クレーンを使って荷物を搬入する場合の費用は?

引っ越しでクレーンを使って荷物を搬入する場合の費用は?

大型の家具が新居の玄関から入らないため、クレーンの吊り作業で搬入してもらうことは、引っ越しではよく見かける光景です。しかし、「大型家具の購入代金よりクレーン代の方がはるかに高かった」なんて笑い話にならないこともあるため、注意が必要です。

ここでは、引っ越し作業時のクレーン利用やその料金について紹介します。大型の家財の購入や移動の際の参考にしてください。

クレーンが必要なのはこんなとき

クレーンには、工事現場で見かける重機のほか、トラックにクレーンのブームが付いている小型のタイプがあります。小型移動式クレーンなら、小回りが利いて狭い路地にも侵入できるため、2階や3階に家財を吊って出し入れすることができます。

階数によっては、小型のものではなく中型から大型のものが必要になります。車両が大きくなるに従って、かかる料金も高くなります。では、どんなときにクレーンが必要になるのか見てみましょう。婚礼タンス3点セット、ピアノ、エレクトーン、分解できないベッド、3人掛けのソファ、L字型ソファなどは、階段や玄関から入れられないことが多い家財です。

人の手で運ぶのが困難な重量物を運ぶとき

エレベーターのない建物では、少人数では運べないコピー機や大型冷蔵庫、ドラム式洗濯機、据え置き式の大型金庫、ピアノ、マッサージチェアなどの重量物を、クレーンの吊り上げ作業で出し入れすることが多いです。

コピー機や冷蔵庫、洗濯機などの精密機器は、人力で運んで落としたりぶつけたりしたときのリスクを考えると、クレーンで丁寧に運ぶ方が、機器本体にも建物に対しても安全かもしれません。

分解できない大型家具を搬出入するとき

軽いものでも分解ができない大型家具は、クレーンを使うことが多いです。最近利用が多いのは、人気輸入家具店の組み立て家具です。一度組み立てると、再組み立てができない造りになっているため、分解せずにクレーンで運ぶことがあります。

移動ルートが狭く、障害物があるとき

階段の幅や形状、踊り場の奥行きによっては、大きな物を運ぶときに折り返せないことがあります。また、室内の廊下が狭かったり、直角のコーナーを通さなければならなかったり、柱や梁のほんの少しの出っ張りがあったりすると、荷物が通らないことも考えられます。そんなときは、窓を外し、クレーンを使って運び入れることになるでしょう。

クレーン作業の料金例と作業における注意点は

引っ越し業者でクレーン車両を所有していれば多少は安くなるものの、外注先から車両をレンタルし、技術者を派遣してもらうことになると、かなり高額になってしまいます。通行する他の車の安全を確認するため、交通誘導員も必要になるでしょう。遠くから来てもらう場合、移動にかかる時間も料金が加算されます。

大型重機のクレーンとトラックタイプの小型移動式クレーンでは、当然作業料金が異なります。また、立地による作業のしやすさ、混雑する時期などの諸条件により、その都度料金が大きく変わる場合もあるため、事前の見積もりが欠かせません。

クレーン作業の料金例

クレーンの吊り作業の料金は、引っ越し業者や立地、運ぶ家財によって異なります。業者ごとの料金例について見てみましょう。

A社

  • クレーン作業30,000円~
  • 引っ越し料金とは別途
  • 吊り上げ点数無制限

B社

  • 2トン小型移動式クレーンで2階に運ぶ場合、荷物が3点までで20,000円~
  • 1階増すごとに、プラス5,000円
  • 家財1点追加ごとに、プラス5,000円

C社

  • 1Kで作業員2人の場合、引っ越し料金込みで20,000円
  • 3LDKで作業員3人の場合、引っ越し料金込みで50,000円

上記の例のように様々ありますが、実はこれはほんの一部です。多くの業者では、料金を明確にしておらず、「要見積もり」「下見が必要」としています。

そのため、状況により、金額はかなり変動します。提示されている料金例が安いからとその業者に決めても、結局は追加料金が生じることが多いため、インターネットの情報をあまり鵜呑みにしないよう気を付けてください。

必要に応じて下見をしてもらう

戸建の住宅が密集している場所、電線など障害物がある場所、運び入れたい窓が道路に接していない場所など、難しい条件下で作業することになる場合は、念のため下見をすることがあります。

必要なブームの長さ、派遣する技術者の経験年数などを考慮するには、事前の調整が大切になってきます。慎重を期してもらうためにも、要請があれば下見をしてもらいましょう。場合により、別途料金がかかります。

クレーンが使えないこともあるの?

