リフォーム中の仮住まいの選び方と注意点は?

リフォーム中の仮住まいの選び方と注意点は?

リフォーム工事は、短い工事で1日、長い工事では3、4ヶ月かかるケースもあります。工事中、仮住まいした方が良いのか、仮住まいをしなくても良いのか、悩みます。仮住まいが必要なケースを知っておきましょう。

また、仮住まいを選ぶ時には、どんな仮住まいを選んだら良いのか迷います。効率よく、快適な仮住まいを選べるように、仮住まいの選び方や費用・注意点を知っておきましょう。

リフォーム工事中の仮住まいについて

リフォーム工事は、生活している家を工事するため、仮住まいをする場合もあれば、仮住まいをせずに生活しながら工事をする場合もあります。仮住まいをしない場合は、工事中ずっと職人・監督が家に出入りします。また、埃も出るため掃除もまめにしなければなりません。仮住まいの必要性や選び方・費用の目安を見てみましょう。

仮住まいは必要?

リフォーム工事中の費用を少しでも安くしたい場合、仮住まいをしないで工事したいものです。しかし、工事中の生活は大変なものです。仮住まいをするかどうかは、工事期間の長さや工事範囲・内容で決めます。

工事期間の長さ

リフォーム工事の期間が長い場合は、仮住まいをおすすめします。工事期間中は、職人や監督などの出入りが毎日あり落ち着きません。また、工事中は、セキュリティのために常に誰かが家にいることになります。この状態は、ストレスが大きくなります。工事期間が長い場合は、仮住まいをしましょう。

工事の範囲と内容

リフォーム工事を行う部屋の家具や生活用品は、リフォームしない部屋やどこか別の場所に移動しなければなりません。工事範囲が狭い場合は、移動場所があるため、そんなに大変なことではありません。しかし、工事範囲が広い場合は、移動場所が少ないため、片付けや移動が大変です。工事範囲が広い場合は、仮住まいをする方が家具や生活用品の移動が少なくすむため、おすすめです。

また、リフォーム工事の内容によっては、工事期間が短くても仮住まいをした方が良いケースがあります。

一つは水廻りの全面改修するケースです。トイレ・キッチン・お風呂が使えない場合、とても不便です。住みながら水廻りを改修する場合、仮設トイレを設置したり、近くの銭湯を利用したり、親戚の家にお風呂を借りに行ったりします。食事はお弁当や外食で対応しますが、期間が短くても不便です。

水廻りのリフォームは、一ヶ所ずつ工事をするケースもありますが、これは全体の工期が延び、工事金額も割高になります。仮住まいをした方が、工事も早く進み、ストレスなく過ごせます。

もう一つは、耐震改修工事を含むリフォームです。耐震改修工事は、外壁廻りの壁を主に工事します。室内のリフォームが少なくても、外壁廻りの壁を解体するため、暑さや寒さが厳しく、家具の移動が多い工事です。仮住まいをした方が、工事が早く進み、身体への負担も少なくなります。

仮住まいの選び方と費用の目安

仮住まいの場所は、仮住まいする期間と家族の人数・費用・生活環境を検討して決めます。仮住まいには、賃貸住宅やマンスリーマンション・ウィークリーマンション・ホテルが使われています。選ぶ時の注意点や選び方・費用目安を見てみましょう。

仮住まいを選ぶ時の注意点

仮住まいを選ぶ時にまず注意することは、今までと変わらない生活ができる環境を選ぶことです。学区や最寄り駅が変わらない場所がベストです。学区が遠くなれば、車で送り迎えすることになるかもしれません。最寄り駅が変われば、今までの定期が使えないケースもあります。短い仮住まい期間だからこそ、今までと同じように生活できる場所を選びましょう。

もう一つ注意したいことは、仮住まいの広さです。家族の人数にあった広さを選びましょう。狭い仮住まいは、ストレスになるだけでなく、家具保管のための費用がかかる場合があります。仮住まいの広さは、家具や荷物をどのぐらい収納できるかも、あわせて検討しましょう。入りきらない場合は、別に保管するコンテナや倉庫を借りなければなりません。人数と家具・荷物の量を考えて、仮住まいの広さを選びましょう。

