
外壁塗装の耐用年数は、塗料の種類にもよりますが10年前後です。10~15年に一度外壁を塗り替えることになります。
- 汚れが目立たない色がいい
- 今までと違う雰囲気がいい
- どんな色がいいかよくわからない
- かっこいい外観にしたいけど何色がいいかわからない
外壁塗装の色は、なかなか決められないものです。外壁の色選びのポイントや色の効果を知って、外壁塗装で素敵な外観にしましょう。
外壁の色選びで失敗を避けるには
外壁の色選びでは、色決めの大変さや塗装した後に感じる失敗があります。
- 色のサンプルを見たけど、どんな感じになるのかイメージがわかなくて決められない
- 家族で好みの色が違い、色選びで収拾がつかなくなった
- 実際に塗装したら、思っていたより色が明るかった
- 屋根の色と外壁の色があわなかった
- 今までと違う色で塗装したら、ご近所との雰囲気が合わない感じがする
- 落ち着いた色を選んだら、雰囲気が暗くなった感じがする
このように悩みや失敗は、色選びのポイントや色の効果を知ることで解決します。スムーズに外壁の塗装を決めることができます。
外壁の色を選ぶ時、まず考えたいこと
外壁の色を選ぶ時にまず考えたいことは、こんな感じの外観にしたい、こんな感じの色にしたいというおおまかな方向性です。はじめから、この色はどうかと色だけで考えないようにしましょう。
- 今までと同じ色ではつまらないから、色を変えたい又は今までと同じ色にしたい
- 家族みんなが「これがいいね」と思う色は何色か
- 近隣と同じ雰囲気ではつまらないけど、すてき!と思われる色にしたい
- 屋根の色も一緒に塗装するか
- 優しい感じの外観にするか、モダンな感じの外観にするか、外観のイメージはどれか
どんな雰囲気の外観にするか、家族で話し合いましょう。
おおまかな方向性を色選びのポイントの順番に考えましょう。
- 家の周りの環境から完成をイメージする
- 家族で好みや外観イメージを共有する
- どこまで塗装するか確認する
- 細かい色の違いを理解する
家の周りの環境から完成をイメージする
外壁の色は、家の周りの雰囲気に左右されます。周りの環境と合っていないと、落ち着かない外観、悪目立ちする外観になってしまいます。
家の周りの雰囲気と調和する色にするのは、まず鉄則です。その中で、屋根と外壁の色の調和やデザイン性のあるカラーデザイン(色貼り分け)で個性を出し素敵な外観にしましょう。
家族で好みや外観イメージを共有する
色の好き、嫌いや素敵と感じる色見は個人差があります。家族でも違います。まったく同じ感覚を持って外壁の色を決める必要はありませんが、家族みんなである程度「これいいね!」という共感を持って色を選びましょう。
そのためには、色選びをする時に工夫をしましょう。
- 外壁の色や外観のイメージをまず話し合いましょう。
- 外壁の色を選ぶ時は家族みんなで選ぶ
- 候補の色サンプルは家族みんなで一緒に確認する
- 外観パースを作ってもらい、家族みんなで検討する
クールな感じにするか、あたたかい感じにするかまず決める
今より明るくするか、濃くするか(暗くするか)も決める
色選びの時間を共有して、どの色がどんな理由で良いか、又は嫌なのか話し合いながら、候補を絞っていきましょう。
家は家族みんなが「ただいま」と帰る場所です。玄関に入る前に外観を見ます。帰ってきた時に明るい気持ちになる色を選びましょう。
細かい色味の違いを理解する
外壁の色選びでむずかしいのが、サンプルの色と実際に感じる色の違いや思っていた色味の違いです。色の感じ方や色味の違いは、いろいろな理由で起こります。
サンプルサイズによる面積効果
塗装色のサンプルサイズは、小さいものです。大きいサイズでもA4サイズぐらいです。
色には面積効果という色の見え方の違いがあります。面積効果は、「面積が大きくなると明度・彩度が高くなる」というものです。
