中古マンションの管理費と修繕積立金

中古マンションの管理費と修繕積立金
管理費と修繕積立金をみれば、その物件の管理具合がわかる

中古マンションの購入を考えているのであれば、管理費と修繕積立金のチャックは欠かすことができません。同じ管理費や修繕積立金ですが、新築マンションとは考え方が異なります。

この管理費や修繕積立金をみれば、そのマンションがこれまでどのような管理をされてきたかが見えてくることもあります。

マンションの管理費や修繕積立金の用途や役割に関しては、別記事の「マンションの管理費と修繕積立金を確認しよう」を参照してください。

中古マンションでは、管理費や修繕積立金の額だけじゃなく、売主がそれらの費用を滞納してないか?をしっかり調査する必要があります。また、安すぎる管理費や修繕積立金のマンション物件は、近い将来大幅な値上げが実施される可能性があることも考えておくようにしましょう。

管理費や修繕積立金の滞納状況を確認しておく

中古マンションの場合、まず真っ先に確認しておかなければならないのが、管理費や修繕積立金を売主が滞納していないか?ということです。

仮に売主が管理費や修繕積立金を滞納したまま売買契約を交わしてしまうと、それらの滞納分は買主へと支払い義務が移ることになります。

マンション世帯の4割が管理費や修繕積立金を滞納している

「マンション総合調査」によれば、管理費や修繕積立金を3ヶ月以上滞納している世帯は、全体の4割ほどに達しているという調査結果が発表されています。とくに滞納者の多くがマンション売却を考えている人たちだということも調査でわかっています。

たしかにマンションを売却する考えがあるのであれば、管理費や修繕積立金などを支払うのが馬鹿らしく思う人がいても不思議ではありません。

管理費や積立金の滞納はどうやって見分ける?

もしマンションの売主が、管理費や積立金を滞納している場合、どうやってそれを見極めることが出来るのでしょうか?これらの滞納情報は必ず仲介業者も売主に確認していますので、担当者に聞けば必ず教えてくれます。

ただし、これはあくまでも売主個人の滞納情報に限った話です。つまり、あなたが購入しようと思っているマンション全体の滞納状況などは業者側も把握していないケースが多く、残念ながら見分ける方法はありません。

もしマンション全体で滞納者が多いと、いざ修繕が必要になったときに資金不足によって修繕ができないことが考えられます。ですので、なるべくなら管理費や修繕積立金の滞納が少ないマンションを購入することをおすすめします。

マンション全体の滞納状況を知るためには、仲介業者の担当者に頑張ってもらうしか方法はありません。ダメ元でもいいので、マンションの管理組合に滞納状況などの確認を行ってもらうようにしましょう。

マンションの大規模補修の目安

一般的な分譲マンションであれば、大規模補修は10年~12年ペースで行います。つまり、築10年が経過している中古マンションというのは、まさにこれから大規模な補修工事を実施しようとしていることが想定できます。

大規模補修工事の後に決まって起こるのが、修繕積立金の値上げに関する見直しです。

修繕積立金が新築時の2倍

大規模補修を終えると、ほとんどのマンションでは修繕計画の見直しが行われます。その補修計画に沿うように修繕積立金の見直しも検討されることになるでしょう。新築時には修繕積立金が7,000円だったのが、大規模補修後には2倍強の15,000円ほどになるケースも珍しくありません。

築10年くらいの中古マンションであれば、購入からわずか2年~3年で修繕積立金が月1万円以上値上げになることも想定しておかなければなりません。

また、築20年を経過しているような中古マンションであれば、すでに管理費と修繕積立金の月額が3万を超えている物件も多くあります。このような高額な管理費や積立金を徴収している物件というのは、悪い言い方をすれば修繕計画がズボラだった可能性が高いという見方もできます。

このような高額な管理費や積立金が掛かるマンションの場合は、管理組合に新築時からの管理費と修繕積立金の履歴をみせてもらうように交渉みてください。管理組合が難色を示すようであれば、売主に直接尋ねるのもアリだと思いますし、議事録などを保管している可能性もあります。

管理費や積立金の額よりも修繕計画を重要視する

中古マンションの場合は、現在の管理費や修繕積立金の額にこだわるよりも、過去と現在の修繕計画や滞納状況などに重点を置くようにしましょう。

管理費や修繕積立金が他のマンションより高額でも、しっかりした修繕計画を立てているマンションだったり、滞納者への督促を真剣に対応している管理組合の方が何倍も信頼性があります。

築年数が15年ほど経過しているにも関わらず、新築時の修繕計画を現在も維持しているマンションは正直危ないと思いますし、滞納者への督促などを真剣に取り組んでないのは、管理組合が上手く機能してないという不安要素があげられます。

~まとめポイント~

中古マンションの管理費や修繕積立金は、必要不可欠な費用なので仕方が無い部分が大きいです。ですので、金額そのものにこだわるよりも、管理費や修繕積立金が高額になってしまった経緯を調べるようにしましょう。

これらを調べることで、修繕に対する計画性だったり、管理組合が上手く機能しているかを知ることができます。

とくに築10年くらいの中古マンションであれば、近々大規模な補修工事の計画がある可能性が高いことがわかります。そうなれば、補修工事完了後に修繕積立金が大幅に値上げされる可能性も高いことも考慮しながら物件探しをするようにしましょう。


目次一覧

新築マンション購入までの流れ

新築マンションで特に気をつけたいポイント

新築マンションに関するよくある質問

中古マンション購入までの流れ

中古マンションで特に気をつけたいポイント

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予算、間取りに関するアドバイス

耐震・セキュリティについて

女性のマンション選びアドバイス