中古マンション購入時の代金決済と引渡しについて

最終更新日：2021年08月02日

中古マンションの決済と引渡しは、同日に行われます。一般的には融資を受ける金融機関に一同が介し、同時進行で終わらせていくのですが、流れ作業っぽい感じなので、あっという間に終わってしまいます。

決済前に済ませておくこと

決済の日までに物件の最終確認を終わらせておくようにしましょう。基本的には、決済と同時に物件の引渡しとなるのですが、引渡し後にキズなどを発見しても、引越し作業中に買主が付けたキズだと言われてしまうケースも想定されます。

ですので、実際に物件の引渡しを受ける前に最終確認を済ませておく！これが中古マンション購入の鉄則です。

物件確認の内容は以下の通りです。

• キズや損傷箇所のチェック
• 付加書類の受け取り
• 付帯設備のチェック
• 補修箇所のチェック

キズや損傷箇所のチェック

契約前に物件内覧をした際に、大きなキズや損傷箇所などは把握していると思います。しかし、物件内覧から引渡しまでには1ヶ月ほど経過している場合も多く、その間に新たなキズや損傷箇所が増えている可能性もあります。

もしそのような新しいキズや損傷を発見した場合には、売主側に対し補修工事の要望を出してください。もちろん、そのキズや損傷が修復されるまで決済と引渡しを延期することも視野にいれておきましょう。

付加書類の受け取り

マンションの管理規約だったり、固定資産税の関係書類などは、決済時に受け取ることができるようになっていますが、それ以外に新築購入時のパンフレットや図面、管理組合の議事録などがあれば、事前に受け取っていても構いません。

そうすることで、決済時までに必要書類に目を通すことができるので、疑問な点などがあれば業者や売主に尋ねることができます。

付帯設備のチェック

これが一番重要な作業になるのですが、付帯設備に関して何を撤去し、何を残すのかあらかじめ決めていると思います。例えばエアコンや照明器具の取り外しの有無などです。これら事前に決めている内容通りに退去が行われているかをチェックしてください。

この付帯設備の取り扱いに関しては、後日揉めるケースがすごく多いので、細かくチェックしておくようにしましょう。

補修箇所のチェック

売主と買主間で補修する箇所や、現状での引渡しなど話し合いで決められていると思います。もし引渡しまでに売主が補修する箇所があった場合などは、その補修箇所のチェックも忘れないようにしてください。

補修工事が間に合わなかったので、物件引渡し後に業者を派遣します！なんていうケースも珍しくありませんが、このようなケースの多くが後々トラブルに繋がっています。

補修などを約束の期日までに終わらせてくれない売主は、何に対してもルーズである可能性が高く、後にトラブルや瑕疵担保などの問題が発生しても、なかなか思うような対応をしてくれない可能性があります。

決済当日の流れ

中古マンションの購入では、融資を受ける金融機関に「買主・売主・仲介業者・融資担当者・司法書士」が一同に介して行われるのが一般的です。

一番緊張するときなのですが、流れ作業のような感じで進行しますので、平常心を取り戻したときには、ほとんどのスケジュールが終わっているはずです。

決済当日の注意点

決済当日に買主が準備しておく書類などは、仲介業者や金融機関から連絡がありますので、言われた書類を準備しておけば問題ありません。

まず登記書類などの確認が行われ、問題が無ければ残金の決済を先に行います。決済と言っても通常は融資機関の口座から売主側の口座へ送金されるだけなので、現金を目の前に積まれ、それを数えるなんて作業はありません。

決済が無事終了すれば、固定資産税や修繕管理費などの清算を終わらせます。金銭に関する手続きがすべて終了した時点で、いよいよ物件の引渡しへと移ります。

物件引渡の手続きと言っても、基本的にはカギを受け取るだけなので、「え？これで終わり？」って感じると思いますが、これで無事決済と引渡しが完了となります。

これらすべての作業が完了した時点で、仲介業者へ仲介手数料の支払いをするようにしてください。仲介業者というのは、すべての取引を無事完了させて初めて業務完了となりますので、仲介手数料の支払いは必ず一番最後に行うようにしておきましょう。