マンションに比べると中古の戸建ては非常に売れにくいと言われています。ですが、どんな物件でも値を下げれば買い手はきっと見つかるものです。
しかし、出来る限り高値で売りたいと思うのが売主の心情だと思います。そのため、なかなか値下げに踏み切れない売主が多く、結果として売却が長期に及んでしまうケースが目立ちます。
戸建ての住宅に限ったことではありませんが、中古物件が売出し価格のまま売れることは非常に稀です。多くの物件が1度や2度の値下げを経て、ようやく売却に至っています。そこで今回は、どのタイミングで値下げを検討し、実行するのがベストなのかを解説していきたいと思います。
値下げのタイミング
「売値(価格)のつけ方がとても重要!」という記事でも解説していますが、事前に複数の価格を決めておくようにしましょう。事前にそれぞれのケースに見合った価格を決めておくことで、後はタイミングを決めるだけで値下げの決断をすることができます。
値下げを検討するたびに、どれくらい値下げするか?と、金額のことまで考えていたらなかなか踏ん切りがつかなくなります。
値下げのタイミングには、2つのパターンがある
値下げをするタイミングには2つのパターンが考えられます。
最初からスケジュール(期間)を決めて値下げをする
問い合わせや内覧などの反応を見ながら値下げをする
どちらのパターンが良いとか悪いということはありませんが、あらかじめどちらのパターンで値下げをするのか決めておくことをおすすめします。
最初から期間を決めて値下げをする
売出し開始から1ヶ月半後に1度目の値下げをする、さらに1ヵ月後に2度目の値下げをするというように、あらかじめ値下げのタイミングを決めておくという方法です。転勤や離婚のように、あらかじめいつまでに売却を終わらせたいという期限が決まっている場合などにおすすめです。
当初から期限を切っておくことで、計画的な売却活動ができます。どうしても期限までに売れない場合は、業者による買取や買取保証など、最終的な受け皿を設けておくことも検討しましょう。
反応を見ながら値下げをする
時間が掛かってもいいから少しでも高値で売却したいと考えている人は、こちらの方法がおすすめです。売出しを開始してからの反応や値下げをしてからの反応を見ながら次の値下げタイミングを考えることができるので、高値で売却できる可能性は高いと思います。
理想としては、価格変更をしてから1ヶ月くらいの間隔で、反応を見ながら値下げを検討していくのが良いでしょう。値下げのサイクルを早くすると、値下げの効果が市場に浸透しづらくなります。
値下げの間隔は最低でも1ヶ月以上空ける
値下げをしてもすぐに反応が出ないことがあります。反応が鈍いからといって、すぐに次の値下げに踏み切るのは止めておきましょう。値下げの効果が市場に広まるまでには、それなりの猶予期間が必要だからです。
市場に浸透するまでには最低でも2週間掛かる
値下げの情報が市場に浸透するまでには、最低でも2週間以上掛かると言われています。ですので、値下げをして2週間くらい反応が無くても焦る必要はありません。1ヶ月経過しても、問い合わせの電話が来なかったり、内覧希望者が現れない場合は、再度値下げを検討するようにしましょう。
中途半端な値下げは効果が薄い
なかなか反応が出ないからと言って、中途半端な値下げを何度も繰り返す人がいますが、これは逆効果です。
何度も値下げをしていると買い手側の印象としては「何か訳アリ物件なのでは?」「もう少し待てば、もっと値が下がる」「売り急いでいるはずだから安値で交渉してみよう」と考えるようになります。あくまでも編集長個人の意見ですが、値下げの回数は3回くらいがベストだと思っています。
1回の値下げ価格は最低50万以上
これも個人的意見になりますが、1度の値引きにインパクトを出すためには、1回の値引きは最低でも50万円以上にすることをおすすめします。もっと言えば、できることなら100万円の位を1つ下げるような値引きが理想的だと思います。
例)2950万円(値引き前)→2890万円(値引き後)
このように2900万円台が2800万円台になるだけで印象は全然違います。せっかく値下げをするのですから、無駄な値下げを無くし、少しでもインパクトのある値下げをするようにしましょう。
それともう1つ値下げのポイントがあります。それはインターネットの検索システムを意識した値下げです。ネットで検索するとき多くの人が条件を入力して物件検索をします。
予算3000万と入力している場合、3050万円の物件は当然検索にはヒットしません。自分の物件が掲載されているHPを見て、どのような予算で検索できるようになっているかを再度確認してみてください。
~まとめポイント
値下げのタイミングは事前にスケジュールを決めておく方法と、問い合わせの反応を見ながら検討していく2種類があります。どたらの方法を採用しても大丈夫ですが、値下げの間隔はなるだけ期間を空けるようにしましょう。
早いサイクルで値下げを繰り返しても、値下げ情報が市場に浸透しませんし、買主側にも「売り急いでいる物件だ」と足元を見られてしまいます。また、値下げの額も中途半端にするよりも、1回1回の値下げ金額を大きくするほうがインパクトが強くなります。
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