共有名義になっている家を売る場合の注意点

共有名義になっている家を売る場合の注意点
共有者全員の承認が絶対条件

共有名義の不動産を売却する場合、共有者全員の了承がなければ売却することは実質不可能だと思ってください。共有者のなかに一人でも売却に反対している人がいれば、その物件を売却することは出来ません。

共有名義になっている家を売却する際の注意点を解説しています。売却する際は全員の了承がないと売れません。特にトラブルになりやすいのが、夫婦の離婚と相続のケースです。

夫婦の離婚では、お互いが感情的になっているため、了承が得られず、売却できないケースが多いです。相続の場合も同様で、自分の生まれ育った家で、売りたくないと言う人が一人でもいると売却できません。

解決が難しい場合は、時間や費用のかかる裁判をするという方法がありますが、なるべくなら避けたい方法です。

共有名義の不動産を売却する場合

共有名義は夫婦、親子、兄弟などで不動産を共同所有している状態のことをいいます。新築購入時に夫婦共有にしているケースもあれば、相続により兄弟などで共有名義となっている不動産物件も少なくありません。

ただし、どちらのケースであっても共有名義がトラブルの原因となるケースは想定できますので、どのようなトラブルがあるのかについて解説しておきます。

夫婦間で共有名義になっている

不動産業に携わっていて思うのですが、本当にここ10年くらいで夫婦共有名義で住宅ローンを組む人が増えていると思います。夫婦共有で住宅ローンを組む場合、必ずしも半分ずつというわけではありません。

旦那さん名義で8割、妻名義で2割の住宅ローンを組む場合であっても、これも立派な共有不動産ということになります。

不動産というのは、たとえ1割でも所有している時点で共有名義となり、共有者全員の承諾がないと売却することは実質不可能です。法律上では自分の持分だけを売却できることになっていますが、持分だけを購入する人なんてまずいません。

普通の夫婦が買い替えや引越しのために売却するのであれば、まず共有名義だからといって問題は発生しないでしょう。しかし、離婚による売却の場合は事情が違ってきます。

夫もしくは妻のどちからが売却に反対すれば、その物件を売却することはできないので、夫が失踪していて連絡が取れない状態だったり、離婚に反対しているほうが嫌がらせ的に売却に反対することだって充分に考えられます。

相続によって共有名義となっている

トラブルが多いのが相続した不動産を売却するときの共有名義問題です。

相続というのは、実際にその立場になって見ないと解らないのですが、本当にトラブルとなることが多いです。編集長も不動産営業マン時代に何度も相続による売却を扱ったことがありますが、トラブルを抱えている物件が多いことに驚きました。

主なトラブルの原因となっているのは、やはり相続人の誰かが売却に反対しているケースです。自分たちが生まれ育った家を売却したくないという言い分なら理解もできるのですが、なかには兄弟2人の相続で、自分の取分を7割にしてくれたら売却に賛同するという自分勝手な言い分を突きつけてくる人もいました。

そんな中でも一番トラブルになりやすいのが、兄弟の誰かが実家で親と同居しているケースです。例えば長男は県外で世帯を持っている、長女も結婚して実家を出ている、次男も結婚しているが実家に同居して親の面倒を見ていたというケースです。

この場合、次男は親の死去後も実家に住み続ける予定だったのですが、長男と長女が実家を売却し、その売却金を遺産として分割するように提案してきたのです。こうなると次男夫婦は住む家を失うことになるので当然反対します。

しかし、遺産を相続する権利がある兄弟たちの言い分も間違っていません。実家を売却して現金で相続分割したい長男と長女、ずっと親の面倒をみていたのだから自分たちが多く遺産を相続する権利があると主張する次男でトラブルになるのは当然といえば当然の結果です。

相続による不動産トラブルを防止するには、生前から遺産についてしっかり話し合っておくことが重要です。話し合いで揉めそうな場合は、司法書士などを間に立て、遺言書を作成しておくことも検討しておきましょう。

~まとめポイント~

夫婦間の離婚に関わる共有名義問題は、感情論の部分が大きいので裁判所や弁護士が介入することで解決へと進むことが多いのですが、相続による共有問題は本当に解決策がありません。

もちろん最終的には裁判と言う手段もあるのですが、それには相当な時間と資金が必要になりますし、兄弟間に大きな亀裂が残ったままになってしまう恐れがあります。

すでに相続問題を抱えている人には申し訳ないのですが、解決策としては相続が発生する前の段階で相続に関して充分に話し合っておくことくらいしか解決策はありません。両親が健在のうちに、万が一のとき、どのような相続をするのかをしっかり話し合っておくようにしましょう。


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目次一覧

家を売却するまでの流れ

高く売るために重要なポイント

売却理由別の注意点

特に気をつけたいポイント

よくある質問