収益物件の入居率を上げる空き部屋の鍵管理方法

収益物件の入居率を上げる空き部屋の鍵管理方法

賃貸物件を所有し、収益を上げていくためには言うまでもなく入居率を上げて、空室ができないようにしなくてはいけません。そのためには不動産会社に任せきりではなく、自分で集客や客付けに効果的な方法を考えなければいけません。

そこで客付けに役立つ方法と、興味を持ってくれた人がスムーズに内覧できるために大家は何をすればいいかを考えてみましょう。

収益物件の入居率を上げるには

まず大前提として、収益物件に入居者を入れるにはどのような方法があるかを知っておきましょう。

不動産屋に対するアプローチを行う

客付けには不動産屋の力を借りることになりますが、ただ任せているだけでは不動産屋も動きづらく効果的な集客は難しいです。

例えば間取り図や各種条件を記載した、いわゆるマイソクに記載する情報を自分で考え、付近の情報や、その物件ならではの良さを伝えて、マイソクに記載してもらうようにしましょう。そして物件や周辺の写真も不動産屋に任せるだけではなく、自分でよく見えるように撮影し、魅力的なものに仕上げていきます。

物件の魅力を一番知っているのは不動産屋ではなく、自分のはずです。地場に強い不動産屋にアプローチを行う際には、自分で情報を提供して、より良い宣伝活動を行ってもらうための協力を惜しまないようにしましょう。

宣伝を行って多くの人に知ってもらう

また不動産情報サイト上での集客も重要です。不動産情報サイトでは、賃貸物件を検索する時に、各種の条件設定が可能です。その条件設定に一つでも多く該当するように、入居者にとって人気の高い設備から設置していくようにしましょう。

エアコン設置などは今では必須ですが、バストイレ別物件は検索条件の中では上位に入る人気項目です。その他にも今は宅配ボックスやモニター付きインターホン付き物権などの条件設定も人気です。

内覧をしてもらい、良い印象を内覧者に持たせる

物件を知ってもらい、部屋探しをしている人が興味を持ったら、不動産屋に問い合わせ、内覧をするというのが今の主流の流れです。ここで内覧が直ぐにできない時などは、せっかく興味を持ってくれた人も「じゃあ他の部屋を見ます」となってしまいかねません。

部屋を探す人を目の前で逃がすほどもったいないことはないです。内覧をスムーズに行える体制を整えておくことは、集客や情報の露出とともに入居率アップのために必要な取り組みと言えるでしょう。

内覧をいつでもできるようにするには

そこで内覧をスムーズに行うにはどうしたら良いかを考えなくてはいけません。自宅の付近や賃貸併用住宅を自主管理をしている専業大家さんであれば、自分で鍵を持って連絡があったら空けに行く、という方法もあるでしょう。

しかし副業大家や自宅から遠い場所に収益物件を所有する人はそうも行きません。普通に考えれば空き室といっても鍵はかけておかなくてはいけませんから、鍵を自分が不在の時でもどのように管理するかが重要です。

空き室の鍵管理をする方法を考える

空き室の鍵は管理するためには以下のような方法があります。

不動産会社に預ける

不動産会社に合鍵を預けておくという方法です。不動産屋に預けておけば、鍵の紛失などの恐れもよっぽどのことはないので安心です。また鍵を預けた不動産屋に内覧の申し込みがあれば非常にスムーズに内覧ができるでしょう。

ただしいくつか問題点もあります。まず鍵を預けている不動産屋以外の不動産屋に内覧の申し込みがあった場合です。不動産情報サイトなどに情報を掲載している場合、自分が鍵を預けた不動産屋が、別の不動産会社に宣伝を依頼して掲載されることもあります。

その場合合鍵を持たない不動産屋が、合鍵を持つ不動産屋に合鍵の有無を確認したり、受け渡しをする手間がかかります。不動産屋間での連絡が取れないので、内覧がすぐにできないこともあるでしょう。

また合鍵は一つだけ預けることが多いでしょうが、繁忙期には内覧がブッキングすることもあります。例えば最初に内覧をしたい人と不動産屋の担当が一緒に外出してしまったら、次に興味を持った人は最初の合鍵が返ってくるまで内覧ができません。

ベーシックな方法ですが、合鍵の本数に縛られてしまいますし、あまり合鍵を作りすぎるのも、万が一の紛失の際のリスクが高まることになります。

部屋の近くに置く

次に多いのが、合鍵を部屋の付近に隠しておくという方法です。例えば郵便受けの裏に隠しておいたり、水道メーターの中や電気メーターの中など、人目につかない場所にこっそり隠している、というケースもよくあります。

この鍵管理の方法のメリットは何と言っても鍵がその場にあること。面倒な鍵の受け渡しの手間もいらず、場合によっては不動産屋の人間が同行することなく、「鍵がどこどこにあるので、それを使って中にはいってください」という内覧も可能です。

ただしやっぱり心配になるのは防犯面です。施錠しない場所に鍵を置くわけですから、もし誰かに鍵の在り処を知られてしまえば、不法侵入をされる恐れがありますし、鍵を盗まれて勝手に合鍵を作られることも考えられるでしょう。

特に内覧が多い時期はその部屋に何度も出入りすることもあるので、鍵が置いてある場所を付近の住人や、同じ物件に住む人間に知られる可能性は高くなります。手軽さでは一番ですが、防犯面を気にすると、今ではなかなかこのような方法は使いにくいでしょう。

また「鍵を家の近くに隠しておくだけなんて、この大家は防犯意識が低いのではないか」と入居者やその親に思われてしまうかもしれません。

防犯効果が高い、鍵不要の施錠をする

そこで鍵の受け渡し入らずの手軽さと、防犯性を考えた管理方法を検討しましょう。今増えているのが、番号を合わせれば施錠が解除される方式の錠です。

これならば鍵を持ち歩く必要もなく、番号を不動産会社の人間や内覧者に伝えれば、即座に部屋に入ることができます。

ただしよくあるダイヤル式チェーンでは、切断されればあっという間に鍵を解除されたも同然になってしまうので、番号入力で鍵を解除するボックスの中に部屋の鍵があり、それを使用して部屋の鍵を解除するというツールを利用しましょう。

これならば二重ロックになるので安全性が増しますし、番号入力ならば間近で見られなければ、その解除番号が漏れる心配もありません。こういった形式の鍵は数千円での購入が可能なので、費用的にも大家の負担になりません。

空き室にこのような錠を取り付けて、万全を期すならば不動産屋のみに解除番号を伝えれば良いですし、不動産屋の人間がいなくても内覧希望者だけで内覧できるようにしたいと思うのであれば不動産屋に「内覧希望者に解除番号を伝えても良い」と知らせておきましょう。

そして新しい入居者が決定したら、そこで改めてシリンダーを交換すれば、防犯面での不安もなくなります。

鍵管理は空き室対策の第一歩!

年明けから春先までの繁忙期はまさに一刻を争う闘いです。そこで入居者を決められないと、学生が多いエリアなどは翌年まで空き室が発生してしまうこともあるでしょう。

ついつい鍵管理は不動産屋にすべてを任せきりになってしまう人が多いですが、できるだけスムーズに、どんな曜日や時間でも内覧できるようにするためには、いかに手軽に部屋の鍵を開けられるかどうかが重要になってきます。

防犯意識が高い大家が部屋を管理していると入居者に分かってもらうためにも、しっかりと鍵管理を行っていきましょう。


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