これは、小さいサイズで見ていた色を大きいサイズで見ると、より明るく、鮮やかになるということです。(※彩度=色のあざやかさ)
例をあげると・・・
グレー系の色なら、彩度はありませんので、小さいサンプルで見た色より薄い色に感じます。
グリーン系の色なら、小さいサンプルで見た色より鮮やかなグリーンに感じます。
オレンジ系の色なら、小さいサンプルで見た色より鮮やかで濃い色に感じます。
対比効果による色の違い
色の感じ方は、近くにある色に左右されます。対比効果には、色相対比・明度対比・彩度対比があります。色相対比は、中心の色が周りの色に影響を受けて色が変わって見える見え方です。
例をあげると、緑の中の黄色は緑がかって見えます。
家の周りに樹木が多いと、外壁の色は少なからず緑の影響を受けます。この場合、緑と相性の良い色を選ぶとお互いにきれいに見えます。
明度対比は、明るさの違う2つの色を使う場合、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見える見え方です。
彩度対比は、彩度が違う色がある場合鮮やかな色はより鮮やかに見え、暗い濁った色はより濁って見える見え方です。
例をあげると、決めた外壁の色の周りに濃いグレーの柱飾りがあると、外壁の色はより濁った色に感じます。
対比効果は、外壁の色や外観のデザインで2色以上の色がある時におこる色味の違いです。色は個別に確認するだけでなく、隣同志において確認しましょう。実際に感じる色により近くなります。
膨張色と収縮色
色には、膨張して見える色と収縮して見える色があります。
白色・ベージュ系・オレンジ系などの暖色系の色は膨張色、グレー系・ブルー系などの寒色系の色は収縮色です。
膨張色と収縮色の使い分けは、家全体のイメージで考えます。モダンですっきりとした外観を好む場合は、寒色系の色を使いましょう。
あたたかい雰囲気のナチュラルな外観を好む場合は、暖色系の色を使いましょう。
外壁塗装をする前の注意点
外壁の色を決める時には、色サンプルを見て選びます。サンプルで色を確認する時に注意することを解説します。
サンプルサイズは大きいサイズで
まず、外壁の色を決める時、塗装の色見本帳の小さい色サンプルだけで決めるのはやめましょう。必ず、A4サイズ以上のサンプルを用意してもらいましょう。
また、サンプルは1枚だけでなく、候補の色を3色ぐらいに絞ってお願いしましょう。1枚のサンプルだけでは、その色で良いかどうか判断が難しいからです。できれば、同じ色合いで明度・彩度が違う色も用意してもらうと良いでしょう。
色サンプルは天気の良い日に色を確認しましょう
色サンプルは、晴れた日に家の外で見ましょう。曇りの日は、色が暗くなり色味が暗くなり、晴れた日に見ると違う色に見えます。
室内では、太陽の下で見た色には見えません。照明下では照明の色味の影響を受け、違う色に見えてしまいます。晴れた日に、日向と日影の両方に置いて確認しましょう。
今の外壁の色との比較を忘れずに
色サンプルは、今の外壁のとなりに並べて比較しながら見てみましょう。人は比較しながら、感じたり考えたりします。今までより、明るい外観にしたいか、落ち着いた外観にしたいか、考えているはずです。色サンプルを検討する時には、今の外壁と比較して明るいか暗いか、派手なのか落ち着いた色なのかなど実際に見て確認しましょう。
塗料にはつやのある、なしがある
塗料には、つやがあるタイプとつやがないタイプがあります。つやがある塗料はつやがない塗料より少し鮮やかに見えます。色味としては思っているより少し明るい(派手な)感じになります。
塗料の種類によりつやがあるかないか決まっているものもあります。つやのあるなしを確認しておきましょう。実際に塗るつやでサンプルを作ってもらうとよりわかりやすくなります。
