新居の内装工事が、まだ一部屋だけ終わっていないなどの理由で、引っ越しで入りきらない荷物を一時的に預かってほしいこともあるでしょう。そんなときに便利なのが、トランクルームやコンテナボックスです。これらを借りる場合の料金、またお得に利用できる他のサービスについて、確認していきましょう。
トランクルームやコンテナボックスって?
トランクルームやコンテナボックスの他、レンタルスペースやコンテナ収納など、様々な呼び方があります。どれも荷物を一時的に預かってもらえる点では同じですが、その保管方法は多岐にわたります。
収納や保管はどうなっているの?
倉庫やビルの一室の区画されたスペースに収納するタイプや、屋外コンテナを借りて自分で好きなときに出し入れできるタイプもあります。屋外に設置してあるコンテナボックスには空調がないため、炎天下ではボックス内の温度はかなりの高温になってしまいます。
一方、温度や湿度の管理がきちんとされているところでは、高温や低温、多湿に弱い精密機器なども安心して預けられるでしょう。収納したいものに適したタイプを選ぶことをおすすめします。
利用には契約が必要
運営管理する会社には、倉庫業や不動産業などがあります。利用する際の契約方法は、設備や利用期間、立地条件、広さなどにより異なります。
通常の申し込みには、契約者本人の身分証明書、保証金、契約事務手数料、初月利用料、印鑑などが必要です。なかには、賃貸物件を借りるときのように保証人が必要なところもあります。また、事前に利用審査があるところは、荷物を預けられるまでに1週間程度かかる可能性もあります。
一般的には、設備が整って利用料金が高いところほど、審査が厳しいです。また、預けた荷物に保険をかけられるところとそうでないところがあるため、事前に確認することをおすすめします。運営会社と保険会社のプランにより、限度額や補償範囲も様々です。
盗難保険、火災保険、または高額な荷物一点に対しての補償など、荷物の内容に合わせて検討しましょう。
引っ越し業者の預かりサービスを利用すればお得
トランクルームやコンテナボックスは、最短でも1か月単位の契約となるところが多いため、ほんの数日の利用でも丸々1か月分の料金がかかってしまいます。引っ越しの際に一時的に家財を預けたい場合は、預かってもらう期間の融通が利く、引っ越し業者の預かりサービスを利用することをおすすめします。
引っ越し業者の「荷物一時預かりサービス」とは
トランクルームやコンテナボックスを別に借りるなら、荷物の運搬や出し入れをすべて自分でやらなければなりません。大きな家具なら運ぶのも大変なのに加え、預けるのに便利な場所にある会社を探したり、手続きのための書類を準備したりすることも煩わしいでしょう。
引っ越し業者の荷物一時預かりサービスなら、契約のための審査なども必要なく、手っ取り早く、荷物の運搬のプロに任せておけるので安心です。新居の準備ができたときは、預けた場所から運んで設置してもらえます。
なお、引っ越し業者の荷物一時預かりサービスについては、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてください。
引っ越しで困った!こんな人におすすめ
自宅を建て替える際は、一時的に近所の安くて狭い賃貸で仮住まいすることもあります。手持ちのすべての家財を持っていくことは難しいでしょう。そんなときに引っ越し業者の預かりサービスを利用すると、建て替えが終わるまで家財を預かってもらい、完成時に引っ越すときに仮住まいの荷物と預けた荷物を一緒に運び入れてもらえます。
また、長距離の引っ越しでは、家財を運び出して旧居を掃除した後に、不動産会社と退去の立会い確認をしたり、道中の長年会っていなかった親戚宅に寄ったりすることもあるでしょう。新居に何日かかけて移動するようなときも、一時的に預かってもらえる便利さがあります。
さらに、何らかの事情により旧居の退去日が迫っていて、どうしても荷物を運び出さざるを得ないときも、新居が決まるまで預かってもらえます。
どんなところで預かってくれるの?
引っ越し業と運送業を兼業する業者なら、各地に広い倉庫を保有しています。引っ越し専業の業者でも、倉庫内やトランクルームに保管したり、空いているコンテナを利用したりします。ただし、あまりに高額な家財や温度調節などの管理が必要なものが含まれる場合は、管理に責任がもてないので、提携の業者を紹介されることがあります。
保管場所や管理方法により料金は異なる
屋内にある鍵付きで、温度や湿度をしっかり管理し、盗難防止のための見回りが頻繁にあるなど整った環境もあれば、屋外のコンテナで週に1度だけ見回りをしているところなど、様々なタイプがあります。預ける荷物量や期間、立地、施設の充実度などにより、料金にはかなりのバラツキがあります。
トランクルームとコンテナボックスを借りる際の相場は
ビルの中に設置してある、空調設備や防犯などの管理を徹底しているトランクルームでは、1畳程度で月額10,000円からです。また、屋内にコンテナを積み上げるタイプでは、1畳程度で5,000円~8,000円程度です。
一番安いのは屋外のコンテナで、1畳程度で3,000円~8,000円程度です。この他に、保証料や管理費、事務手数料などの初期費用がかかるところもあります。
また、土地の余っている地方と都心部では料金が異なります。管理方法や出し入れする手前に車を駐車できるか、24時間出し入れ自由かなど、使い勝手によっても差が出てきます。利用の際は、必ず細部まで確かめてから契約することをおすすめします。
「ハローストレージ」や「加瀬のレンタルボックス」など、倉庫業や不動産業を営む企業のサイトでは、全国のトランクルームや屋外収納コンテナ、ガレージ倉庫などが探せます。新居の最寄りで利用しやすい場所があるか、探してみましょう。
引っ越し業者の荷物一時預かりサービスの料金は
料金は、無料~25,000円程度です。自宅の建て替えなら相当の期間がかかるため、家財の量や期間に応じて料金を算出することになります。また、一度荷物を預けると、出し入れしたいときは事前に連絡が必要だったり、時間が決められていたりすることがあります。預けっぱなしで構わない家財に限定するなどして見積もってもらってください。
一方、ほんの数日の一時的な預かりなら、無料になるところもあります。この場合、全体の引っ越し料金に保管料も含まれているということになります。また、引っ越しの繁忙期でなければ、トラックに積んだままの状態で置いておけるので、たとえ料金がかかる場合でも安くしてくれるでしょう。
しかし、その期間が長引き、トラックを利用するために倉庫内などに積み替えが必要な場合は、その分の手間賃が生じます。追加で請求されるか、値引き額を抑えて調整することになります。
また、引っ越し業者でも、トランクルームやコンテナボックスを用意しているところもあります。例えばカルガモ引越センターでは、引っ越しの家財を1か月以内までは無料で保管してもらえます。また、大きさに応じて、月単位ではなく1日単位でレンタル利用料が決められているため、気軽に利用できます。
一時預かりサービスは多くの引っ越し業者で扱っていますが、引っ越し料金がどこよりも安いと思っても、逆に預ける料金が高額になってしまったら意味がありません。よく内容を検討して、適切な方法を考えましょう。
一時的に預かってほしいなら、引っ越し業者のサービスを利用すると、申し込みの手間もかからずに便利です。なかには、1か月まで無料で預かってくれる業者もあるので、そのような業者を選ぶと安く引っ越しができるでしょう。一括見積もりサイトを利用すると、荷物一時預かりサービスのある業者に限定して探すことができます。
※いずれも、2017年2月25日現在の利用料金です。