内覧に来た人に好感を持ってもらえる部屋とは?

売却物件の内覧に来た人に好感を持ってもらえる部屋とは?

私はこれまで、買い手として約20件の内覧経験、売り手として4物件の内覧もてなしの経験があります。物件自体は良いのに印象が悪い部屋や、お客さんからの指摘での反省点が多々ありました。この経験を踏まえて、「好感を持ってもらう内覧の3つのポイント」をまとめてみました。

ポイント1. 綺麗に片付ける

時々「普段通りで、ありのままで良いですよ!」という不動産業者がいますがあれは真っ赤な嘘です。自分が内覧に行く立場だったらどうでしょうか。内覧に伺ったいくつかの物件で「ありのまま」を見せられても、良い印象はもてません。

物であふれた部屋は実際の広さがわからず、内覧の妨げにもなります。以下の7箇所は気を付けて片付けましょう。

1. 玄関回り

靴は極力片付けるもしくは下駄箱にしまって、玄関の土間は綺麗に掃除し、ごみ一つ落ちていない状態にします。内覧に来る方が最初に目にする所なので、ここが汚いと印象に残りやすく、他の部屋が綺麗であったとしても印象が薄くなってしまいます。

2. キッチン

ガスコンロ周辺の汚れ・しみ・天板などはしっかりと磨いておきましょう。特にシンク排水溝なども歯ブラシなどで綺麗に清掃し、扉などの油染みもとっておくと良いですね。念のため、食器棚なども整理しておくと、突然のアクシデントにも対応できて、なお良いでしょう。

3. トイレ

便座・床・ペーパーホルダーなどのほこりやしみ・汚れなど、基本的な清掃を必ずしておいてください。ここが汚れていると不衛生な印象が強くなります。また、匂いへの配慮も怠らないように。必ず換気や芳香剤などもチェックしましょう。

4. お風呂

壁や床・浴槽の水垢や赤カビなどはできるだけ取り除き、よく換気をしておきましょう。また、シャンプーなどは片付けるか整理整頓をして清潔感をアピールし、特に鏡などは綺麗にピカピカにしておきたいですね。

5. 窓やサッシ

必ずといっていい程、開けて確認されるので窓のくもりを拭き、開け閉めもスムーズにできるかを確認しましょう。もしも不具合があれば補修、または告知をすると後々のトラブルを回避できます。間違っても隠したり、言い訳などせず、誠実な対応することが好印象につながります。

6. テーブルや机・棚の上

極力ものを置かないようにしましょう。リモコン類は小物入れなどにまとめ、書類やチラシなども見えないところにしまっておきましょう。どうしても見えてしまう場合などは、綺麗にディスプレイしたいですね。

7. コートや脱いだ服

服などは脱ぎっぱなしにせず、ハンガーラックにかけたりクローゼットにしまっておきましょう。その他、エアコン・電化製品・照明・各種スイッチ類・棚・床などの拭き掃除をしておくとなお良いです。

他の人にもチェックしてもらおう!

自分の目線では入ってこない汚れも要注意です。浴槽エプロン外面下や床の隅の赤カビなどは目線によって見える・見えないがあり、普段気にならなくても自分と違う身長の内覧者に発見されることがあります。

また、出窓など、使用頻度の低いサッシの洗い忘れも内覧の方に開閉されて慌てないよう、気を付けてください。家全体としてモデルルームのようにとはいいませんが、極力生活感を感じないように配慮したいものです。

ポイント2. 余計な会話をしない

内覧に来る方はあなたに会いに来ているのではなく、家を見に来ています。印象を良くしようと頑張って会話をしようとする気持ちはわかりますが、内覧の妨げになる場合があり、逆効果です。

理由1. 物件より、話の印象が残ってしまう

あまり関係ない会話をしてしまうと、物件そのものではなく、会話内容ばかりが記憶に残ってしまい、物件の購入に繋がらない場合があります。私が購入する際にも、世間話をする方や家の思い出話をする方などがいましたが、会話しか印象に残っておらず、結局何しに行ったのかわからない時がありました。

理由2. 「誤魔化している」ように見える

関係のない話をしていると、「何か悪い点があって、そこを隠したいのでは」という印象を与える場合もあります。私が実際内覧したお宅ですが、ある部屋を見せたくないのかその部屋近くになるとやたらとお話しをされる方がいました。それを察した主人が部屋に入ると窓ガラスにヒビが入って、酷く汚れた部屋でした。ごまかそうとしている印象がとても悪かったです。

基本的には、聞かれたことに対してだけ返答するスタンスでいきましょう。質問時以外は、ニコニコしていれば良いのです。質問されても個人的なことや言いたくないことなどは回答を断ってしまって構いません。

中には自分の勤め先、学校名や家族構成など根掘り葉掘り聞いてくる方がいます。そのような質問には売買に関係のない話しなのでとキッパリと回答を断って構いません。

ポイント3. 物件に関する質問への回答は極力業者に任せる

「築何年ですか?」「ごみ捨て場はどこですか?」「最寄り駅まで何分ですか?」「改装はいつ頃しましたか?」など、たくさん質問されますが、物件に関する質問は自分で答えなくても大丈夫です。

不動産業者はチラシや書類作成の際に予め物件の情報を調べているので、回答を丸投げしてもきちんと答えてくれます。逆に、確実に答えられる内容は別として、変に曖昧な答えになると後々のトラブルにもなりかねませんので要注意です。

私の場合にも、私が中古マンションを売る時に回答したのですが、後日、

  • 最寄り駅まで聞いていた時間で行けない
  • 築年数が聞いていたのと違う
  • 引渡しの時期が内覧で聞いた話と違う

などといわれてしまいました。どれも回答を業者に任せても問題のない話だったのに、変に自分で回答して印象を悪くしたと反省しています。

2回目以降の売却で「売主さんはドンと構えてニコニコし、質問された時は私の顔を見てもらえれば答えますので大丈夫ですよ!」と業者に言われました。業者が代わってもそのスタンスでやってこれましたので、大体の業者さんはこのスタンスで大丈夫です。

まとめ

内覧に来る方に好感を持ってもらえるようにするためには、内覧に来る方の気持ちになることが大切です。自分が内覧に来たつもりで家を総点検し、「ここちょっと気になるな」とか「ここはこうした方がいいかも」と思うことを面倒くさがらずに実践してみてください。

また、「早く売りたい!」という気持ちが強くなりすぎて肩に力が入りすぎるのも考えものです。肩の力を抜いて、リラックスして応対しましょう。


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