塗装業者と打合わせする時の注意点
外壁の色や外観のイメージ・雰囲気を言葉で説明しても、なかなか同じように共有するのはむずかしいことです。外壁の色やデザインの打合わせをする時のおすすめ方法があります。
- こんなイメージにしたい外観の写真を用意して説明する
- 実際に建っている住宅で希望のイメージがあれば、事前に塗装業者にみてもらう
- 実際に施工した家の写真を見せてもらう
- 専門家の意見も聞く
- 塗装したい候補の色で外観パースを作成してもらう
塗装業者もサンプルだけでは不安です。また、自分の施工実績の中から選んでもらうと相違のない施工ができます。お互いに写真や実際の家でイメージを伝えるようにするとイメージと違うというトラブルを防ぐことができます。
人気の色の組み合わせ
外壁の色や外観のスタイルには好みもありますが、その時の流行もあります。また、家全体の形や屋根の形状により似合う外観スタイルが決まっているスタイルもあります。
シンプルモダン
シンプルモダンは、すっきりとした家の形と落ち着いた色味の外壁が特徴です。家の形は、キューブ型(ボックス型)・片流れの屋根が似合います。外壁の色は、ホワイト・グレー・ブラック・濃いブラウンを組み合わせています。最近、太陽光発電を屋根に搭載するために、シンプルな形の家は人気があります。20~30歳の家族に人気のスタイルです。
シンプナチュラル
シンプルナチュラルは、すっきりとした家の形にあたたかい色味の外壁・外観の一部に木をつかった外観が特徴です。すっきりした家がいいけどほっこりとしたかわいい家が好きな方に人気の外観です。
外壁の色は、ベージュ・ホワイト・ブラウン・黄土色などを組み合わせています。家の周りに生垣やシンボルツリーがあると似合います。20~40歳の女性に人気のスタイルです。
南欧風/スパニッシュ
南欧風・スパニッシュは、ヨーロッパのスペインや南フランスを感じさせる外観です。屋根瓦が素焼き風・凹凸のある瓦を使い、ホワイト色のサッシ・明るい色の外壁が特徴です。
外壁の色は、明るいベージュ・オレンジ系・イエロー系の色を1色又は2色で塗装しています。屋根の形状は、切妻が一般的です。一部にタイルを使ったり、鋳物風の飾りが付いているのも特徴です。40~60歳の女性の方に人気のスタイルです。
クラッシック
クラッシクは、ヨーロッパでもイギリス風:ブリティッシュと言われる外観です。落ち着いた屋根・外壁の色が特徴です。外壁の色は、濃いベージュ系・ブラウン系やホワイトを組み合わせています。
一部にタイルや柱型の飾りを使って、高級感を出しているのも特徴です。40~60歳のご夫婦に人気のスタイルです。
アメリカン
アメリカンは、カラフルでポップなイメージの外観です。原色に近いグリーンやブルー・ピンク・オレンジの外壁にホワイトのサッシを組み合わせています。若いご家族に人気のあるスタイルです。
和風モダン
和風モダンは、和風の雰囲気だけど和風瓦を使わずに和風のイメージを持った外観です。外壁の色は、漆喰の色のホワイトに濃いブラウンや黄土色を合わたり、木の雰囲気を合わせています。40~60歳のご家族に人気のスタイルです。
最近、人気のスタイル
最近、人気の外観スタイルはシンプルモダン・ナチュラルモダン・和風モダンです。あきのこない外観・優しい、あたたかい雰囲気の外観が人気です。
外壁の色は、ホワイト・ブラウン・グレー・ベージュ・優しいオレンジ・イエローが人気です。その他に男性に人気がある色もあります。クールでモダンな外観スタイルで濃いグレーやブラックを組み合わせた色が人気です。
外壁メーカーのホームページには、最近人気のスタイルも掲載されています。色々な外観を見て検討するのも良いでしょう。参考にしてみてください。
ケイミューホームページ:http://www.kmew.co.jp/kmewsimulation/i/case.html
