家を売却する際のスケジュールと主な注意点

更新日：2021年08月02日、[PR]

マイホームの売却を検討している人の多くが、この時期くらいまでに売却したいという考えがあるはずです。業者による買取を除けば3ヶ月～6ヶ月くらい掛かるのが一般的なので、売却のスケジュールを知っておくことで、売却したい時期から逆算して販促活動をはじめる時期が見えてきます。

戸建て売却のスケジュール

一般的な戸建て住宅の売却スケジュールは以下の図の通りです。

よほど順調に買主が現れたとしても「売却の相談」～「物件引渡し」までに要する期間は、住宅ローン審査などの期間が絡むので、最短でも3ヶ月ほどを考えておきましょう。
それでは、各スケジュールごとに簡単な説明をしていきます。

売却の相談

どの不動産業者に売却を依頼するかで、結果が大きく変わってくるのが不動産売買です。そのため、売却を依頼する不動産業者は慎重に選ばなければなりません。

近所で利便性が良い不動産業者だからという安易な考えでなく、インターネットなどを利用して各業者の評判を調べたり、体験者の成功談や失敗談などにも目を通すようにしておきましょう。

査定の依頼

気になる不動産業者が見つかったら早速「査定の依頼」をお願いしてみましょう。この時点での査定は簡易査定なので、依頼する業者数は5社でも10社でも問題ありません。

複数の業者に査定依頼するのが面倒であれば、ネットの一括見積りサイトなら一度の依頼だけで同時に複数の業者に依頼することができ大変便利です。

簡易査定を依頼した業者の中から3社ほどに絞ることができたら、より詳しい査定ができる訪問査定を依頼するようにしましょう。訪問査定の場合、担当者が調査のため訪問してくるので、あまり多くの業者に依頼し過ぎないようにするのがポイントです。

仲介業者の決定

訪問査定を依頼した業者中から最終的に1社に絞ることになります。もしどうしても1社に絞ることができなければ、一般媒介契約という選択肢もありますが、一般媒介はデメリット部分も多くあるので、編集長的にはあまりおすすめしません。

売却依頼をお願いする不動産業者が決まったら、媒介契約を締結することになります。

媒介契約には「一般媒介契約」「専属媒介契約」「専任専属媒介契約」の3種類があり、どれか一つを選ぶことになります。各媒介契約の詳しい内容などについては、別記事の「不動産業者の選び方、媒介契約の種類を知ろう」を参照ください。

販売価格の決定

不動産業者と媒介契約を締結すると、業者がすぐに売出しの準備に入ります。早い業者であれば、媒介契約をした当日に売出しを開始する場合もあります。しかし、このときに売出し価格が決まっていなければ当然売出しを開始することはできません。

少しでも早い段階で売出しを開始したいのであれば、媒介契約を締結する当日までには、その不動産業者と相談しながら、売出し価格を決めておくようにしましょう。

物件案内（内覧）

物件の売出しが開始されると、数日後に内覧の希望が入ることも珍しくありません。私が過去に取り扱った物件の中にも、売出し開始翌日に内覧をしたケースが何度もあります。内覧の対応で契約が決まると言っても過言ではないほど、内覧時の対応は非常に重要です。

内覧時の対応やポイントについては、別記事の「内覧希望者がきたら丁寧に対応を」で詳しく解説していますので参照ください。

買付証明書

内覧者が物件を気に入れば、買付証明書を発行してくれます。買付証明書には、買主側が希望する「購入価格」「引渡し時期」「手付金の額」など、重要な情報が多数記載されていますので、この買付証明書を受け取ってからが本当の交渉開始だと思ってください。

価格交渉

買主側から受け取った買付証明書に具体的な購入希望額が書かれていますので、その金額を参考に最終的な成約価格を決めていくことになります。不動産売買の場合、売主側が最初に提示している売出し価格で契約に至ることはほぼありません。必ずと言っていいほど値引きの交渉は入ります。