吊り上げ能力の大きい重機のクレーンでは、転倒しないように地面にしっかりと固定する必要があります。地盤が弱かったり固定器具を設置するスペースが狭かったりする立地では、クレーンが使えないことがあります。

一方、問題はあるものの、工夫次第でクレーンが使える場合もあるでしょう。目的地までクレーンが進入できないと、離れた場所からブームを伸ばして入れることも考えられます。空中に障害物となる電柱や電線があれば、邪魔にならないところを通して運ぶ形になります。手前にある一軒家の屋根を乗り越えて搬入することも想定されるでしょう。

クレーン以外の方法で運ぶことはできる?

車が進入できないところでは、ベランダ越しに人力や丸太を組んだやぐらで吊り上げたり、荷揚げ機や電動はしごなどを使ったりと、様々な方法があります。ただし、ベランダの手すりの高さや奥行き、引き入れる窓の大きさや位置によっては、手吊り作業はなかなか困難なものになります。

ベテランの作業員を派遣するために人件費が余計にかかるなどして、クレーン作業と変わらない高額料金になることも覚悟しておきましょう。

かかる金額によっては手放すことも視野に

建設重機のクレーンをオペレーター込みでレンタルして、超高層階に搬入しようと思うと、道路使用許可や交通誘導員なども必要になるため、安く見積もっても100,000円以上はかかります。

高い料金を払って搬入したということは、次回引っ越すときの搬出にも、また同じ作業が必要になります。引っ越しのたびに毎回高いお金を払ってでも運びたいものか、ずっと使い続けたいものか、考えてみましょう。他の物で代用できたり、そこまでの思い入れがなかったりすれば、手放すことも選択肢に入れてみてください。

ピアノは、オプション利用で別の運送になることが多い

ピアノは他の家財と同じように運べるものではないため、引っ越し業者のオプションサービスになっていることがほとんどです。提携先の専門業者のクレーン付きトラックで運送してもらうことになります。専門業者なら高価なピアノの扱いも手慣れているため、何かと安心できるのではないでしょうか。

アップライトピアノは1点につき15,000円、グランドピアノは1点につき25,000円前後です。2階の吊り上げなら1点につき15,000円、3階なら20,000円がプラスされます。また、運搬距離に応じても加算されるほか、時間指定があればプラス3,000円です。ただし、これらはあくまでも参考例であり、いずれも立地や状況に応じて異なります。

昔の木製の分解のできない電子オルガンなども、階段や狭い通路を通らなければクレーンで運びます。比較的新しいタイプは鍵盤と本体が分解できるため、手運びで搬入できるものが多いです。

高層階専門の特殊高所作業車もある

一部の引っ越し業者には、消防車のはしご車のようなデッキが付いた特殊高所作業車があります。地上8階まで届き、エレベーターのない中高層階の引っ越しに威力を発揮します。短い時間であっという間に荷物が運べるので、作業スタッフの疲弊も少なく、荷物の破損リスクも減らせます。

残念ながら全国どこの営業所にも配置しているわけではありませんが、運が良ければ利用できるかもしれません。自社で所有しているところなら、別途料金はかからないことがほとんどです。重機レンタル会社などからオペレーター付きでレンタルする場合は、小型のものでも1日60,000円程度~必要になります。

表通りや賑やかな通りに面した場所で、引っ越し業者の社名入りの特殊高所作業車が作業していれば、業者にとっては宣伝効果が抜群といえるでしょう。

まとめ

タワーマンションでは、かなり大きな荷物専用のエレベーターもありますが、古いタイプのマンションでは、大きなグランドピアノや大型ソファなどが載せられないことがあります。そんなときにクレーンを利用すると、少なからず出費が多くなります。

大きな重量物があるなら、搬出入のことまで考えて物件を選んだり、分解ができるタイプのものに買い替えたりすることを検討した方が良いでしょう。

※この記事に記載の料金例は、2017年3月現在のものです。


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