマイ自転車など、愛着のある自転車があるなら持っていくのもいいですが、盗まれないようなセキュリティのしっかりした駐輪場付きの物件に住めれば、の話です。高価な自転車は狙われています。

引っ越す時は一括サイトを活用しよう

初めての引っ越しを業者にお願いする場合、どこに頼んだら安いのかわかりませんよね。そんな時、一括サイトが便利です。必要事項を入力すると業者のほうから連絡が来るので、そこで話をして、良ければ見積もりに来てもらいます。

その際、時間を分けて何社かに来てもらいましょう。「それは失礼なのでは?」と思うかもしれませんが、そうではありません。「合い見積もり」と言って、実際に荷物の量を見てもらって、そこで料金やサービスについて営業担当者に聞き、比較するのは当たり前のことです。その場で返事をせず、じっくり考えて引っ越し業者を選びましょう。

なお、住まいる博士では、「引っ越し」についても詳しく解説しています。業者の選び方以外にも、荷造りや各種手続き方法もまとめているので、合わせてチェックしてください。

住まいる博士「引っ越し」をチェックする

一人暮らしで必要な家具家電

一人暮らしを始める際、あれもほしいこれもほしいとついつい買い込んでしまうかもしれません。でも、ちょっと待ってください。一人暮らしは、実家暮らしとは違います。ある程度の不自由は最初から覚悟しておきましょう。

必要な家具

一人暮らしを始めるなら、わざわざ実家から家具を持っていくよりも安いものを買うほうがいいかもしれません。収納も別に最初はプラケースでかまわないでしょう。部屋が狭いならベッドではなく布団生活も乙なものです。布団と机、それに洋服などをしまうプラケースがあれば当面はなんとかなります。

必要な家電

現代、勉強するのはパソコンが必須ですよね。逆にパソコンがあったらテレビもステレオもいらないかもしれません。調理家電としては電子レンジがあれば十分です。

朝はトーストという人も、専用のトースターなどなくても魚焼きグリルかフライパンで十分おいしいトーストが焼けます。どうしても欲しくなった時に買えばいいのです。同じ理由で、洗濯機も近所にコインランドリーがあれば、いらないかもしれません。

一人暮らしの節約術

一人暮らしの最初のうちは、自分がいくらくらい月に使うのかわからないかもしれません。ペースがつかめるまではお小遣い帳をつけるか、最低でもレシートはとっておくようにしましょう。月末にまとめて計算できます。

食生活の基本は自炊です。それまで料理などしたことがなかったという人も、最低限ご飯を炊いてお味噌汁が作れるくらいにはなっておきましょう。最初から凝ったものを作るのも大変です。料理がまったくできなくても、ご飯さえ炊ければレトルトカレーが食べられます。野菜は洗ってちぎればサラダです。これだけでも外食よりよっぽどヘルシーで節約になります。

初めての一人暮らしは、期待と同じくらいの不安があるものです。準備は必要ですが、あれもこれもと最初から欲張ってやろうとしても、たいていうまくいきません。日本は文明国ですから、最初は何か足りなくてもそれで致命的なことにはならないので、徐々に一人暮らしに慣れていきましょう。


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