家が売れない原因と売却するコツを解説しています。中古住宅が売れない原因はいくつかありますが、大きな原因は不動産業者にあります。業者選びの失敗が原因で、なかなか家が売れないケースはたくさんあります。
現在、業者に依頼中の人は業者の変更を、これから家を売る予定の人は、業者選びのポイントを理解しておいてください。どうしても売れない時は、家を直接、業者に買い取りしてもらう方法もあります。売却価格は安くなりますが、すぐに現金化できる上、築古物件で問題になる瑕疵担保責任が免除されます。
売却のコツをおさえて、家売却を成功させてください。
中古住宅が売れない原因
中古住宅がなかなか売れない理由は、大きく分類すると以下の4つのどれかが原因となっている可能性が高いです。
- 建物に問題がある
- 立地や周辺環境が悪い
- 相場よりも売値が高い
- 業者選びを失敗している
建物に問題がある
建物に問題があるといっても、その原因はさまざまです。ただ単に、築年数が古くて敬遠されてしまったというケースもあれば、間取りが希望に合わなかったとか、雨漏りや白アリ被害、地盤沈下による家の傾斜などが原因のケースも考えられます。
しかし建物に問題があることが原因なら、リフォームすることで大抵のことを解決できます。リフォーム費用がどれくらい掛かるのかを調べ、対費用効果で判断するしかありません。
あまりにもリフォーム費用と売却価格の費用効果に差がありすぎる場合は、リフォームを断念し、その分を値下げや値引きで対応するという考え方もあります。
立地や周辺環境が悪い
建物に問題があるのと違い、立地や周辺の生活環境で購入を見送られてしまうのは、リフォームのように費用をかければ改善できる問題点ではないので、なかなか効果的な対策がみつかりません。
その立地や環境を気に入ってくれる人が現れるまで気長に待つか、価格を下げることで早期売却を狙うしかありません。
あまりにも人里離れたような立地であれば、通常の不動産売買だけでなく、田舎暮らしを専門的に仲介している不動産売買サイトなどへの登録も視野に入れてみましょう。
売却価格が高すぎる
売却価格が高すぎるケースの特徴は、問い合わせの電話がほとんど入らないことです。
問い合わせの電話をくれる人は、少なからず何かしらの物件情報をみて電話をかけてくる人がほとんどなので、その時点で価格のことは承知しています。
問い合わせの電話すらない場合は、物件の売出し価格や物件の立地、宣伝広告に問題があると思われます。
問い合わせの電話はあるのに売却にいたらないという場合は、建物に問題があるか、売主や不動産業者に問題がある可能性があります。
これらの対策も、適正な売却相場を調べて、売出し価格を見直せば解決するので、あまり難しく考える必要はありません。
売出し価格を見誤っているケースの多くは、売却査定を十分にしてない場合が多いので、ネットの一括査定サイトなどを利用し、最低でも5社くらいに査定依頼を出せば、自然と売却価格の相場がみえてくるはずです。
不動産業者を間違えた
仲介を依頼した不動産業者に問題があり、なかなか物件が売れないケースもあります。
不動産業者の問題をピックアップすれば、ここでは紹介しきれないほどの事例があります。その中でも代表的な問題点を3つ解説します。
- 悪徳不動産に売却依頼している
- 売買が不得意な業者だった
- 不動産業者の担当者に問題あり
悪徳不動産に売却依頼している
特に問題なのが、囲い込みをしている不動産業者です。囲い込みとは、仲介手数料を自社で一人占めしたいがため、他の不動産会社からお客さんの紹介などをすべて断っていることをいいます。
対策としては、両手仲介を規制している不動産業者を利用したり、自分が購入希望者のフリをして、問い合わせの電話をかけてみると効果的です。
売買が不得意な業者だった
不動産業者の中にも、賃貸が得意、売買が得意というように、それぞれ強みが異なります。しかし、せっかく売却の相談に来てくれているお客さんに対して「当社は売買は苦手なんです」とは絶対に言いません。
お医者さんが「自分手術苦手なんです」と言わないのと同じです。そうなると、売却が得意なのかをこちらが判断しなければなりません。
知り合いに不動産会社の営業マンでもいれば、「あの不動産会社は売買が苦手」と教えてくれるかもしれませんが、そのような知り合いがいない人はどうすべきなのでしょうか。そこで、売買が得意な不動産会社の見分け方を解説します。
一番簡単な見分け方は、売買物件を多く扱っている不動産会社に依頼することです。売買が得意な不動産業者には、自然と売買物件が集まるので、いつでも自社のホームページには多くの売買物件情報が掲載されているはずです。
つまりその逆で、公式サイトに掲載されている情報の中で、賃貸物件が8割~9割、売買物件の数が1割~2割くらいの比率の不動産会社は、売買よりも賃貸が得意な業者と言えます。
不動産業者の担当者に問題あり
物件に問題はないのに、担当している営業マンが頼りないがために、購入を見送るというケースも実際にあります。
管理人が不動産会社の営業マンだった時代、お客さんからの希望で新人営業マンから担当を引き継いだことが何度もありました。
このように、不動産会社に「営業マンが頼りないので担当を変更して欲しい」と言えるお客さんだと良いのですが、そこまでハッキリといえる方はほんの一部です。
自分が買う側の人間だったらという立場で、今一度、担当してくれている営業マンを見定めてみることをおすすめします。
新人さんでも立派に接客している人もいますし、ベテランなのに接客が雑な営業マンもいますので、年齢や経験だけでなく、自分が感じたままに受け取って、信頼できる営業マンに担当してもらいましょう。
それでも買い手がみつからないときの対策