賃貸住宅

リフォーム工事期間が長く、家族の人数が多い場合の仮住まいは、賃貸住宅がおすすめです。

賃貸住宅を短期(2ヶ月)に借りるケースの費用目安
家賃(1ヶ月7万円) 14万円
敷金(2ヶ月) 14万円
礼金(1ヶ月) 7万円
不動産仲介手数料
(1ヶ月)
7万円
共益費(2ヶ月)  6千円
退去時の清掃・
鍵交換など
(敷金でOK)
合計 426,000円

その他、駐車場代などがかかるケースがあります。
不動産会社では、仮住まいでの賃貸を敬遠する傾向があります。後々、トラブルとならないように、問合せ時に仮住まいであることを伝えましょう。

マンスリーマンション

工事期間が1~2ヶ月以下、運ぶ荷物が少ない場合の仮住まいは、マンスリーマンションがおすすめです。マンスリーマンションは、ウィークリーマンションより少し費用が安くなります。

マンスリーマンションを短期(2ヶ月)に借りるケースの費用目安
契約事務手数料 15,000円
賃料
5,500円×60日
330,000円
水道光熱費
1,000円×60日
60,000円
清掃費 20,000円
合計 425,000円

賃料が安いマンスリーマンションを借りられれば、賃貸住宅を借りるより安くなる場合があります。しかし、広くなれば家賃が高くなるので、家族の人数が多い場合は賃貸住宅の方が良いでしょう。

ウィークリーマンション

工事期間が短く、家族の人数が少ない場合の仮住まいは、ウィークリーマンションがおすすめです。

ウィークリーマンションを2週間借りるケースの費用目安
契約事務手数料 15,000円
賃料
6,500円×14日
 91,000円
水道光熱費
1,200円×14日
16,800円
清掃費 20,000円
合計 142,800円

ホテル

仮住まいとしてホテルを選ぶケースもあります。ホテルは一日ごと人数分の費用がかかるため、工事期間が短く、家族の人数が少ない場合に向いています。

ビジネスホテルを夫婦2人で5日間借りた場合
宿泊費1人6,500円
6,500円×2人×5日
65,000円

ホテルは水道光熱費がかかりませんので、朝食付き・洗濯機付のホテルを借りると費用を節約できます。また、早期予約で安くなるホテルや連泊で安くなるホテルなど探してみると良いでしょう。より安い費用で仮住まいができます。仮住まいにホテルを選んだ場合、荷物の保管はできませんので、荷物を保管するコンテナや倉庫が必要になる場合があります。注意しましょう。

リフォーム工事の期間が3、4日以内で、工事中に家にいる必要がない場合、リフォーム工事中に旅行に行かれる方もいらっしゃいます。検討してみてはいかがでしょうか?

仮住まいに住むときの注意点

リフォーム工事中に仮住まい場合、工事契約をしてから引越しまでの流れや各種手続き・家財などの保管方法のポイントを知っておきましょう。知っておくことで、手続きの漏れなく、スムーズに仮住まいがすすめられます。