ニチハホームページ:http://www.nichiha.co.jp/case/index.html
素敵な外観にするデザインの工夫
外観のデザインは、外壁の色だけで決まるわけではありません。主に3つの塗装箇所を検討してデザイン性をアップさせます。
- 塗装する場所と色の選び方
- その他、木の部分の塗装の方法
- 外観デザインパーツの柱型や幕板の塗装
塗装する場所と色の選び方
外壁の塗装工事の時に塗装する場所は、主に3ヶ所あります。外壁と軒裏と軒先・破風(はふ)です。軒裏は屋根の外壁より出ているところで下から見える部分。軒先は樋がかかっている部分、破風は屋根妻側の先端部分です。
外観のデザインは、屋根・外壁以外に軒裏・軒先、破風の色で印象が変わります。軒裏・軒先を外壁の色と同じにすると落ち着いた雰囲気になります。軒裏を印象的な色を使うとモダンでおしゃれな感じになります。
軒裏・軒先・破風をホワイトにすると明るい雰囲気で洋風の外観になります。外壁の色と一緒に軒裏・軒先・破風の色を検討しましょう。
その他、木の部分の塗装の方法
外観で木の部分は、飾りのタテ格子・軒裏・ポーチ柱があります。木部の塗装は、注意が必要です。木部の劣化具合によりすすめられる塗料が違います。塗装業者と相談しながら決めましょう。
木の風合いを活かすならオイルペイント塗装(OP塗装)などがおすすめです。金額が高く、メンタナンスが必要です。木の部分に劣化がみられる場合は、下地処理をしてから木部の素地がわからなくなる造膜タイプ塗装を行います。
ウレタン塗装やアクリル塗装などです。色を付けると木の風合いがなくなります。クリアー塗装をすると多少木の風合いがわかります。木の部分を塗装する場合も色がつきます。木の部分の色味も確認しましょう。
外観デザインパーツの柱型や幕板の塗装
外観デザインに柱型・幕板があります。飾りでつけたり外壁を貼り分けるための部材として使用しています。柱型や幕板の色を何色で塗るかで外観の印象が変わります。
外壁と同じ色で塗る場合、外壁と同化してパーツが目立たなくなります。ホワイト系で目立たせる場合は、洋風なイメージが強くなります。すっきりとした印象にもなります。グレーやブラウン系で目立たせる場合は、クラッシックや和風モダンのイメージになります。
柱型や幕板がある場合は、塗装の色を確認しましょう。
塗料の種類と最新塗料
外壁の塗料には、色以外に塗料による特性の違いがあります。主に6種類の塗料がありますが、価格・耐用年数・機能が違います。
- アクリル系塗料:価格はリーズナブル・耐用年数5~7年
- ウレタン系塗料:価格はアクリル塗料の約1.3倍・耐用年数8~10年
- シリコン系塗料:価格はアクリル塗料の約1.5倍・耐用年数10~15年
- フッ素系塗料:価格はアクリル塗料の約2倍・耐用年数15~20年
- 遮熱、断熱塗料:価格はアクリル塗料の約2倍以上・耐用年数15~20年
- 光触媒塗料:価格はアクリル塗料の約2倍以上・耐用年数15~20年
外壁の表面温度を下げることができるため、室内温度が上がりにくくなり省エネになります。
太陽光で汚れを分解・浮かせる機能があります。
最新の塗料、遮熱、断熱塗料には補助金や助成金を受けられるものがあります。この場合、細かい塗装の色を選べないケースもありますので注意しましょう。また、光触媒塗料は施工できる会社が限られている場合があります。確認が必要です。
塗料のメーカーによっては細かい調色できない塗料があります。色サンプルを頼む時に選べる塗装の色を事前に確認しておきましょう。
何年かに一度、塗装をしなければならない外壁。外壁の色選びのポイントがわかれば、満足いく外観になります。塗装の色を選ぶのは大変で時間がかかることですが、余裕をもって準備をして、家族みんなで楽しみながら選んでください。