家の売却では瑕疵担保責任に特に注意が必要

更新日：2021年08月02日、[PR]

戸建ての場合は築年数が古い家も多いですし、土地やシロアリなどの問題も瑕疵に絡んできます。そのためマンションを売却するのとは桁違いに瑕疵への責任は大きくなることを理解して、それに見合った対策を取る必要があります。

戸建ての住宅の瑕疵担保責任について

ここでは「瑕疵担保責任」の意味をはじめ、戸建て特有の瑕疵問題などを中心に解説していきたいと思います。ちなみに瑕疵とは「瑕疵＝欠陥（不具合）」という意味です。

瑕疵担保責任とは？

瑕疵担保責任というのは、売主も知らなかった欠陥が発見された場合、それが売買契約成立後であっても、売主の負担で補修・修繕する義務のことをいいます。

つまり戸建て住宅を売却し、その1ヵ月後に買主から雨漏りしていることを指摘された場合、その雨漏り箇所の修理費用は売主側が負担しなければなりません。

新築住宅を購入したとき10年間ほど販売会社が保証してくれますが、中古住宅の場合の保証に値するのが、この「瑕疵担保責任」ということになり、販売会社の役割を売主が担うことになります。ちなみに中古住宅の場合の、瑕疵担保責任の期間は平均すると3ヶ月程度の場合が多いようです。

戸建ての瑕疵担保責任

戸建て住宅の場合、マンションと違って瑕疵の範囲が広くなりますし、何よりも築年数が経過している物件が多くあるので、瑕疵担保責任のリスクが高くなることが容易に想像できます。築年数が経過している戸建て住宅の場合、瑕疵担保責任を付けずに売却するというやり方もあります。

不動産広告などで「現状での引き渡し」や「現状有姿」などの文言を目にすることがありますが、このような文言が入っている物件というのは、現状の状態での売買が条件という意味なので、瑕疵担保責任などは免責されるケースが一般的です。

瑕疵担保責任というのは、売主と買主の双方でどうするかを決めることができるので、買主側の了承が得られれば瑕疵担保責任を付けずに売却することも可能です。

ただし、保証が付いてない物件となれば買主側も躊躇するので、それが大きなデメリットとなることは言うまでもありません。もしあなたが買主側だったとしたら、当然瑕疵担保がついている物件を優先して購入しようとするはずです。

古い戸建ての瑕疵担保対策

戸建ての場合、築年数が20年を経過していると建物の価値は0に等しい評価にしかなりません。例えば査定で2500万と提示されても、その内訳は土地2300万、建物200万という割合だと思います。このように建物としての価値が低い物件でも瑕疵担保責任を負う必要があるのでしょうか？

契約書で「瑕疵担保責任」について言及されているのであれば、当然売主は期限内保証をしなければなりません。いくら建物の価値が100万や200万円だったとしてもそれは同じです。

本来であれば築年数20年を超えるような物件の場合、建物の瑕疵担保責任を免責してもらうように買主側に交渉するのですが、どうしても買主側が瑕疵担保を望むのであれば、瑕疵担保の代わりに値引きをすることで交渉をしたり、瑕疵担保の保険に入ることをおすすめします。

瑕疵担保の保険とは？

高額な家電製品を購入したときに1年間のメーカー保証とは別に、5年や10年の長期保証に加入することができるようになっていますが、それと同じように保証を代行してくれる保険というのが中古住宅にもあります。

名称は「既存住宅売買かし保険」というのですが、国土交通大臣が指定した5社の会社法人が取り扱っている住宅保険です。

この保険に加入するには、加入前に所定の検査をクリアすることが条件になっていますので、この保険に加入しているということは、瑕疵などに対する検査項目をクリアしている安全性の高い中古物件という特典にもなります。

費用のほうも5万円程度（2年、500万）なので、ぜひ加入しておくことを強くおすすめします。

「既存住宅売買かし保険」を取り扱っている5社のHP

㈱住宅あんしん保証
住宅保証機構(株)
(株)日本住宅保証検査機構
(株)ハウスジーメン
ハウスプラス住宅保証(株)

～まとめポイント～

中古の戸建て住宅を売買する場合、築年数が古い家だからといって瑕疵担保責任が免除される訳ではありません。瑕疵担保を免責してもらうのは、買主側の同意が必要ですし、それが売却の足枷になることも予想されます。

とくに戸建ての場合は、マンションよりも瑕疵の幅が広くなり、保証も高額になることが予測できるので、瑕疵担保専門の保険に加入しておくことを強くおすすめします。

そうすることで、瑕疵保険に加入することで、保険加入条件をクリアしている安心度の高い中古住宅というセールスポイントにもなります。

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