引越しの流れ

仮住まいをする場合、工事契約をしてから工事が始まる前までに、引越しをしなければなりません。引越しまでの流れを見てみましょう。

仮住まいの相談・検討

工事会社に、仮住まいはどうしたらよいか相談しましょう。工事会社が用意してくれる場合もあります。

仮住まい内覧

仮住まいは、必ず内覧してから決めましょう。

仮住まい申込み・契約

仮住まいの場所を決めたら、早めに申込みをして、契約しましょう。

工事日程の確認

工事の始まる日・完成日・引渡し日を工事会社に確認しましょう。

引越し業者見積・手配や家の片付け

工事日程を確認したら、引越し業者に見積もりを取り手配
早いうちから、片付けを行い、荷物を減らしておきましょう。

仮住まいへ引っ越し

解体工事が始まる前に、引越しをすませましょう。

解体工事・着工~完成

工事中は仮住まいでの生活です。季節を考えて最小限の荷物で生活しましょう。

仮住まい退去

工事が完成したら引越しです。引越し業者手配・不動産会社への退去の連絡・仮住まいの掃除をしましょう。

※仮住まいの流れ

仮住まいの流れ

電気やガスなどの手続きに関して

仮住まいは、色々な手続きがあります。主な手続きをまとめました。

  • 電気
  • リフォーム工事をする住宅では、電気を使用しますので、そのままでOKです。仮住まいの電気は不動産業会社が手配する場合がほとんどです。

  • 水道
  • リフォーム工事をする住宅では、水道を使用しますので、そのままでOKです。仮住まいの水道は不動産業会社が手配する場合がほとんどです。

  • ガス
  • リフォーム工事をする住宅では、工事内容により対応が変わります。工事会社に相談しましょう。仮住まいでは、不動産会社により対応が違います。自分でガス会社に電話し、ガス栓の開栓手続きをする場合もあります。不動産会社に確認しましょう。

  • 電話
  • 仮住まいに移動する手配をしましょう。手配は2週間前に済ませ、引越し当日に移動をしてもらいましょう。

  • NHK受信料
  • 仮住まいすることを連絡しましょう。連絡しないと、仮住まいにNHKの集金が来る場合があります。

  • 新聞
  • 仮住まいへ配達をするように連絡しましょう。

  • 郵便物
  • 郵便局で仮住まいへの配達手続きをしましょう。(インターネットで手続きできるところもあります。)

※電話・新聞・郵便物は、仮住まいから引っ越す時も手続きが必要です。

住民票を移動させる必要はあるのか?

仮住まいの場合は、住民票を移動しなくてよいケースがほとんどです。理由は、期間が比較的短いこと、家の近くで仮住まいするからです。しかし、仮住まい期間が1年以上になる場合や子どもの学区が変わる場合などは、住民票の移動が必要になるケースもあります。学校や役所に相談しておくと良いでしょう。

家財道具などの保管方法

家財道具などの保管は、リフォームする家に置いておく、仮住まいに持っていく、荷物を入れるコンテナ・倉庫などを借りる方法があります。

リフォームしない部屋がある場合は、その部屋を倉庫がわりに利用すると、引越し費用や保管費用がおさえられます。しかし、埃に弱い家電や楽器(ピアノ・エレクトーン)は、注意が必要です。埃になると、不調の原因になるからです。埃にならないように、入口の目張りやカバーをお願いしましょう。

また、貴重品は、必ず自分たちで保管し、リフォーム工事の現場には置かないようにしましょう。貴金属はもちろんですが、絵や骨とう品など傷がついては困るものも自分たちで保管・管理をしましょう。

保管場所としてコンテナや倉庫を借りる場合は、いつでも取り出せるか、セキュリティは万全か、火災などの保険にはいっているかなど確認しておきましょう。

工期が延びるケースもある

リフォーム工事は、天候や工事の日程調整・思いがけない追加工事(白蟻や雨漏りなど)で工期が延びるケースがあります。工期が延びたら、仮住まいの期間も延長しなくてはなりません。仮住まいは、長めに設定し早く退去する方法をとると、工期の延長に対応できます。

また、工期が延びた場合のことを工事会社と事前に打合わせしておきましょう。工期が延びた場合の仮住まい費用などを工事会社が負担する場合があります。これは、工事が延びた理由により違いますが、トラブルを防ぐためにも、あらかじめ確認し書面にしてもらいましょう。

リフォーム工事で仮住まいをする場合、費用が気になります。工事金額と仮住まいの費用を比較すると、できれば仮住まいせずに工事をしたいと感じます。しかし、仮住まいしない場合の生活の不便さやストレスは大きなものです。高齢な家族がいる場合は、冬の工事は寒いため特に危険です。また、小さなお子さんのストレスも大きなものです。家族の生活や安全を考えて、仮住まいを検討しましょう。


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