買主側はダメ元という気持ちで値引きを持ちかけてくることもありますし、本当にこの金額以上なら購入は見送るという本気の値引き交渉もあるので、その見極めが重要になります。

売買契約

価格面、条件面などで合意に至ることができれば、いよいよ売買契約となります。
売買契約に必要な契約書などは、仲介してくれる不動産業者が代理作成してくれますので問題ありませんが、売主側として準備しておく書類などもありますので、早めに取り掛かるようにしましょう。

引越し

売買契約が終わってもすぐに物件を明け渡すことは稀です。一般的には残金の決算と同時に物件を引き渡すことになりますので、それまでに引越しを済ませておけば問題ありません。

残金決済・物件引渡し

買主側の住宅ローン状況によるのですかが、一般的には売買契約から1ヶ月ほどで残金決算が行われます。残金の受け取りが無事終了したのを確認して、最終的な物件の引渡しを行うことになります。

戸建て住宅を売却する場合の注意点

マンションも戸建ても同じ不動産なのだから、売却方法など大きな違いは無いだろうと思っている人も多いのではないでしょうか？たしかに同じ不動産ですが、戸建てとマンションの売却では大きく違う点がいくつかあります。

その違いなどを良く理解しておくことで、よりスムーズな売却活動が出来るはずです。

築年数と不動産価値について

新築から20年経過しているマイホームを売却する場合、マンションと戸建てでは不動産としての価値がまったく異なります。

一般的なマンションの構造はRC造なので耐久年数は47年、一般的な戸建ては木造なので耐久年数は22年で計算されます。そうなると築20年の戸建てとマンションでは建物に対する価値の違いは明らかです。

20年前に3000万円で購入した新築分譲マンションであれば、20年後に売却をしても、それなりの値はつきますが、20年前に3000万円で建てた注文住宅だと、ほぼ土地の価値としての値しかつきません。

そのためマンション査定は、どの不動産業者に依頼をしても同じような金額になりがちですが、戸建ての査定というのは、依頼した不動産業者によって大きく違ってくることが珍しくありません。そのため、戸建ての場合は、複数の業者に査定依頼するのが賢明だと思います。

土地の境界について

不動産業者が戸建ての売却より、マンション売却に力を入れているのは、この土地の問題というのが大きいです。マンションの土地というのは所有者全員の共同所有なのに対し、戸建ての土地は個人単位での所有になります。そのため、隣地との境界で揉めることは日常茶飯事なのです。

境界の問題で揉めてしまうと簡単には解決できませんし、それなりの時間と費用が掛かります。さらに無事境界が明確になったとしも隣地住民とのわだかまりが残ることもあります。

不動産業者というのは、売却金額の3％という仲介手数料だけが利益になります。同じ3000万円の物件であれば、明らかに仕事量が少ないマンション売却を優先する営業マンが多いのも事実です。

～まとめポイント～

売却スケジュールに限って言えば、戸建てもマンションも大きな違いはありません。ただ、買主が現れてから売買契約に至るまでの過程では、明らかに戸建てのほうが準備する書類も多くなりますし、境界問題などのトラブル発生確率も高くなります。

同じ仲介手数料であれば、トラブルが少ないマンションを優先的に扱う不動産業者も少なくありませんし、マンション売却8割に対し、戸建ての売却2割というのように、明らかに戸建ての売却の経験が不足している不動産業者もいます。

戸建ての売却は、マンション売却以上に、依頼する不動産業者選びを慎重にする必要があります。さらに、不動産会社の中にも得意不得意があるので、なんとなくで簡単に業者を決めてはいけません。

売却活動に入る前に、かならず複数の不動産業者から査定をもらって、適正な価格を付けてくれる信頼できる業者に売却を依頼しましょう。当サイトで紹介している一括査定サイトを利用すれば、戸建ての売却に強い業者も簡単に見つけることができるのでおすすめです。

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