外壁塗装の高圧洗浄で雨漏りする原因と水道代の目安

最終更新日：2021年08月02日

外壁塗装の塗り替えをする際には、足場を掛け、高圧洗浄で表面の汚れなどを取り除き、塗装をするという工程が一般的です。塗装前の高圧洗浄はしっかりと表面をきれいにするために必要な工程ですし、そのため沢山の水も必要になります。

ここでは、外壁塗装の高圧洗浄をなぜするのか、雨漏りなどのトラブルがあるものなのか、気になる水道代の目安などについて紹介していきます。

外壁塗装の高圧洗浄について

外壁塗装の工程は、足場の施工、高圧洗浄、塗装の流れで進んでいくことが一般的ですが、この高圧洗浄というのはどのようなものなのでしょうか。

必要性はあるの？

外壁塗装の持ち、品質を高めるためには、塗装前の高圧洗浄は必ず必要になります。例えば、車の表面に泥などの汚れが付着したまま、車のワックス仕上げをする人はいないと思われます。必ず水洗いをして表面をきれいにしてから仕上げのワックスをかけます。

外壁塗装も同じようなもので、永年風雨にさらされ蓄積された汚れをしっかりと取ってから、塗装の施工をします。そうすることで、美しく仕上がるということと、塗装のノリも良く、耐久性のある塗装面が期待できるからです。もし、洗浄をしない、またはしっかりと洗浄しないままに塗装をすれば、塗装の密着度が悪く長持ちしません。また、きれいな仕上がりも期待できないでしょう。

バイオ洗浄とは

外壁を高圧洗浄するのは、壁に付着している自然に付いた汚れの他、コケや藻、カビなども落とす目的も持っています。しかし、コケや藻、カビなどの細菌の汚れは、水洗いできれいに落ちているように見えていても、そこにはまだ「菌」として残っている場合があります。

こういった「菌」は完全に除去しなければまた同じところから発生する可能性があります。水だけでは対応できないこういった菌も除去してくれるのが「バイオ洗浄」という方法です。

通常は、高圧洗浄とバイオ洗浄をそれぞれ別々に行いますので、その分手間がかかり、費用もバイオ洗浄分加算されるケースが多くなっています。

しかし、バイオ洗浄は、再び菌が繁殖しないために、洗浄後の乾燥をしっかりさせることなどの注意点もあります。バイオ洗浄の特徴や扱いをよく熟知している業者さんに依頼したほうが安心感があるでしょう。

高圧洗浄する際の注意点

外壁塗装のために高圧洗浄が必要であることは、上記で紹介してきましたが、この高圧洗浄で気を付けなければならないことがあります。詳しく見ていきましょう。

悪質業者に注意

外壁塗装を扱う塗装業者は、5万件を超えていると言われます。建設業の中でも塗装業者の数は多く、沢山の塗装業者の中から依頼先を決めなければなりません。

あまり良いことではありませんが、中には「悪徳業者」と言われるところも存在していることも事実です。信頼できる業者に依頼することができるよう、悪徳業者かもしれないと疑われるポイントについて紹介していきます。

不安にさせて強引に契約

外壁塗装に関しての知識が豊富で、丁寧な説明もしてくれます。しかしながら、詳しく説明しつつも話の最後には、「このままだとこうなる」と良くない結果になるような方向へ話が進み不安を煽ります。「今、施工しなければ家屋が危険にさらされる、人体にも影響があるかもしれない」とすぐ工事の契約を取ろうとする業者は悪徳業者の疑いがあります。

他の家族が揃うタイミングまで待つ、誰かに相談するなど、性急に決めずに時間にゆとりを持つようにしましょう。

相場よりも高額な工事費の見積り

外壁塗装の工事費で、何百万という見積りを提示されたとしたら、それは悪徳業者の疑いがあります。建物の大きさにもよりますが、50坪以下の建物で300万円の外壁塗装工事費となるような話があれば、一般的な相場を超えていると考えられます。

値引き額を大きくするために高額な見積書を提示し、100万単位の値引きをする悪質なケースもあります。一般的に「半額に値引きする」「200万円値引きする」などという提案は値引きの範囲を超えていると考えても良いでしょう。

手抜き工事

外壁塗装前の高圧洗浄をしなかったり、高圧洗浄の仕上がりが悪かったりなど、工程の一部を意図的におろそかにするような塗装業者には注意が必要です。そういった業者は施工後の評判も良くないケースも多いため、事前に評判を調べてみてもよいでしょう。

高圧洗浄で雨漏りする原因

外壁の高圧洗浄では、家の中に水が浸入してしまうトラブルも少なくありません。水漏れや雨漏りはどのようなことが原因となり起こる可能性があるのでしょうか。

窓回りの養生不足や閉め忘れ

外壁を高圧洗浄する際には、足場を掛けて窓回りなどの部分は養生するか、扉を全て閉めた状態で行います。しかし、養生がしっかりと対処されていなかったり、扉を閉め忘れた箇所があれば、そこから水が浸入してしまいます。

窓回りの他、換気扇の外部フードやエアコンの外のダクト周りなども室内とつながる部分ですので、養生が不足すれば水漏れの原因となります。

外壁が劣化した部分から水漏れ

高圧洗浄は水にかなりの圧力をかけて汚れを落とす洗浄方法です。その威力は単なる洗浄のイメージよりももっと強い力が加わります。外壁のシーリングがはく離していたり、サイディングに亀裂があるなど、元々劣化している外壁部分を同じように洗浄すると内部に水が浸入する原因となることもあります。劣化がひどい場合は、洗浄が原因で破損することも少なくありません。

洗浄する前には、外壁全体の劣化を含めチェックすることや、場所によって洗浄の圧力を変えるなどの対処が必要になります。

塗装の工事後に雨漏り

外壁塗装の工事をした後に、高圧洗浄が原因による雨漏りが発生することもあります。高圧洗浄をしていた時には目立つ被害がなくとも、その時に外壁に亀裂が入ったりしていた場合は、後々、雨漏りの原因になることもあります。

水道代はいくらかかる？

高圧洗浄で外壁を全て洗い流すには、ある程度の水を消費することになります。基本的には、施主の水道を使うケースが一般的となっていますが、どれくらいの水道代がかかるものなのでしょうか。

高圧洗浄のための水道代の相場は、2,000円前後と言われています。多くは1,000円～2,000円の間でまかなわれています。高圧洗浄はたくさん水を使っているイメージがありますが、実際に水道代に換算すると、意外と負担は軽いといえるのではないでしょうか。

外壁塗装の見積りに水道代が表記されていなくとも、安心して依頼することができます。水道代を節約したいために、高圧洗浄の時間を短くすることを求めれば、外壁の汚れをしっかりと落とすことが出来ず、塗装の仕上がりにも影響してしまう恐れもありますので、水道代については必要な経費と捉えたほうがよいでしょう。

まとめ

外壁の定期的なメンテメンスとして、外壁塗装はもっとも多く施工されているものと言えます。その分、施工する業者さんの数も多く飛び込み営業をする業者さんも少なくありません。「悪徳業者」さんに依頼することの無いように、外壁塗装の工程を自分なりに確認し、また、必ずある高圧洗浄の方法やトラブルなどについても事前に確認しておきたいですね。

気になる水道代も、思ったほどはかからないケースが多いため、丁寧にしっかりと対応してもらうほうが後々の仕上がりも安心です。必要経費と考え、しっかりと施工してらうようにしましょう。