なかなか思うように買い手がみつからない場合は、仕切り直して売却の再検討をしてみるのも一考だと思います。
例えば、業者による買取を検討してみたり、これまでとは全然違った不動産業者に査定からやりなおしてみるのはどうでしょう。
業者買取といっても、期限付きの買取保証もありますし、一括査定サイトを使えば、自分の街に支店がない不動産会社に買取査定を依頼することができます。
なかなか売れない時は業者買取も視野に入れる
マイホームの買い替えや、転勤よる売却などは、少しでも早く売れて欲しいと思うものです。そういう焦りを見透かされて、過度な値引き交渉に渋々応じてしまう売主も少なくありません。
ですので、マイホームの買い替えや転勤のように、売却したい時期が決まっているときは、買取保証や業者買取を検討してみましょう。
通常の売却価格よりも割安になりがちというデメリットはありますが、契約後すぐに現金化できたり、売却後の瑕疵担保責任が不要になるなどのメリットもあります。
業者買取、買取保証どちらを利用するにしても、「売却価格が相場よりも割安になってしまう」というデメリットはありますが、それ以外のデメリットはほとんどありません。
買取価格さえ折り合いがつくのであれば、業者買取や買取保証はメリットの宝庫だともいえます。以下が、業者買取や買取保証のメリットになります。
- 売買契約後、遅くとも1週間以内に現金が手元に入ってくる
- 売却後の瑕疵担保責任を負う必要がない
- 仲介手数料を支払う必要がない
- 売主の都合で物件の引渡し時期を決めることができる
- クロス交換やハウスクリーニングなどの費用がかからない
- 物件の内覧に時間を割かれることがない
一括査定サイトを利用する
売却を依頼している不動産業者に問題がなかったとしても、仲介会社を変更することで、すぐに売却ができることも良くあります。
不動産業者には、それぞれ得意な宣伝活動があり、たまたま新しくお願いした仲介会社の宣伝活動がピタッとハマったとき、これまで全然動かなかった売買案件が一気に動き出すことがあります。
新聞織り込みチラシをメインにしている会社、オープンハウスに力を入れている会社、ネットを使った宣伝活動に力を入れている会社など、本当に会社によって全然宣伝活動が異なります。
そういった意味合いも含めて、なかなか買い手が現れないときは、媒介契約の期限切れのタイミングで、売却依頼する不動産会社を一新するのもありです。
今はインターネット時代ですので、ネットがあれば僅かな時間で、一度に複数の不動産会社に売却査定を依頼することができるサイトもあります。
一括査定サイトのメリットは、同時に複数社に依頼できるだけではなく、自分が住んでいる街に店舗がない不動産会社にも、売却の依頼ができることです。
このようなサイトに登録している不動産会社は、一括査定サイトを運営している会社の、厳しい審査をクリアしている優良企業ばかりなので、悪徳不動産会社に引っかかるリスクも回避することができます。
まとめ
売却をはじめて期間が経ってくると、段々と焦りが出てきます。その結果、やっと見つかった購入希望者を逃したくないという気持ちが強くなり、無理な値引き交渉に渋々応じてしまう売主も多いです。
3,000万円で売出していた中古住宅を、値引き交渉されて2,700万円で売却をしてしまった場合、今回紹介した業者買取や、買取保証を利用するほうが何倍も賢いと思います。
業者買取は相場より割安になりますが、仲介手数料を払う必要がなかったり、引渡しに向けた内装工事をする必要もありませんので、それだけで150万円くらい値引きしたのと同等になります。そう考えると、瑕疵担保責任の不安もない業者買取を利用して、2,500万円で売却した方がお得ということです。
2,700万円で売却しても、そこから仲介手数料や内装工事をすれば、2,700万円ー150万円=2,550万円となります。50万円ほど損してしまいますが、2,500万円の業者買取の方が精神的に何倍も楽に売却できると思います。
早く売りたいのか高く売りたいのか、売却する目的をしっかりと決めて、今回解説したことを参考にして、損をしない売却活動を進めていきましょう。
おすすめの一括査定サイト一覧
「おうちクラベル」は首都圏や関西圏など都心部のマンションを売却したい人におすすめです。
運営はソニーグループのSERホールディングスが行っているので安心感があり、大手、フランチャイズ、地元密着と言ったさまざまな業者の査定額を比較することができます。
提携業者の中には、売主にとって有利な片手仲介を行うSRE不動産が含まれます。対象エリア内でマンションを高く売りたい人は、ぜひ利用したいサイトです。
「すまいValue」は、野村の仲介プラス・東急リバブル・三菱地所の住まいリレー・三井のリハウス・小田急不動産・住友不動産販売の不動産大手6社に対して、唯一まとめて売却査定の相談ができるサービスです。
他の一括査定サイトと違い、大手6社だけが対象なので信頼度が高く、たくさん営業が来すぎて困るなどという心配もありません。
大手の長所は「日本全国をカバー」していることと、「売却力が高い」という点です。とにかく高く売りたい人や、今契約している仲介業者に不満がある人におすすめのサービスです。
「HOME4U」は、NTTデータが運営する国内最大級の不動産一括査定サイトです。大手不動産会社から地域密着型業者まで、たくさんの業者が登録されています。
地方の物件に強い業者や、訳あり物件に強い業者などもいるため、他のサイトで買い手が見つからなかった人も試す価値があります。
大手企業が運営していてしっかりとした実績もあり、熟練されたスタッフが在籍しているので、信頼度が高く安心して利用することができます。